beacon

[MOM4855]東京VユースDF坂巻悠月(3年)_1年次の大怪我を乗り越えて最終ラインに君臨。小柄なファイターが兄も成し遂げられなかったリーグ優勝に貢献!

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

東京ヴェルディユースCB坂巻悠月主将(3年=東京ヴェルディジュニアユース出身)が最終ラインに君臨

[10.6 プリンスリーグ関東1部第15節 東京ヴェルディユース 2-1 帝京高 ヴェルディグラウンド]

 5歳上の兄・日向も東京ヴェルディユース育ち。そんな兄の影響でヴェルディの門を小学生の頃に叩いたCB坂巻悠月(3年=東京ヴェルディジュニアユース出身)がリーダーとして,最終ラインの柱として、眩い光を放った。

 帝京高に2-1で勝利し、3試合を残してU-18高円宮杯プリンスリーグ関東1部優勝を決めた東京Vユース。開幕から続く無敗記録も15試合に伸ばし、選手たちは笑顔を見せた。試合後、今年のチームの強さについて語ってくれた薮田光教監督だが、どうしても触れておくべきことがあるという。それが守備陣の奮起だ。

 FW川村楽人(3年)らが牽引する攻撃陣はリーグ2位の45ゴールを奪っているが、圧倒的なオフェンス力を存分に発揮できている理由は強固な守備陣があるから。15節終了時点でリーグ最少の13失点に抑えており、完封ゲームも7試合を数える。この帝京戦も1点こそ失ったものの、守備陣の頑張りなくして勝利は掴めなかっただろう。指揮官も開口一番、ディフェンス陣に賛辞を送った。

「特に今日は守備のところが良かったですね」

 後半開始直後に同点ゴールを許した点は反省材料だが、前後半の終盤に迎えた相手のラッシュを乗り切れたのも最終ラインが身体を張ったからこそ。とりわけ、その軸を担っていたのが、キャプテンを務めるCB坂巻だ。

 中学時代を指導した小笠原資暁氏(現・東京ヴェルディジュニアユース監督)曰く、「ビルドアップもやらせればできる」と振り返ったように、決して足元の技術がないわけではない。だが、それ以上に目を引くのは競り合いの強さだ。172cmと上背に恵まれていないものの、跳ね返す力はピカイチ。相方のCB川口和也(3年)も173cmと小柄だが、ふたりで帝京の攻撃を何度も跳ね返して最少失点で切り抜ける原動力となった。

 シーズンを通じて安定したパフォーマンスを見せている背番号5だが、高校1年次の夏に負傷。東京都の選抜メンバー決める国民体育大会(現国民スポーツ大会)のセレクションで、右膝の前十字靭帯断裂と半月板損傷の大怪我を負った。2年生になってようやく復帰。ピッチに戻ったが、出番はなかなか得られず、悔しい時を過ごした。だが、離脱した際に腐らずに取り組んできたから今がある。リハビリ中に上半身を鍛え上げ、サイズがなかったとしても戦えるCBとなり、今季の活躍に繋げた。

 キャプテンを任されたこともプラスに働いており、苦手なことにも率先して取り組むようになるきっかけとなった。昨季から毎週水曜日に行われているフィジカルメニューの日は走りが苦手な坂巻にとって憂鬱で、チームメイトのMF井上寛都(3年)も「一番キャプテンが辛そうだった」と回顧する。

 だが、逃げるわけにはいかない。背中で示すべく、坂巻は率先してトレーニングを積み、根を上げずに誰よりも走った。そうした振る舞いも自身を強くさせた理由の一つで、戦えるCBになる上で欠かせない要素だった。

 最高の瞬間を仲間と迎えたが、終わりではない。無敗優勝という目標を掲げているリーグ戦はあと3試合残っており、その先にはプレミアリーグ参入プレーオフも控えている。

「素直に嬉しいけど、まだ無敗優勝は成し遂げていない。それは全員が思っているはず。常に1試合1試合勝っていくことが目標で、そうすれば(参入プレーオフの2試合を含めて)5試合に勝てる」

 14年度にプレミアリーグから降格して10年。ヴェルディを在るべき場所に戻す戦いは続く。後輩たちに最高の舞台を残すためにも、“復帰”を目指して坂巻はチームのために汗をかく。

(取材・文 松尾祐希)

●高円宮杯プリンスリーグ2024特集
松尾祐希
Text by 松尾祐希

「ゲキサカ」ショート動画

TOP