4年前の国立決勝、0-4は成長の糧に。青森山田撃破で「一歩超えられた」大津は次も「良い試合をして、試合に勝つ」
[12.31 選手権2回戦 青森山田高 0-2 大津高 フクアリ]
4年前の国立決勝は0-4、シュートゼロで敗戦。大津高(熊本)がそこからの成長を示した。宿敵・青森山田高(青森)の圧力に呑まれることなく、巧みにポゼッション。球際の強度勝負でも負けず、被シュート3で無失点勝利を収めた。
山城朋大監督は、「なるべく早い時間帯で、相手の圧力を外せるような時間帯が来ればと思っていたんですけど、選手たちがしっかり対応して、思いの外早くからボールを持つことができたので、そこで相手の圧力をしっかり受け流すことができた」と頷く。
青森山田が前から人を捕まえに来る中、大津はDF間を取りながらボールを動かして回避。怯んでボールを失うと、相手の3トップの圧力の前に一気に自陣ゴール前まで運ばれてしまう。だが、この日の大津は3バックの初戦から4バックへ変更したことも奏功し、ボールを保持しながら主導権。相手の3トップと後方を分断することにも成功した。
4年前の完敗で学んだことがある。前線でボールを収められ、サイドで仕掛けられてセンタリング、CK、ロングスロー……。相手の波状攻撃の前に落ち着く時間を与えてもらえず、何度も何度も攻められた。
山城監督は「ほんとに守る時間を与えてくれない攻撃っていうのは、ほんとにあの時初めて体感したので、そういう風な展開にならないように、僕らもその戦術的なものでも対策を練ることができたので、(4年前のリベンジという)思いっていうよりは、そういう経験をしっかり糧に戦えていたかなと思います」と説明する。
選手たちも4年前の試合を確認した上でこの一戦を戦っていた。MF福島京次主将(3年)は「向こうがロングボール入れて、こっちのセンターバックの選手が弾いたりしても、松木(玖生)選手だったり、宇野(禅斗)選手に回収されて、サイドにも田澤(夢積)選手とかドリブルの上手い選手がいて、もうほんとに(大津は)攻め手がないっていうか、もう向こうの完璧なゲーム運びだったなっていうような印象があります」と口にする。
もちろん、4年前のリベンジという思いもあったが、この試合に向けてコーチ陣から強調されたのは「4年前の負けから自分たちが学んだこと」について。加えて、今年度は189cmDF今井獅温(3年)、186cmDF松野秀亮(3年)という高さとビルドアップ力を兼備するCB2人を擁しており、「この新チームの立ち上げの時から、スペースの取り合いで、どこのチーム相手にも上回ろうってことは言っていた」(山城監督)。FW山下虎太郎(3年)やMF山本翼(2年)、福島京次の奮闘もあって青森山田相手に中外でスペースを取り続け、試合終盤のパワープレーもDF陣やGK村上葵(3年)を中心に我慢強く跳ね返して勝利した。
2回戦で青森山田とのプレミアリーグ勢対決を勝利。福島京次は「同じプレミアリーグのチームなので。青森山田さんは後期上り調子だったと思いますし、同じプレミアリーグのプライドとして負けちゃいけないって思っていたので、本当に勝てて良かったと思います」と喜び、山城監督は「トーナメントの中でどこかが常に山場が来ると思うんですけど、昨年は流経柏(流通経済大柏高)戦越えればっていうところを越えられなくて。で、今年はこうやって1つ越えられたので、高校生のその成長っていうのは今回、凄く実感しています」と頷いていた。
熊本の公立校はこれまで数多くのJリーガーを輩出し、プレミアリーグファイナル優勝1回、選手権準優勝1回、インターハイ準優勝2回を経験。今回の1勝もまた、大津の育成の成果でもあった。
山城監督は「今年、(テクニカルアドバイザーの)平岡(和徳)先生が還暦で。平岡先生の過去の動画を振り返った時に、28歳ぐらいの平岡先生が、『良い選手を育てて、良いチームを作って、良い試合をして、試合に勝つっていう、この順番を絶対間違えないように育成していきたい』ってことを言われていて。僕らも『良い選手を育てて、良い試合をする』ってことを今年は特に力を入れて、プレミアリーグでも良い試合はできていたんですけど、勝ち切れないっていう試合が結構多かったです。でも、今日の試合はほんとに自分たちでも『一歩超えられた試合』になったかなと思うので、そこを目指してずっと良い試合を続けようってことで積み上げてきた成果が少し発揮できたのかなと思います』と微笑んだ。
大きな壁を超えたが、戦いはまだまだこれから。福島京次は「勝ちは良かったと思うんですけど、まだ2回戦ですし、また次の試合も良い試合ができるように、もう一回、気引き締め直してやっていかないといけない。隙を作らないようにしっかりやっていきたいと思います」と力を込めた。
また、山城監督は「次も自分たちのサッカーしっかりやっていきたいなと思いますし、やっぱり全国の高校サッカーファンに1試合でも多く僕らの試合を見てもらいたいっていう思いでこの大会に臨んでいるので、こういう試合を見て頂きながら、また大津高校のサッカーを楽しみにしてもらえたらなと思います」。次は優勝経験を持つ富山一高(富山)との3回戦。大津はまた、「良い試合をして、試合に勝つ」。






(取材・文 吉田太郎)
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4年前の国立決勝は0-4、シュートゼロで敗戦。大津高(熊本)がそこからの成長を示した。宿敵・青森山田高(青森)の圧力に呑まれることなく、巧みにポゼッション。球際の強度勝負でも負けず、被シュート3で無失点勝利を収めた。
山城朋大監督は、「なるべく早い時間帯で、相手の圧力を外せるような時間帯が来ればと思っていたんですけど、選手たちがしっかり対応して、思いの外早くからボールを持つことができたので、そこで相手の圧力をしっかり受け流すことができた」と頷く。
青森山田が前から人を捕まえに来る中、大津はDF間を取りながらボールを動かして回避。怯んでボールを失うと、相手の3トップの圧力の前に一気に自陣ゴール前まで運ばれてしまう。だが、この日の大津は3バックの初戦から4バックへ変更したことも奏功し、ボールを保持しながら主導権。相手の3トップと後方を分断することにも成功した。
4年前の完敗で学んだことがある。前線でボールを収められ、サイドで仕掛けられてセンタリング、CK、ロングスロー……。相手の波状攻撃の前に落ち着く時間を与えてもらえず、何度も何度も攻められた。
山城監督は「ほんとに守る時間を与えてくれない攻撃っていうのは、ほんとにあの時初めて体感したので、そういう風な展開にならないように、僕らもその戦術的なものでも対策を練ることができたので、(4年前のリベンジという)思いっていうよりは、そういう経験をしっかり糧に戦えていたかなと思います」と説明する。
選手たちも4年前の試合を確認した上でこの一戦を戦っていた。MF福島京次主将(3年)は「向こうがロングボール入れて、こっちのセンターバックの選手が弾いたりしても、松木(玖生)選手だったり、宇野(禅斗)選手に回収されて、サイドにも田澤(夢積)選手とかドリブルの上手い選手がいて、もうほんとに(大津は)攻め手がないっていうか、もう向こうの完璧なゲーム運びだったなっていうような印象があります」と口にする。
もちろん、4年前のリベンジという思いもあったが、この試合に向けてコーチ陣から強調されたのは「4年前の負けから自分たちが学んだこと」について。加えて、今年度は189cmDF今井獅温(3年)、186cmDF松野秀亮(3年)という高さとビルドアップ力を兼備するCB2人を擁しており、「この新チームの立ち上げの時から、スペースの取り合いで、どこのチーム相手にも上回ろうってことは言っていた」(山城監督)。FW山下虎太郎(3年)やMF山本翼(2年)、福島京次の奮闘もあって青森山田相手に中外でスペースを取り続け、試合終盤のパワープレーもDF陣やGK村上葵(3年)を中心に我慢強く跳ね返して勝利した。
2回戦で青森山田とのプレミアリーグ勢対決を勝利。福島京次は「同じプレミアリーグのチームなので。青森山田さんは後期上り調子だったと思いますし、同じプレミアリーグのプライドとして負けちゃいけないって思っていたので、本当に勝てて良かったと思います」と喜び、山城監督は「トーナメントの中でどこかが常に山場が来ると思うんですけど、昨年は流経柏(流通経済大柏高)戦越えればっていうところを越えられなくて。で、今年はこうやって1つ越えられたので、高校生のその成長っていうのは今回、凄く実感しています」と頷いていた。
熊本の公立校はこれまで数多くのJリーガーを輩出し、プレミアリーグファイナル優勝1回、選手権準優勝1回、インターハイ準優勝2回を経験。今回の1勝もまた、大津の育成の成果でもあった。
山城監督は「今年、(テクニカルアドバイザーの)平岡(和徳)先生が還暦で。平岡先生の過去の動画を振り返った時に、28歳ぐらいの平岡先生が、『良い選手を育てて、良いチームを作って、良い試合をして、試合に勝つっていう、この順番を絶対間違えないように育成していきたい』ってことを言われていて。僕らも『良い選手を育てて、良い試合をする』ってことを今年は特に力を入れて、プレミアリーグでも良い試合はできていたんですけど、勝ち切れないっていう試合が結構多かったです。でも、今日の試合はほんとに自分たちでも『一歩超えられた試合』になったかなと思うので、そこを目指してずっと良い試合を続けようってことで積み上げてきた成果が少し発揮できたのかなと思います』と微笑んだ。
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MF福島京次主将が勝利を喜ぶ


平岡和徳テクニカルアドバイザー(左)と山城朋大監督


大津の先発イレブン
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