北朝鮮からゴール死守、岡部タリクカナイ颯斗の執念「何がなんでも失点したくなかった。命を懸けるくらいだった」
[9.26 アジア大会準々決勝 日本 1-0 北朝鮮 豊田ス]
相手のシュートを浴びながらも、ゴールは割らせなかった。U-21日本代表DF岡部タリクカナイ颯斗(東洋大)は、強いプレスを受けて押し込まれる時間も長かった一戦で、90分間身体を張り続けた。
岡部にとってはグループリーグ初戦以来の先発となった。今年1月のU23アジアカップでも初戦の後に準々決勝で先発していたが、北朝鮮同様にヨルダンの猛プレスに苦戦。準決勝、決勝では先発の座を掴めず、悔しさを残していた。「(U23)アジア杯の時とまったく同じシチュエーションだった。本当にすごく準備したし、この試合にかける思いは強かった」。再び迎えた準々決勝へ、思いを込めて臨んだ。
北朝鮮は日本の最終ラインからの組み立てにとてつもない圧力をかけた。岡部は最初のプレーでファウルを受け、「やっぱりこういう感じか」と感じたという。ただ、チーム内では相手の激しさや振る舞いについて事前に共有していた。「みんなが準備できていたところなんで、冷静に試合を通じて振る舞えた」と話す。
ボールを持ったときも難しさがあった。右SBのDF梅木怜が内側に動き、FW福永裕也につなぐ形を3人で話し合っていたが、互いの動きが合わず、右サイドで前進できない場面もあった。「相手は僕たちが後ろでつなぐところを狙っていたと思う」。岡部は自ら打開できた場面があった一方、うまく運べなかった場面も振り返り、「個人で打開できる力を身につけていかないといけない」と課題を口にした。
守備では、北朝鮮に日本の10本を上回る18本のシュートを打たれ、7本のCKを与えた。岡部は、クロスを上げられる場面や押し込まれる時間が増えるなか、DF市原吏音、GK荒木琉偉と声を掛け合った。「3人で集中して守れたというのは、すごい試合を通じてよかった」。北朝鮮のシュート18本のうち枠内は3本。体を張った守備を90分続け、今大会4試合連続の無失点を保った。
「押し込まれる時間が長くなって、守る時間が長くなるのはしょうがないなというのは割り切っていた。集中して身体を張って。本当に何がなんでも失点したくなかったんで、何がなんでも0で終わらせたかった。そこは本当に命を懸けるくらいで、必死に守れたのはよかった」
日本は4試合で13得点、失点はまだない。岡部も、苦しい試合を「0で終えられた」ことは個人としても守備陣としても自信になるという。ただ、U23アジア杯準々決勝の悔しさを晴らせたかと問われると、この試合の総括を手応えだけでは終わらせなかった。
「ピンチを防げたのは良かったし、自信になるところではある。だけど、やっぱりまだまだ足りないなというのはすごく感じている。自信になる部分と、これから成長していかないといけない部分、どっちもある試合だったと思う」
守り切った90分を、残り2試合のメダルを懸けた戦いにつなげる。そのなかで、岡部自身も自らの成長に結びつけていく。
(取材・文 石川祐介)
●第20回アジア大会特集
相手のシュートを浴びながらも、ゴールは割らせなかった。U-21日本代表DF岡部タリクカナイ颯斗(東洋大)は、強いプレスを受けて押し込まれる時間も長かった一戦で、90分間身体を張り続けた。
岡部にとってはグループリーグ初戦以来の先発となった。今年1月のU23アジアカップでも初戦の後に準々決勝で先発していたが、北朝鮮同様にヨルダンの猛プレスに苦戦。準決勝、決勝では先発の座を掴めず、悔しさを残していた。「(U23)アジア杯の時とまったく同じシチュエーションだった。本当にすごく準備したし、この試合にかける思いは強かった」。再び迎えた準々決勝へ、思いを込めて臨んだ。
北朝鮮は日本の最終ラインからの組み立てにとてつもない圧力をかけた。岡部は最初のプレーでファウルを受け、「やっぱりこういう感じか」と感じたという。ただ、チーム内では相手の激しさや振る舞いについて事前に共有していた。「みんなが準備できていたところなんで、冷静に試合を通じて振る舞えた」と話す。
ボールを持ったときも難しさがあった。右SBのDF梅木怜が内側に動き、FW福永裕也につなぐ形を3人で話し合っていたが、互いの動きが合わず、右サイドで前進できない場面もあった。「相手は僕たちが後ろでつなぐところを狙っていたと思う」。岡部は自ら打開できた場面があった一方、うまく運べなかった場面も振り返り、「個人で打開できる力を身につけていかないといけない」と課題を口にした。
守備では、北朝鮮に日本の10本を上回る18本のシュートを打たれ、7本のCKを与えた。岡部は、クロスを上げられる場面や押し込まれる時間が増えるなか、DF市原吏音、GK荒木琉偉と声を掛け合った。「3人で集中して守れたというのは、すごい試合を通じてよかった」。北朝鮮のシュート18本のうち枠内は3本。体を張った守備を90分続け、今大会4試合連続の無失点を保った。
「押し込まれる時間が長くなって、守る時間が長くなるのはしょうがないなというのは割り切っていた。集中して身体を張って。本当に何がなんでも失点したくなかったんで、何がなんでも0で終わらせたかった。そこは本当に命を懸けるくらいで、必死に守れたのはよかった」
日本は4試合で13得点、失点はまだない。岡部も、苦しい試合を「0で終えられた」ことは個人としても守備陣としても自信になるという。ただ、U23アジア杯準々決勝の悔しさを晴らせたかと問われると、この試合の総括を手応えだけでは終わらせなかった。
「ピンチを防げたのは良かったし、自信になるところではある。だけど、やっぱりまだまだ足りないなというのはすごく感じている。自信になる部分と、これから成長していかないといけない部分、どっちもある試合だったと思う」
守り切った90分を、残り2試合のメダルを懸けた戦いにつなげる。そのなかで、岡部自身も自らの成長に結びつけていく。
(取材・文 石川祐介)
●第20回アジア大会特集



