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「あのルールはあり得ない」大混乱のACLEにJリーグが意見書提出!! 大会規定変更、賞金などの補償も要請

野々村芳和チェアマン

 Jリーグの野々村芳和チェアマンが25日、理事会後の記者会見に出席し、大きな混乱を呼んだAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)の順位決定方式について、アジアサッカー連盟(AFC)に大会規定の見直しや賞金などの補償を求める意見書を提出したことを明かした。

 意見書は日本サッカー協会(JFA)を通じ、今月23日付で提出。大会規定の変更に加え、Jクラブが選手に支払う勝利給やAFCから本来支払われるべき賞金(1勝あたり10万ドル)の補償、選手の個人記録への対応、Jクラブ成績に基づくリーグポイントの加算についても求めているという。

 今季から新方式で行われているACLEでは大会最終日の20日、最終節を控えた山東泰山がコンディション不良を理由に試合を棄権し、大会からの撤退を発表。大会規定に基づく順位決定の結果、山東泰山と対戦した全試合の結果が無効とされていた。

 この結果、山東泰山に勝利したヴィッセル神戸川崎フロンターレの勝ち点3、引き分けていた横浜F・マリノスの勝ち点1が剥奪。横浜FM、川崎Fは成績上位2チームにいるため大きな影響はなかったが、本来3位だったはずの神戸がラウンド16第2戦のホーム開催権を持たない5位に転落する事態に発展していた。

 野々村チェアマンは会見で「しかるべき関係者に連絡を取ったりしながら、僕らとしてはまずもってあのルールはあり得ないというのを当然ながらお伝えしている」と述べ、AFC側に大会規定の見直しを求めたことを公表。一方、ラウンド16が3月上旬に控えていることもあり、次の試合に向けた準備を最優先に対応を取っていると明かした。

 またJリーグの立場としては「まずこのルール設計を考え直してほしい」と強調。野々村チェアマンは「スイス方式(新たなリーグステージ制)になったから混乱が出ているのもあるが、欧州ではもしこうした棄権するチームが出た時にはそれまで行った試合は生かしつつ、残りの試合は0-3で対応することになっている。それが一番公平なあるべきルール設計だと思っている」とし、大会自体からの棄権ではなく没収試合としての対応を取るべきだという見解を示した。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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