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[U-15関東1部]初先発でヘッド2発!! 浦和JrユースMF佐々木煌翔は偉大な先輩超えへ「浦和らしさが求められている」

MF佐々木煌翔(新3年)

[3.30 U-15関東1部第4節 大宮U15 1-2 浦和Jrユース 細田第二]

 MF佐々木煌翔(新3年)が「初スタメンで絶対に点を決めてチームを勝たせてやろうと」並々ならぬ気持ちで臨んだ一戦で2ゴールを決め、浦和レッズジュニアユースの勝利に大きく貢献した。

 佐々木は前節までの全3試合が途中出場。「出場時間が他の選手と比べて少なくて、自分として悔しさとかそういう気持ちがあった」という中、RB大宮アルディージャU15との一戦で左サイドハーフとして先発入りを果たした。立ち上がりは大宮U15がやや優勢だったものの、前半9分に右サイドからDF森泉迅(新3年)が上げたクロスに飛び込みながら頭で合わせて先制点を奪取。さらに後半4分には、MF吉野登馬(新3年)のクロスを頭でループ気味に合わせる鮮やかな追加点を決めてみせた。


「僕は身長も小さくてヘディングでゴールを決めることはあまりないですけど、1点目はすごいクロスが上手い選手(森泉)なので自分のところに来いと思っていて、本当に自分のところに来たので相手の前に入って先に触れたので良かったです。2点目は最初のタイミングで(クロスが)来るかなと思ったけど来なくて、後ろにやり直して上がってくるときに自分でまた入り直した。クロスが上がってきたときにキーパーが少し前に出ているのを見えたので、ヘディングで上を狙って決めました」

 得点シーンをそう振り返る佐々木は利き足の左足アウトサイドでスルーパスを出すなど、チャンスメイクをする場面も。後半25分の交代まで戦い抜き、最終的に2-1で勝利できたことに笑顔を見せた。

 浦和Jrユースは昨年のU-15関東リーグ2部Aを制して1部昇格を果たし、シーズンを締めくくる高円宮杯U-15では11年ぶりの日本一を達成。佐々木はそうした先輩たちの活躍に「自分たちの代に繋げてくれた」と感謝を示しながら、12月の西が丘で見た偉大な姿に「僕はジュニアからいて、一緒にやってきた先輩があの大舞台で自信をもってプレーしていて本当に凄いと思ったし、自分もこの舞台に出て活躍できるようにとか思って嬉しかった」と大きな刺激を受けた様子だ。

 今年の浦和Jrユースは高円宮杯U-15の2連覇に加え、リーグと夏のクラブユース選手権U-15を含めた3冠を目指している。前年度の好成績があるだけに「期待されていると思う」と佐々木。偉大な先輩を超えるべく「浦和らしさが求められている」と口にした。

「浦和らしさ」として佐々木が示したのは、球際、切り替え、運動量といったハードワークと見ている人の心を動かすプレー。求められているものを体現するために「1試合1試合に全力で100%を出してチームの勝利に貢献できるように」と力を込めた。

 そして浦和からベルギーに旅立ったDF大畑歩夢への憧れを示しながら、「サイドでの突破や大きい選手がいるのでクロスで合わせたりして、ゴールにどんどん絡んでいきたい」と意気込む。佐々木は「将来は浦和レッズの選手になって埼玉スタジアムでサポーターの前で活躍できる選手になりたい」と話す未来に向かって、まずはジュニアユース最後の1年で結果を残し続ける構えだ。


(取材・文 加藤直岐)

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加藤直岐
Text by 加藤直岐

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