痛恨ミス悔いる磐田DF鈴木海音、五輪メンバー入りへバネに…バイエルン伊藤洋輝からのメッセージに刺激も

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[6.16 J1第18節 FC東京 1-1 磐田 味スタ]
失点につながる痛恨のプレーとなった。ジュビロ磐田DF鈴木海音はU-23日本代表のアメリカ遠征で帰国してから中2日で先発。終盤で犯したパスミスについて「本当に自分のせいで勝ち点2を落としたと今日は捉えている」と肩を落とした。
磐田は前半21分にセットプレーからDFリカルド・グラッサのゴールで先制した。そのまま時間は過ぎ、2試合ぶりの白星も目前だった。だが、後半38分にFC東京にチャンスを作られた。鈴木が自陣から出したパスを奪われ、味方がファウルで止める。するとそのFKを相手に決められ、同点に追いつかれた。試合はそのまま終了し、1-1のドロー。鈴木は「すごく重く受け止めている」と反省の弁を述べた。
パリオリンピック出場を控えるU-23日本代表に選出された鈴木は、6月のアメリカ遠征に参加。チームは7日と11日にU-23アメリカ代表と対戦し、試合後にはすぐさま帰国の途につき、タイトな日程でクラブに帰還した。
それでも鈴木は「疲れはそこまで感じていなかった。コンディションもそこまで悪くはなかった」と問題なし。U-23日本代表のチームメイトでもある松木玖生らと試合中に会話しており、時差ボケの話題で盛り上がったというが「僕はそんな感じでもなく、大丈夫だよと。そんな話をしました」と胸を張った。
むしろやる気十分でFC東京戦に臨んだ。アメリカとの2試合目では出番がなく、「すごく試合に飢えている状況で今日の試合に臨んだ」。序盤はFWディエゴ・オリヴェイラを封印すると、後半から出場した松木、FW荒木遼太郎との対峙も冷静に対処した。しかし、終盤のひとつのミスで試合の流れを大きく変えてしまった。
鈴木はミスの場面を振り返る。ボールを収めたとき、松木のプレスを確認していた。「玖生がGKのほうを狙っているように感じた。下げるより自分が前を向いてそこからと考えていたが……」。言葉をつむぎながら省みた。
「はっきりやればよかったという結果論。そこでパスを出すならつながなければいけないと思うし、でもあの時間帯と点差を考えたら簡単にやらなければいけなかった。あのときそういう選択ができなかった自分がまだ実力不足」
「今日の経験、では済ませられないと思う。チームにもすごく迷惑をかけた。自分がクリーンシートで終わらせられれば今日勝ち点3を持って帰れた。遠くのアウェーまで駆け付けてくれたサポーターの方にもすごく申し訳ない気持ちでいっぱい。次はホームで試合があるので、そこで取り返したい」
U-23日本代表の常連として、大岩剛監督体制の発足当初からメンバー入りしてきた。だが、パリ五輪メンバーは18人という狭い枠。すでに7月3日のメンバー発表まで代表活動はなく、「クラブで結果を残すことでしか、パフォーマンスをアピールする場面はない」。今節の悔しさをバネにして、次節に目を向けていた。
先週末には鈴木にとって大きな出来事があった。磐田の育成組織でともに育った3歳年上の日本代表DF伊藤洋輝が強豪バイエルンに移籍した。「小学生の頃から知っている、すごく尊敬している先輩」という伊藤からは「早く海外に来い」と力強いメッセージをもらい、鈴木も「すごく刺激を受けている」と心境を明かした。
パリ五輪世代の選手たちも続々と海外で活躍を残している中、鈴木も「目指しているところではある」と目を向ける。「だけど、まだまだそこにたどり着くにはやらなければいけないことが山ほどある」。身近な存在たちの大きな刺激を受け、次の一歩をより深く踏みしめていくつもりだ。
(取材・文 石川祐介)
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●2024シーズンJリーグ特集
失点につながる痛恨のプレーとなった。ジュビロ磐田DF鈴木海音はU-23日本代表のアメリカ遠征で帰国してから中2日で先発。終盤で犯したパスミスについて「本当に自分のせいで勝ち点2を落としたと今日は捉えている」と肩を落とした。
磐田は前半21分にセットプレーからDFリカルド・グラッサのゴールで先制した。そのまま時間は過ぎ、2試合ぶりの白星も目前だった。だが、後半38分にFC東京にチャンスを作られた。鈴木が自陣から出したパスを奪われ、味方がファウルで止める。するとそのFKを相手に決められ、同点に追いつかれた。試合はそのまま終了し、1-1のドロー。鈴木は「すごく重く受け止めている」と反省の弁を述べた。
パリオリンピック出場を控えるU-23日本代表に選出された鈴木は、6月のアメリカ遠征に参加。チームは7日と11日にU-23アメリカ代表と対戦し、試合後にはすぐさま帰国の途につき、タイトな日程でクラブに帰還した。
それでも鈴木は「疲れはそこまで感じていなかった。コンディションもそこまで悪くはなかった」と問題なし。U-23日本代表のチームメイトでもある松木玖生らと試合中に会話しており、時差ボケの話題で盛り上がったというが「僕はそんな感じでもなく、大丈夫だよと。そんな話をしました」と胸を張った。
むしろやる気十分でFC東京戦に臨んだ。アメリカとの2試合目では出番がなく、「すごく試合に飢えている状況で今日の試合に臨んだ」。序盤はFWディエゴ・オリヴェイラを封印すると、後半から出場した松木、FW荒木遼太郎との対峙も冷静に対処した。しかし、終盤のひとつのミスで試合の流れを大きく変えてしまった。
鈴木はミスの場面を振り返る。ボールを収めたとき、松木のプレスを確認していた。「玖生がGKのほうを狙っているように感じた。下げるより自分が前を向いてそこからと考えていたが……」。言葉をつむぎながら省みた。
「はっきりやればよかったという結果論。そこでパスを出すならつながなければいけないと思うし、でもあの時間帯と点差を考えたら簡単にやらなければいけなかった。あのときそういう選択ができなかった自分がまだ実力不足」
「今日の経験、では済ませられないと思う。チームにもすごく迷惑をかけた。自分がクリーンシートで終わらせられれば今日勝ち点3を持って帰れた。遠くのアウェーまで駆け付けてくれたサポーターの方にもすごく申し訳ない気持ちでいっぱい。次はホームで試合があるので、そこで取り返したい」
U-23日本代表の常連として、大岩剛監督体制の発足当初からメンバー入りしてきた。だが、パリ五輪メンバーは18人という狭い枠。すでに7月3日のメンバー発表まで代表活動はなく、「クラブで結果を残すことでしか、パフォーマンスをアピールする場面はない」。今節の悔しさをバネにして、次節に目を向けていた。
先週末には鈴木にとって大きな出来事があった。磐田の育成組織でともに育った3歳年上の日本代表DF伊藤洋輝が強豪バイエルンに移籍した。「小学生の頃から知っている、すごく尊敬している先輩」という伊藤からは「早く海外に来い」と力強いメッセージをもらい、鈴木も「すごく刺激を受けている」と心境を明かした。
パリ五輪世代の選手たちも続々と海外で活躍を残している中、鈴木も「目指しているところではある」と目を向ける。「だけど、まだまだそこにたどり着くにはやらなければいけないことが山ほどある」。身近な存在たちの大きな刺激を受け、次の一歩をより深く踏みしめていくつもりだ。
(取材・文 石川祐介)
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