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「選手権にハマったきっかけのチーム」と対峙した新潟出身のキャプテンの奮闘。尚志DF西村圭人が最終ラインのど真ん中で放つ「唯一無二の存在感」

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尚志高を牽引するキャプテン、DF西村圭人(3年=アルビレックス新潟U-15出身)

[1.4 高校選手権準々決勝 尚志高 1-0 帝京長岡高 浦和駒場]

 この人が最終ラインのど真ん中で放つエネルギーは絶大だ。空中戦でも、地上戦でも、相手のフォワードに立ちはだかるのはもちろん、常に大声を張り上げ、周囲を鼓舞し続ける姿勢は、チームメイトに大きな勇気を波及させていく。その存在感は唯一無二だと言っていいだろう。

「自分はいつでもチームの士気を上げるというのがやるべき役割だと考えているので、ここまでもみんなが集中を切らさないように、常に声を掛け続けることはできていると思いますし、そこは準決勝でもしっかりやっていかないといけないかなと思っています」。

 小さいころから憧れていた高校と、選手権の舞台で対峙した尚志高(福島)の頼れるキャプテン。DF西村圭人(3年=アルビレックス新潟U-15出身)は9,000人を超える観衆を集めた試合のピッチでも、堂々と、しなやかに、チームメイトを束ねていた。


「後ろがゼロで抑え続けることは凄く意識していますね。プレミアの参入戦の時は早い段階で点を獲られて、相手ペースになってしまったところがありましたし、ゼロで抑え続けていればチャンスは必ず来ると思うので、そういったところは意識しています」。

 西村はチームで共有してきたことをそう語る。1年でのプレミアリーグ復帰を目指して挑んだ、12月中旬のプレミアリーグプレーオフ決勝。尚志は東山高相手に開始6分で先制点を献上し、いったんは追い付いたものの、後半に勝ち越されて無念の敗戦。それが選手権前では直近の公式戦だったこともあり、その反省をきっちり生かすことを念頭に置いて、今大会に向かってきた。

 初戦の高松商高戦は6-0の快勝。2回戦の山梨学院高戦は2点を先行し、こちらも2-1で逃げ切りに成功。3回戦でも神戸弘陵高相手に守備陣は失点を許さず、後半アディショナルタイムの決勝点でウノゼロ勝利。ここまでの3試合はすべて先制点を奪っており、チームで掲げた狙いをみんなで体現してきた。

 迎えた準々決勝の相手は、インターハイでも同じ準々決勝で激突し、その際はPK戦で競り勝っている帝京長岡高(新潟)。プレミアリーグに主戦場を置く難敵だが、試合が始まると西村はゲームの進め方にも手応えを感じていたという。



「選手権は周りの環境もあって、監督の声が全部聞こえるわけではないですし、だからこそ、『ピッチの中で解決することが凄く大事だ』と言われていたので、その中でも選手間のコミュニケーションの数を増やすことはできてきたと思います」。センターバックでコンビを組むDF松澤琉真(3年)とも、少しでも意識にズレが生じたら、すぐにお互いに話し合い、心配の芽を1つ1つ潰していく。

 スコアレスの時間が続く中で、後半21分にMF臼井蒼悟(3年)のゴールで先制すると、以降の時間もギアを上げた帝京長岡に対して、尚志は西村を中心に堅陣を敷き続ける。

 ファイナルスコアは1-0。今大会3度目の完封勝利で手繰り寄せた国立切符。「自分たちには1年間で作り上げてきた攻撃的なスタイルがあって、試合の中でうまく行っていない時はチーム全体でわかるので、一人ひとりがコミュニケーションを取り合って、調整できるのはウチの強みだと思います」と胸を張った西村の言葉も印象的だった。



 小学生時代はグランセナ新潟FCで、中学時代はアルビレックス新潟U-15でプレーしていた新潟出身の西村にとって、この日の対戦相手は特別なチームだった。「個人的には帝京長岡は自分が選手権にハマったきっかけのチームでもあったので、新潟にいた時は帝京長岡を応援していましたね」。

 だが、やはり選手権で華麗なパスサッカーを披露していたのを見て、憧れを抱いた尚志へと進学。「尚志に来たからには、相手が帝京長岡でも絶対に負けてはいけないと思っていたので、今日はしっかり勝つことができて良かったです」。晴れ舞台で国立でのプレーを懸けて戦うのが、地元の代表校だという巡り会わせに不思議な因縁を感じていた。

 12月にはさらなる刺激を得る機会もあった。北信越王者としてプレミアプレーオフに進出してきたアルビレックス新潟U-18の選手たちと、広島の地で久々の再会を果たし、お互いの健闘を誓い合う。

「ホテルでも会う機会があって、少しみんなと喋ったりしたんですけど、やっぱり彼らも彼らでここまで頑張ってきたと言っていたので、自分も頑張らないといけないなと思って、凄く刺激になりました」。惜しくもどちらもプレミア昇格には至らなかったが、かつてのチームメイトたちへ選手権から良い報告を届けるべく、西村は奮闘を続けている。


 次に挑むのは聖地での準決勝。あと2つの勝利で全国の頂へとたどり着くことはわかっているが、まずは目の前の試合と100パーセントで向き合うだけだ。

「今までの尚志はベスト4が最高成績というところで、先輩方の悔しい想いも見てきたので、ここで自分たちがこの壁を超えることで、たくさんの人に元気だったり勇気を与えられるのではないかなと思っています。あとは新潟の方々にも応援してもらえたら嬉しいですね」。

 常に大声を張り上げ、周囲を鼓舞し続ける姿勢は、間違いなくチームメイトに大きな勇気を波及させていく。尚志を力強く牽引する不動のキャプテン。西村圭人のやるべきことは、そこが国立のピッチであったとしても、これまで重ねてきた日常と何ひとつ変わらない。



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(取材・文 土屋雅史)

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土屋雅史
Text by 土屋雅史

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