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ダービーでも堂々フル出場! アジア大会CB起用→FC東京ボランチで急台頭の20歳・永野修都「試合に出ることで成長できている実感がある」

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MF永野修都

[10.17 J1第10節 東京V 0-4 FC東京]

 デビュー戦での緊張感とは無縁の90分間だった。前節・浦和戦(◯3-0)でJ1初出場にしてフル出場を飾ったFC東京の20歳MF永野修都は17日、続く東京ヴェルディとのダービーマッチでもボランチで先発フル出場。1週間の準備期間を経て、さらに堂々とした振る舞いで味スタのピッチに立ち、4-0という歴史的完勝を支えた。

 緊張のデビュー戦では試合序盤に固さが見られ、うまく試合に入り切れていない様子だった永野。浦和戦でも時間を重ねるごとにパフォーマンスを上げ、順応性で乗り越えていく姿は印象的だったが、この日は試合の立ち上がりから準備万端だった。

「前節は自分にとって初めてJ1リーグ戦に出場して、そこで経験できたこともあったし、前回プレーして出た課題をこの期間で自分の中でもしっかり整理して、周りの選手ともコミュニケーションを取ってゲームに入れていたので、自分的には前回の試合に比べて余裕はあったと思います」(永野)。

 試合に臨むまでの準備でデビュー戦の経験を活かしつつ、浦和戦同様の順応性も健在だった。この日は対戦相手の東京Vが前半18分に退場者を出し、想定以上にボールを握れる展開となったが、判断の早い配球と守備のリスク管理は常に効いていた。

「相手が早い時間に1枚減った中で自分たちがボールを握れる展開が増えたので、自分が受けて組み立てる部分だったり、今日はサイドが空いていて有効に使えていたので、そういった意味ではいいシーンも多く作れたと思う。それと引いて守られている中で、(相手の)一発のカウンターのシーンだったり、取られた後の切り替えでは常にリスクをしっかり考えて管理できたのかなと思います」

 そうした攻守にわたる好パフォーマンスの背景には、試合に出られない時期の下積みがあった。

 もともとCBとボランチの兼任ができ、対人守備力と配球力を併せ持つ現代型プレーヤーとして評価を高めてきた永野だが、J1基準のボランチとしては攻撃面が課題。今夏から帰ってきたFC東京では戦力事情もあってボランチでのポジション争いも念頭に置く中、攻撃面に高い意識を持って取り組んでいたのだという。

「(期限付き移籍先の藤枝での)百年構想リーグではずっとCBでプレーしていたので、攻撃の部分での関わり方、ボランチ同士の関係性、ボランチの動き方というところではJ1のレベルの高い中でだいぶ手こずっていた。でも(開幕前の)キャンプであったり、小平の期間(日々の練習)を経て、いろんな人とコミュニケーションを取りながら練習をしていく上で成長できている実感がある。まだまだ足りない部分も他の選手に比べれば多いけど、個人的には成長できている実感はあります」

 J1開幕8試合で1試合も出場機会を得られなかった間も、現在コンビを組むMF常盤亨太やMF高宇洋、負傷離脱中のMF橋本拳人から多くのものを学んでいた様子。「個人的には悔しさがあったけど、FC東京の選手たちと一緒にやっている中で得られるものはたくさんあった。ボランチの先輩方にいいお手本になる選手がいて、練習中も試合中もたくさん声をかけてくれるので本当にプレーしやすい環境だし、本当に成長できる環境だと思っている」と前向きな言葉を口にした。

 そうした下積みの日々は、9月にロサンゼルス五輪世代の一員として参加したアジア競技大会での好パフォーマンスにも結実していた。U-21日本代表ではCB起用が中心だが、アジア競技大会を通じて出場時間を重ねたことで「試合に出ることで成長できている実感がある」と永野。クラブと代表での前向きなサイクルが現状の飛躍を支えているようだ。

 だからこそ、今はCBとボランチの役割に優先順位は設けず、「与えられたポジションで日々成長していくことを考えている」と永野。「相手や監督の考えにもよるし、CBで出た時のメリットも、中盤で出た時のメリットもあると思っているので、与えられたポジションで自分の特徴を最大限出すことを常に考えている。どっちでもプレーする自信はあるし、できると思っているので、どっちで出ても常に臨機応変にプレーしたい」。与えられたポジションに自信を持ってトライし、よりスケールの大きな選手を目指していく構えだ。

 さらにこれまでの日々と同様、永野は東京V戦でも向き合うべき課題を見つけた様子。その一つは得点力だ。東京V戦の後半28分、ペナルティエリア外でこぼれ球を拾ってミドルシュートを狙い、大きく枠を外すシーンがあったが、永野はこの場面への反省も口にしていた。

「自分自身も得点を取りたかった部分もあるし、そこは次につながる課題。こぼれ球のような形でドフリーでボールが来たので、フリーすぎて逆に力んだ形になってしまったけど、チャンスではあったので決めないといけないシーン。ああいったシーンでしっかり枠を捉えられるようにやっていきたいです」

 こうした試合ごとの課題や収穫と真摯に向き合い、成長につなげていけるのが永野の強み。そのためにも、ここで掴んだ出場機会を手放さないことが次へのステップとなる。

「個人的には試合を重ねれば重ねるほど成長できると思っている。こうして試合を重ねることによってしか得られない部分もたくさんあると思うので、こうして2試合目もしっかり90分間出られたことと、継続して試合に出ることで成長速度も上がっていくと思うので、厳しい競争ではあるけど頑張っていきたいなと思います」。ついに軌道に乗ったJ1キャリア。直近9戦無敗の5連勝と好調が続くFC東京で、ポテンシャル豊かな20歳がブレイクスルーを遂げようとしている。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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