地元開催アジア大会に意欲見せるピサノアレックス幸冬堀尾(名古屋)、A代表基準を知るGKの現在地と未来図
地元・愛知での国際大会を、さらなる成長への一歩にする。U-21日本代表GKピサノアレックス幸冬堀尾(名古屋)は、アジア競技大会を前に「一試合一試合を全力で戦う。それが後に、それこそオリンピックやワールドカップにつながっていく」と力を込めた。
愛知県春日井市出身の20歳は、名古屋U-18から24年にトップチームへ昇格。25年5月に国立競技場で行われたJ1第14節・清水エスパルス戦では、守護神シュミット・ダニエルが直前に負傷したことで急きょJ1デビューを果たした。
その後もJ1の舞台でプレーを重ねると、同年夏のEAFF E-1選手権では19歳179日でGKとして日本代表史上最年少デビューを飾る。世代別代表でも同年秋のU-20ワールドカップで守護神を務め、全4試合出場の計390分間を無失点で終えた。今季の26-27シーズンは開幕からJ1リーグ6試合連続で先発出場し、今大会を迎えた。
一度A代表を経験したからこそ、その基準の高さも理解している。次期A代表監督の大岩剛監督に率いられることへの注目が集まるなかでも、「僕はあまり考えないようにしています」と冷静に受け止める。
「とにかく自分のプレーに集中して、監督やチームが向かう方向に自分もエネルギーを出していけたら。本当に自分のやるべきことを、しっかりやりたいと思います」
もっとも、自身に求められる役割は認識している。大岩監督はU-21日本代表を「B代表」と表現し、A代表への距離感を強調。ピサノは「その基準で言えば、やっぱりまだまだ足りない」と自己評価する。「そこを知っている自分やゼキ(大関友翔)は、もっと周りに示したり、引っ張っていけるようなプレーや声かけをもっともっと増やさなければいけない」と自覚を口にした。
初戦は16日、所属クラブの本拠地でもある豊田スタジアムで香港と対戦する。相手が立ち上がりにハイプレスを仕掛け、その後は重心を下げて素早い攻撃を狙ってくる展開を想定。「そこのリスク管理は後ろの選手とも話しながら、背後のところは変わらずカバーし続けていきたい」と語り、一発のカウンターでピンチを招かないための構えやポジショニングを、練習から確認しているという。
ピッチ外ではチームの雰囲気を考える一面ものぞかせる。普段から使用する大型スピーカーを、自宅が近いということもあって持参した。チームメイトからムードメーカーとして名前を挙げられたことに驚きながらも、「DJ担当でいきたい」と笑った。
上の世代に目を向ければ、A代表ではGK鈴木彩艶がゴールを守り、今夏からアストン・ビラに加入してプレミアリーグでプレーする。その存在を引き合いに出されると、ピサノは「プレミアリーグも含めて、海外でプレーしてみたいという目標というか、夢はある」と回答。鈴木やGK小久保玲央ブライアン(シントトロイデン)ら、海外で挑戦する日本人GKについて「Jリーグとは求められるところも違うと思う。しっかり見て勉強しながら、自分も海外や、もっと上のレベルに挑戦していけたら」と語った。
ただ、その視線は遠い将来だけに向けられているわけではない。世界の舞台で力を発揮するためには、目の前にある経験を一つずつ積み重ねる必要があると捉えている。
「いきなりW杯のような舞台に呼ばれても、いいパフォーマンスは絶対に出せない。この試合も一試合一試合を全力で戦う。それが後に、それこそオリンピックやワールドカップにつながっていくと思う」
「先もイメージしながら、あまり先へ先へと行きすぎず、目の前の一試合一試合を本当に大事にして戦っていきたい」。再びA代表の舞台に立つためにも、まずは地元・豊田で迎えるアジア大会に全力を注ぐ。
(取材・文 石川祐介)
●第20回アジア大会特集
愛知県春日井市出身の20歳は、名古屋U-18から24年にトップチームへ昇格。25年5月に国立競技場で行われたJ1第14節・清水エスパルス戦では、守護神シュミット・ダニエルが直前に負傷したことで急きょJ1デビューを果たした。
その後もJ1の舞台でプレーを重ねると、同年夏のEAFF E-1選手権では19歳179日でGKとして日本代表史上最年少デビューを飾る。世代別代表でも同年秋のU-20ワールドカップで守護神を務め、全4試合出場の計390分間を無失点で終えた。今季の26-27シーズンは開幕からJ1リーグ6試合連続で先発出場し、今大会を迎えた。
一度A代表を経験したからこそ、その基準の高さも理解している。次期A代表監督の大岩剛監督に率いられることへの注目が集まるなかでも、「僕はあまり考えないようにしています」と冷静に受け止める。
「とにかく自分のプレーに集中して、監督やチームが向かう方向に自分もエネルギーを出していけたら。本当に自分のやるべきことを、しっかりやりたいと思います」
もっとも、自身に求められる役割は認識している。大岩監督はU-21日本代表を「B代表」と表現し、A代表への距離感を強調。ピサノは「その基準で言えば、やっぱりまだまだ足りない」と自己評価する。「そこを知っている自分やゼキ(大関友翔)は、もっと周りに示したり、引っ張っていけるようなプレーや声かけをもっともっと増やさなければいけない」と自覚を口にした。
初戦は16日、所属クラブの本拠地でもある豊田スタジアムで香港と対戦する。相手が立ち上がりにハイプレスを仕掛け、その後は重心を下げて素早い攻撃を狙ってくる展開を想定。「そこのリスク管理は後ろの選手とも話しながら、背後のところは変わらずカバーし続けていきたい」と語り、一発のカウンターでピンチを招かないための構えやポジショニングを、練習から確認しているという。
ピッチ外ではチームの雰囲気を考える一面ものぞかせる。普段から使用する大型スピーカーを、自宅が近いということもあって持参した。チームメイトからムードメーカーとして名前を挙げられたことに驚きながらも、「DJ担当でいきたい」と笑った。
上の世代に目を向ければ、A代表ではGK鈴木彩艶がゴールを守り、今夏からアストン・ビラに加入してプレミアリーグでプレーする。その存在を引き合いに出されると、ピサノは「プレミアリーグも含めて、海外でプレーしてみたいという目標というか、夢はある」と回答。鈴木やGK小久保玲央ブライアン(シントトロイデン)ら、海外で挑戦する日本人GKについて「Jリーグとは求められるところも違うと思う。しっかり見て勉強しながら、自分も海外や、もっと上のレベルに挑戦していけたら」と語った。
ただ、その視線は遠い将来だけに向けられているわけではない。世界の舞台で力を発揮するためには、目の前にある経験を一つずつ積み重ねる必要があると捉えている。
「いきなりW杯のような舞台に呼ばれても、いいパフォーマンスは絶対に出せない。この試合も一試合一試合を全力で戦う。それが後に、それこそオリンピックやワールドカップにつながっていくと思う」
「先もイメージしながら、あまり先へ先へと行きすぎず、目の前の一試合一試合を本当に大事にして戦っていきたい」。再びA代表の舞台に立つためにも、まずは地元・豊田で迎えるアジア大会に全力を注ぐ。
(取材・文 石川祐介)
●第20回アジア大会特集



