プレジールが1部全勝中の武南Jrユースに粘り強く戦ってPK戦勝利!! 関東クラセン切符を獲得
[5.9 埼玉CY代表決定戦 武南Jrユース 1-1(PK2-3)プレジール 秋葉の森総合公園]
日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会・埼玉県予選の代表決定戦が9日に開催された。プレジールSC(県2部)は武南ジュニアユースFC(県1部)と対戦し、1-1で突入したPK戦を3-2で制して昨年に続く関東クラブユースサッカー選⼿権(U-15)⼤会出場を決めた。
プレジールは昨季の成績で県2部降格となったが、1年での1部復帰を目指す今季は前半戦を終えて6勝1分けで首位に立っている。対する武南Jrユースも1部で開幕7戦全勝と波に乗っているチーム。ただプレジールの富所啓大ヘッドコーチは「相手がどうこうというよりも自分たちが積み重ねているベースのところを変わらずやろうと。まだ5月なので中3になって早いため今は積み重ねている段階」と難敵相手でも特別な戦い方はせず、1部昇格を果たすべく練度を高めている普段通りの戦いを求めたという。
その上で主将のMF引地渉(3年)は「こっちは一個下のリーグというのもあるので、キャプテンとして『勝つ』という気持ちで最初からやろうと」気合いを入れて臨んでいた。そうした意気込みがプレーにも表れた形で、立ち上がりから武南Jrユースに簡単には攻めさせず、引地とMF野崎叶翔(3年)が中盤でボールを回収しながら攻撃を展開していった。
だが、先制は武南Jrユースだった。前半7分、プレジールのCKからFW渡辺結斗(3年)がクリアボールを自陣で拾うと、左サイドを縦に進む圧巻の推進力で一気にゴール前へ。最後はペナルティエリア左から右足アウトサイドシュートでゴールに流し込み、個の力でリードを奪った。


もっとも「ちょっとみんな気分が下がっていたけどまだ始まったばかりだったので、今までやってきたことをするという気持ちでいっぱい声をかけた」と引地。前を向いたプレジールは前半10分、右サイドからDF菅原煌太(2年)が上げたクロスのこぼれ球を野崎が回収してペナルティエリア内に入り込み、シュートは打ちきれなかったもののこぼれ球が中央のMF今井勇翔(3年)のもとへこぼれる。これを今井が右足でゴールネットを揺らし、すぐさま追いついた。
「立ち上がりをあれだけ気をつけようと言って入ったなかで見事にやられてしまった。選手たちのメンタルがどうなるかなと思ったけれど、すぐに返せたのが大きかった」と富所ヘッドコーチ。リーグで好調の武南Jrユースに流れを持っていかれる前に追いつけたことで、劣勢の展開を避けることができた。


追いつかれた武南Jrユースは前半13分、DF井関弘人(3年)がスライディングでのボール奪取から前線にロングフィードを送ってカウンターを仕掛ける。再び渡辺が左サイドをドリブルで切り裂いて敵陣深くまで入ってゴール前へラストパス。逆サイドのMF高野壮太(3年)が左足で合わせたが、ここはDF倉智規遥(3年)のブロックに遭った。
以降の武南Jrユースはパスミスも目立ってペースを掴みきれない展開。一方のプレジールは前半17分に菅原のクロスを今井が頭で合わせる場面や、同25分には引地が蹴った左サイドからのFKがゴール前にこぼれるとMF菅野颯介(3年)が押し込みにいくなどチャンスを作ったが、1-1で前半を終了した。
後半はともに決定機が少ないまま時間が経過。武南Jrユースは渡辺がサイドに展開してクロスに繋げるシーンを複数作ったもののシュートには繋げられなかった。プレジールは後半34分に菅野が中央からミドルシュートを放つも、GK小沼泰造(3年)にセーブされた。
後半アディショナルタイムには両チームにチャンス。まずは武南の渡辺がハーフウェーライン付近から単騎突破してペナルティエリア右まで持っていくも、左足のシュートはDF冨田琉偉(3年)にブロックされた。直後にはプレジールの野崎のロングボールで菅野が抜け出す決定機が生まれたが、DF延山陽翔(3年)の懸命な戻りからスライディングタックルで止められてシュートを打てず。70分間を終えて1-1となり、10分ハーフの延長戦に突入した。


プレジールは延長前半8分、FW渡辺陽(3年)が浮き球を前線で収めてペナルティエリア内でGKと1対1になりかけたが、今度は井関のスライディングクリアで逆転ならず。続く同9分には今井のクロスをMF福岡龍太郎(3年)が頭で合わせたがGK小沼に反応された。
武南は延長後半3分にMF羽場蒼良(3年)がクロスのこぼれ球をハーフボレーで合わせたが枠の上。同5分にプレジールの菅野がMF大澤結心(3年)の折り返しを合わせたシュートも枠の上に外れて、スコアが動くことなくタイムアップを迎えた。関東切符の行方はPK戦で決着をつけることになった。
両チームともに2試合続けてのPK戦。1人目は揃って成功したものの、先攻の武南Jrユースは2人目のキックがGK佐々木建太朗(3年)に止められた。プレジールは2人目が成功してリードを奪うと、佐々木が3人目のキックも止める活躍。ただ、武南GK小沼も3人目を止める粘りを見せた。
4人目は互いに成功して運命の5人目へ。すると武南Jrユースのキックは枠を捉えられず決着がつき、プレジールがPK3-2で制して埼玉予選を突破した。


富所ヘッドコーチは延長戦、そしてPK戦にまでもつれ込む一戦を「試合を長くやることは選手の経験としては良いことなので、得したと思って楽しんでやろうという感じだった」と前向きに捉えていた様子。激闘を終えて「本当に粘り強くやってくれた形」と選手を労った。
2部を戦う今季のチームは特筆して能力の高い選手がいるわけではないようだが、富所ヘッドコーチは「最低限の技術的なものは持っているし、今日みたいに闘う姿勢やみんなでハードワークをすることができる。真面目な子が多いので、それが良い方に出ている」と話す。リーグでは2位のチームが勝ち点1差につけているものの唯一の無敗で首位と好調。また、今予選では2度のPK戦を制したように「もっとやりたいことはあるけれど、今現状できることをしっかり割り切って粘り強くやってくれる」勝負強さも発揮している。
関東大会では関東リーグ勢と対戦する可能性も出てくるなか、「もうチャレンジするだけ」と富所ヘッドコーチ。この日は1部で全勝中の相手に主導権を握らせなかったものの「まだまだです」と謙虚に総括し、基礎技術やオフ・ザ・ボールの動きといった基本を磨くとともに、攻撃のコンビネーションも向上してさらなる難敵にぶつかっていく構えだ。
今季最大の目標は1部復帰だ。富所ヘッドコーチは「そんな簡単にはいかないと思う」と力を込め、無敗のチームを引き締めていく考え。昨季からトップチームで戦ってきた引地は「上げて後輩に(1部の舞台を)残したい」と力を込め、降格を経験した悔しさを晴らしていく意気込みだ。
(取材・文 加藤直岐)
日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会・埼玉県予選の代表決定戦が9日に開催された。プレジールSC(県2部)は武南ジュニアユースFC(県1部)と対戦し、1-1で突入したPK戦を3-2で制して昨年に続く関東クラブユースサッカー選⼿権(U-15)⼤会出場を決めた。
プレジールは昨季の成績で県2部降格となったが、1年での1部復帰を目指す今季は前半戦を終えて6勝1分けで首位に立っている。対する武南Jrユースも1部で開幕7戦全勝と波に乗っているチーム。ただプレジールの富所啓大ヘッドコーチは「相手がどうこうというよりも自分たちが積み重ねているベースのところを変わらずやろうと。まだ5月なので中3になって早いため今は積み重ねている段階」と難敵相手でも特別な戦い方はせず、1部昇格を果たすべく練度を高めている普段通りの戦いを求めたという。
その上で主将のMF引地渉(3年)は「こっちは一個下のリーグというのもあるので、キャプテンとして『勝つ』という気持ちで最初からやろうと」気合いを入れて臨んでいた。そうした意気込みがプレーにも表れた形で、立ち上がりから武南Jrユースに簡単には攻めさせず、引地とMF野崎叶翔(3年)が中盤でボールを回収しながら攻撃を展開していった。
だが、先制は武南Jrユースだった。前半7分、プレジールのCKからFW渡辺結斗(3年)がクリアボールを自陣で拾うと、左サイドを縦に進む圧巻の推進力で一気にゴール前へ。最後はペナルティエリア左から右足アウトサイドシュートでゴールに流し込み、個の力でリードを奪った。


FW渡辺結斗(10)が圧巻の突破力で先制弾
もっとも「ちょっとみんな気分が下がっていたけどまだ始まったばかりだったので、今までやってきたことをするという気持ちでいっぱい声をかけた」と引地。前を向いたプレジールは前半10分、右サイドからDF菅原煌太(2年)が上げたクロスのこぼれ球を野崎が回収してペナルティエリア内に入り込み、シュートは打ちきれなかったもののこぼれ球が中央のMF今井勇翔(3年)のもとへこぼれる。これを今井が右足でゴールネットを揺らし、すぐさま追いついた。
「立ち上がりをあれだけ気をつけようと言って入ったなかで見事にやられてしまった。選手たちのメンタルがどうなるかなと思ったけれど、すぐに返せたのが大きかった」と富所ヘッドコーチ。リーグで好調の武南Jrユースに流れを持っていかれる前に追いつけたことで、劣勢の展開を避けることができた。


すぐさま追いついた
追いつかれた武南Jrユースは前半13分、DF井関弘人(3年)がスライディングでのボール奪取から前線にロングフィードを送ってカウンターを仕掛ける。再び渡辺が左サイドをドリブルで切り裂いて敵陣深くまで入ってゴール前へラストパス。逆サイドのMF高野壮太(3年)が左足で合わせたが、ここはDF倉智規遥(3年)のブロックに遭った。
以降の武南Jrユースはパスミスも目立ってペースを掴みきれない展開。一方のプレジールは前半17分に菅原のクロスを今井が頭で合わせる場面や、同25分には引地が蹴った左サイドからのFKがゴール前にこぼれるとMF菅野颯介(3年)が押し込みにいくなどチャンスを作ったが、1-1で前半を終了した。
後半はともに決定機が少ないまま時間が経過。武南Jrユースは渡辺がサイドに展開してクロスに繋げるシーンを複数作ったもののシュートには繋げられなかった。プレジールは後半34分に菅野が中央からミドルシュートを放つも、GK小沼泰造(3年)にセーブされた。
後半アディショナルタイムには両チームにチャンス。まずは武南の渡辺がハーフウェーライン付近から単騎突破してペナルティエリア右まで持っていくも、左足のシュートはDF冨田琉偉(3年)にブロックされた。直後にはプレジールの野崎のロングボールで菅野が抜け出す決定機が生まれたが、DF延山陽翔(3年)の懸命な戻りからスライディングタックルで止められてシュートを打てず。70分間を終えて1-1となり、10分ハーフの延長戦に突入した。


後半終了間際の決定機は武南JrユースDF延山陽翔が好対応
プレジールは延長前半8分、FW渡辺陽(3年)が浮き球を前線で収めてペナルティエリア内でGKと1対1になりかけたが、今度は井関のスライディングクリアで逆転ならず。続く同9分には今井のクロスをMF福岡龍太郎(3年)が頭で合わせたがGK小沼に反応された。
武南は延長後半3分にMF羽場蒼良(3年)がクロスのこぼれ球をハーフボレーで合わせたが枠の上。同5分にプレジールの菅野がMF大澤結心(3年)の折り返しを合わせたシュートも枠の上に外れて、スコアが動くことなくタイムアップを迎えた。関東切符の行方はPK戦で決着をつけることになった。
両チームともに2試合続けてのPK戦。1人目は揃って成功したものの、先攻の武南Jrユースは2人目のキックがGK佐々木建太朗(3年)に止められた。プレジールは2人目が成功してリードを奪うと、佐々木が3人目のキックも止める活躍。ただ、武南GK小沼も3人目を止める粘りを見せた。
4人目は互いに成功して運命の5人目へ。すると武南Jrユースのキックは枠を捉えられず決着がつき、プレジールがPK3-2で制して埼玉予選を突破した。


富所ヘッドコーチは延長戦、そしてPK戦にまでもつれ込む一戦を「試合を長くやることは選手の経験としては良いことなので、得したと思って楽しんでやろうという感じだった」と前向きに捉えていた様子。激闘を終えて「本当に粘り強くやってくれた形」と選手を労った。
2部を戦う今季のチームは特筆して能力の高い選手がいるわけではないようだが、富所ヘッドコーチは「最低限の技術的なものは持っているし、今日みたいに闘う姿勢やみんなでハードワークをすることができる。真面目な子が多いので、それが良い方に出ている」と話す。リーグでは2位のチームが勝ち点1差につけているものの唯一の無敗で首位と好調。また、今予選では2度のPK戦を制したように「もっとやりたいことはあるけれど、今現状できることをしっかり割り切って粘り強くやってくれる」勝負強さも発揮している。
関東大会では関東リーグ勢と対戦する可能性も出てくるなか、「もうチャレンジするだけ」と富所ヘッドコーチ。この日は1部で全勝中の相手に主導権を握らせなかったものの「まだまだです」と謙虚に総括し、基礎技術やオフ・ザ・ボールの動きといった基本を磨くとともに、攻撃のコンビネーションも向上してさらなる難敵にぶつかっていく構えだ。
今季最大の目標は1部復帰だ。富所ヘッドコーチは「そんな簡単にはいかないと思う」と力を込め、無敗のチームを引き締めていく考え。昨季からトップチームで戦ってきた引地は「上げて後輩に(1部の舞台を)残したい」と力を込め、降格を経験した悔しさを晴らしていく意気込みだ。
(取材・文 加藤直岐)



