[12.27 高円宮杯決勝 横浜FM Jrユース 1-3 名古屋U-15 味フィ西]

　名古屋グランパスU-15(東海3)は27日、高円宮杯 JFA 第37回全日本U-15サッカー選手権大会決勝で横浜F・マリノスジュニアユース(関東6)を3-1で破って15年ぶり3回目となる優勝を果たした。

　名古屋U-15は開始1分経たずにFW塚本飛翔(3年=名古屋U-12)がFW中根佳祐(3年=刈谷南FC)のスルーパスに反応。最終ラインの背後を取ってゴールネットを揺らしたがオフサイドだった。

　対する横浜FM Jrユースは前半6分、FW山田湊斗(2年=横浜FMプライマリー)のスルーパスでFW藤澤斗亜(3年=横浜FMプライマリー)が中央右寄りを突破。ペナルティエリア右からマイナス方向へ折り返すとMF武田隼一(3年=横浜FMプライマリー)がペナルティエリア手前からダイレクトで合わせたがGK利田夏惟(3年=マルヤスFC83ジュニア)の守備範囲だった。

　前半16分には名古屋U-15が決定機を作った。MF深谷朔共(3年=名古屋U-12)が中盤で粘って中根に繋ぎ、中根は前線へスルーパスを供給。MF田邊幹大(3年=FC SIRIUS)がGKと1対1になったが、かわしにかかったところでGK井上勇翔(3年=ペアーズ戸田SC)に対応されてシュートには持ち込めなかった。

　それでも優勢気味の名古屋U-15が前半19分、試合を動かした。DF竹内悠三(3年=D.S.S)がロングボールを頭で跳ね返すと深谷が回収して攻撃に転じる。左から仕掛けた中根のドリブルは相手に対応されるも2次攻撃で再び深谷がボールを収めて左サイドからクロスを上げた。ファーサイドに流れたボールをMF田邊幹大(3年=FC SIRIUS)が収めて落としたボールをMF宮永尚空(3年=名古屋U-12)がシュートすると、ポストに当たってこぼれたところを田邊が押し込んだ。

　先制された横浜FM Jrユースは前半23分、DF瀬戸山玲音(3年=横浜FMプライマリー)が最終ラインの背後へ落とす絶妙なロングボールを配球。これに反応したFW山田湊斗(2年=横浜FMプライマリー)がペナルティエリア内右から右足を振り抜くも、GKにセーブされた。

　リードする名古屋U-15は深谷が中盤でのボール回収や縦への配球で存在感を発揮し、リードを保っていった。前半の終盤には中根が高い位置でボールを奪って速攻を仕掛け、最後は塚本がペナルティエリア左で切り返して左足一閃。ただGKに阻まれて追加点は奪えず、1-0のまま試合を折り返した。

　横浜FM Jrユースは後半1分、MF佐野翼(2年=横浜FMプライマリー)の縦パスが最前線まで流れてFW鈴木遼(2年=SCH FC)に繋がる。鈴木は一気にペナルティエリア内まで持ち込むも、シュートはミートせずGKにキャッチされた。同4分にはMF井上玲央(3年=足柄FC)が右サイドを突破してスルーパスを出し、FW藤澤斗亜(3年=横浜FMプライマリー)がペナルティエリア右から右足一閃。ただDF野村卓史(3年=D.S.S)がスライディングでコースを消してくる中で放ったボールは枠の上に飛んだ。

　名古屋U-15は後半の立ち上がりにピンチが続いたが、後半9分に大きな2点目を奪った。中根が蹴った右CKをニアサイドに走り込んだ竹内がドンピシャヘッド。主将が強烈なヘディングシュートでゴールネットを揺らし、2-0とした。

　なおも名古屋U-15は後半11分、田邉のスルーパスで宮永が抜け出してシュートを放つもGKが好セーブ。こぼれ球はゴール前に流れて塚本が押し込みにいったが、無人のゴールへ放ったシュートはクロスバーに嫌われた。

　2点差にされた横浜FM Jrユースだが後半22分、山田が右サイドから上げたクロスを鈴木がファーサイドで収める。カットインから右足で振り抜いたシュートは相手に当たりながらもゴールに吸い込まれ、1点差に縮めた。

　ただ名古屋U-15は後半30分、MF中嶋晃誠(3年=D.S.S)のクロスをFW戸田湊愛(2年=西濃シティFC)がゴール前で合わせると、クロスバーに当たったこぼれ球をFW福田隼太(2年=名古屋U-12)が押し込んで再び2点差とした。

　試合はそのままタイムアップ。名古屋U-15が1999年、2010年に続く3回目の日本一に輝いた。

(取材・文　加藤直岐)

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