[MOM1217]筑波大FW大石脩斗(1年)_怪物の看板に偽りなし!強豪Jクラブのオファー断って大学進学「自分で正解にするしかない」
劇的な同点弾を決めた
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.21 関東大学1部第17節 筑波大1-1明治大 フカガワみらいフィールド]
怪物の看板に偽りなし。筑波大のFW大石脩斗(1年=鹿児島城西高)が、途中出場からチームを救う同点弾を決めた。大学リーグデビューとなった2節前の早稲田大戦では、後半36分から出場して劇的な逆転決勝弾。出場3試合で早くも2ゴール目を挙げ、今節も最終盤に大きな仕事を果たした。
出番は1点を追う後半27分にやってきた。そして同41分、左サイドでボールを持った同じ1年生のMF中野遥翔(沼津U-18)がカットイン。右足で上げたピンポイントクロスに飛び込むと、G大阪内定のDF小澤晴樹(4年=大宮U18)に競り勝って、頭でゴールネットを揺らした。筑波期待の1年生ホットラインが明治大の連勝を止めた。
「(中野は)足が速いので、縦に行くかなと思って準備していたんですけど、カットインしてきたので、今かなと思って走った。いいボールが来たので、ヘディングするだけでした」
主将のMF徳永涼(4年=前橋育英高/大分内定)も、その能力に大きな期待を寄せている。「本当にバケモン。田舎から出てきたバケモンという言葉が似合うような、野生的な能力、手足の長さ、ダイナミックさは唯一無二だと思う。あの化け物をうまくコントロールできるかが、俺の腕の見せ所だと個人的には思っています」。
徳永は、同期で筑波のエースを担い、3年時の夏に海外へと羽ばたいたFW内野航太郎を間近で見てきた。その内野が抜けて以降不在だった、相手の最終ラインを突破するパワフルなFW。大石にはそんな期待もかけている。「タイプは違うんですけど、内野と同じぐらい、大石も僕の中では出会ったことのないようなスペシャリティーを持っている。いい関係を築きたいですし、彼ももっと成長できる部分はあると思うので、貪欲に成長していってほしい」。


高校時代から各年代の日本代表に選ばれ、複数のJクラブから誘いを受けていた大石は、進路がニュースとして取り上げられるなど、話題を集めてきた選手だった。そんな大石が選択したのは筑波大への進学。親の助言も受けながら、最後は自分の感覚を信じて決めたという。
「自分ではまだかなと思ったというか、直感で筑波だなと思った。高校も親の助言と自分の直感を信じて選んできた。あの時の自分は、筑波で成長できると思ったから選んだし、これからもその直感を信じてやるだけだと思います」
ただ、大学生活は思い通りに始まったわけではなかった。高校3年の夏に右足首を骨折。選手権予選に向けて復帰を急いだが、その後も肉離れなどに苦しみ、大学に入ってからも再発を繰り返した。試合に出られそうになるたびに離脱する日々。約1年にわたり、万全な状態でサッカーをすることができなかった。
今夏にはチームに相談し、約2週間、鹿児島の実家へ戻った。自宅と治療院、病院を行き来しながら体と向き合い、これまで意識していなかったストレッチなどにも取り組むようになった。「これからサッカーを続けていく上で、大事な期間だったのかなと思います」。今もトレーナーの力を借りながら日々のケアを続け、出場時間に制限がある中で実戦を重ねている。
そんな長い離脱の間には、選ばなかった道を考えることもあったようだ。「怪我をしている時に、プロに行けばよかったなと思ったこともありました。でも、何が正解かは分からないので、自分でこれを正解にするしかないと言い聞かせています。筑波に来て学んだこともいっぱいあるので、毎日を大事にしたい」。
短い出場時間でも結果を残しているが、本人は周囲との連係などに課題を感じている。「まだみんなとサッカーをする時間が少ない。もっと連係を取れれば点を取れると思うので、毎日の練習を大事にしたい」。それでも「もっとできると思います。自分に自信はあるので」と、ストライカーとしての自負は失っていない。


今後のプロ入りへの意識を聞いても、答えは率直だった。
「長い間、試合に出ていなかったので、今はプロに行きたいとかではなくて、サッカーができて幸せ。何回か離脱した時に、サッカーができればいいと思った。サッカーができることは当たり前ではないので、幸せをかみしめてやるしかないと思います」
自ら選んだ筑波で、ようやく重ねられるようになった実戦の時間。プレーできる喜びを力に変えながら、大石はゴールを積み重ねていく。
(取材・文 児玉幸洋)
●第100回関東大学リーグ特集
▶お笑いコンビ「ヤーレンズ」がサッカーをしゃべり倒すポッドキャスト「ボケサカ」は毎週金曜配信
[10.21 関東大学1部第17節 筑波大1-1明治大 フカガワみらいフィールド]
怪物の看板に偽りなし。筑波大のFW大石脩斗(1年=鹿児島城西高)が、途中出場からチームを救う同点弾を決めた。大学リーグデビューとなった2節前の早稲田大戦では、後半36分から出場して劇的な逆転決勝弾。出場3試合で早くも2ゴール目を挙げ、今節も最終盤に大きな仕事を果たした。
出番は1点を追う後半27分にやってきた。そして同41分、左サイドでボールを持った同じ1年生のMF中野遥翔(沼津U-18)がカットイン。右足で上げたピンポイントクロスに飛び込むと、G大阪内定のDF小澤晴樹(4年=大宮U18)に競り勝って、頭でゴールネットを揺らした。筑波期待の1年生ホットラインが明治大の連勝を止めた。
「(中野は)足が速いので、縦に行くかなと思って準備していたんですけど、カットインしてきたので、今かなと思って走った。いいボールが来たので、ヘディングするだけでした」
主将のMF徳永涼(4年=前橋育英高/大分内定)も、その能力に大きな期待を寄せている。「本当にバケモン。田舎から出てきたバケモンという言葉が似合うような、野生的な能力、手足の長さ、ダイナミックさは唯一無二だと思う。あの化け物をうまくコントロールできるかが、俺の腕の見せ所だと個人的には思っています」。
徳永は、同期で筑波のエースを担い、3年時の夏に海外へと羽ばたいたFW内野航太郎を間近で見てきた。その内野が抜けて以降不在だった、相手の最終ラインを突破するパワフルなFW。大石にはそんな期待もかけている。「タイプは違うんですけど、内野と同じぐらい、大石も僕の中では出会ったことのないようなスペシャリティーを持っている。いい関係を築きたいですし、彼ももっと成長できる部分はあると思うので、貪欲に成長していってほしい」。


高校時代から各年代の日本代表に選ばれ、複数のJクラブから誘いを受けていた大石は、進路がニュースとして取り上げられるなど、話題を集めてきた選手だった。そんな大石が選択したのは筑波大への進学。親の助言も受けながら、最後は自分の感覚を信じて決めたという。
「自分ではまだかなと思ったというか、直感で筑波だなと思った。高校も親の助言と自分の直感を信じて選んできた。あの時の自分は、筑波で成長できると思ったから選んだし、これからもその直感を信じてやるだけだと思います」
ただ、大学生活は思い通りに始まったわけではなかった。高校3年の夏に右足首を骨折。選手権予選に向けて復帰を急いだが、その後も肉離れなどに苦しみ、大学に入ってからも再発を繰り返した。試合に出られそうになるたびに離脱する日々。約1年にわたり、万全な状態でサッカーをすることができなかった。
今夏にはチームに相談し、約2週間、鹿児島の実家へ戻った。自宅と治療院、病院を行き来しながら体と向き合い、これまで意識していなかったストレッチなどにも取り組むようになった。「これからサッカーを続けていく上で、大事な期間だったのかなと思います」。今もトレーナーの力を借りながら日々のケアを続け、出場時間に制限がある中で実戦を重ねている。
そんな長い離脱の間には、選ばなかった道を考えることもあったようだ。「怪我をしている時に、プロに行けばよかったなと思ったこともありました。でも、何が正解かは分からないので、自分でこれを正解にするしかないと言い聞かせています。筑波に来て学んだこともいっぱいあるので、毎日を大事にしたい」。
短い出場時間でも結果を残しているが、本人は周囲との連係などに課題を感じている。「まだみんなとサッカーをする時間が少ない。もっと連係を取れれば点を取れると思うので、毎日の練習を大事にしたい」。それでも「もっとできると思います。自分に自信はあるので」と、ストライカーとしての自負は失っていない。


今後のプロ入りへの意識を聞いても、答えは率直だった。
「長い間、試合に出ていなかったので、今はプロに行きたいとかではなくて、サッカーができて幸せ。何回か離脱した時に、サッカーができればいいと思った。サッカーができることは当たり前ではないので、幸せをかみしめてやるしかないと思います」
自ら選んだ筑波で、ようやく重ねられるようになった実戦の時間。プレーできる喜びを力に変えながら、大石はゴールを積み重ねていく。
(取材・文 児玉幸洋)
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