互いに収穫と課題を得る一戦に…東海大熊本星翔は無敗継続、柳ヶ浦は首位相手に追い付いてドロー
[5.11 プリンスリーグ九州2部第7節 東海大熊本星翔高 1-1 柳ヶ浦高 松前記念サッカー場]
11日、高円宮杯 JFA U-18サッカーププリンスリーグ 2025 九州2部は第7節を実施。東海大熊本星翔高と柳ヶ浦高の一戦は1-1の引き分けとなった。
初めてのプリンスリーグに挑む東海大熊本星翔だが、下級生から試合経験を積む今年は力十分。開幕から6試合負けなしで首位に立つ。「うちのスタイルは後出しじゃんけんのようなもの。相手を見て判断するので、対応されたとしても決定機の数はたくさん作ることができる」。そう話すのはサンフレッチェ広島や愛媛FCでプレーした西岡大輝監督で、自陣からテンポよくボールを動かすサッカーで、この日も序盤から主導権を握って試合を進めた。
最初のチャンスは前半7分。右サイドを飛び出したMF宮田明空(3年)が倒され、右CK付近でFKを獲得するとMF田村琥良馬(3年)の左足キックから、DF渡邉尊翔(3年)がヘディングシュートを放ったが、枠の外に逸れた。9分にはDFのクリアボールを拾ったMF岡田龍斗(2年)が中央をドリブルで前進。相手DFに引っ掛かったところを素早く田村が回収し、右サイドのスペースへ。走り込んだ宮田明がゴール前に侵入したが、前に出たGK外園湊心(2年)に阻まれた。
以降も相手陣内で試合を進めたが、「今年の選手は真面目。十年以上ぶりにプリンスへと上がった今年はちゃんと守備をしないと苦しくなるという話をして、春先は(守備を)修正しながらチームを作ってきた」(山本隼斗監督)という柳ヶ浦の堅守を崩し切れない。
「ゴール前で持った時、前に2人ぐらいの選手が立っていたので、シュートが打ちにくかった」と振り返るのは東海大熊本星翔の田村。柳ヶ浦はパス回しから幅を使った攻撃を展開してきた東海大熊本星翔に対し、DF上川隆偉(2年)を中心とした3バックがスライドの速い守備を続けることで、ゴール前まで持ち込まれても決して隙は与えず、0-0で試合を折り返した。
ある程度相手にボールを持たれると想定して、試合に挑んだ柳ヶ浦にとっては狙い通りの試合運びとなったが、ゴール前を守る意識が強くなっていたのは前半の課題だった。「前半もクロスを上げられた際、うちのボランチがPAまで入り過ぎていた。下げられた時に出ていくのが遅れていたのが気になっていた」。山本監督の懸念通り、後半7分には右サイドの岡田がマイナスに入れたボールから、田村に左足のミドルシュートを決められ、東海大熊本星翔に先制を許した。
追い掛ける展開となった柳ヶ浦だが、選手に焦りの色は見られない。前半半ばからはカウンターから相手陣内に侵入する場面が見られ始めた。前半のようにブロックを敷いた守備ではなく、ハイプレスに行く場面も増え、チームが勢いづくと13分には自陣でのボール奪取からMF大石煌介(2年)、MF岩崎海翔(2年)と中央を繋いで左前方に展開。走り込んだDF神武宗徳(3年)がゴールを狙ったが、得点とはならない。
25分には自陣からロングボールを展開。東海大熊本星翔の守備陣に処理されそうになったが、FW緒方惺(3年)が諦めずにプレスをかけにいったことでミスを誘発。こぼれ球を拾った緒方が無人のゴールに流し込み、柳ヶ浦が同点に追い付いた。試合終盤は再リードを狙った東海大熊本星翔が押し込んだが、スコアは動かず1-1でタイムアップを迎えた。
勝ち点1を分け合う結果となったが、試合後見せた両者の表情は鮮明に分かれた。「今日は絶対に前半で仕留めなければいけないゲームだった。これまで内容が良くなくても勝ってきたことで、チームの中に緩さが出ている。選手同士が厳しく言えなくなっている」と話すのは東海大熊本星翔の西岡監督。無敗を7に伸ばし、首位を維持したが、ここ数試合で見えた課題が改めて出た試合だったという。「こういう試合はおそらくインターハイでも起きる。相手が引いてくる中でどう倒すか。やっぱり立ち上がりの決めきれる場面で決めないとこうなるよねと、この試合で気付けたと思う」。
降格圏内に位置し、2連敗中だった柳ヶ浦にとっては首位相手に貴重な勝ち点1となった。「宮崎日大との開幕戦も1-0で勝ったのですが、その時もちゃんと守備が5-4-1でハマって、やれるなと自信が持てた。今日も星翔さんにある程度やれたのは大きい」(山本監督)。苦しい試合展開を強いられながら県外の強豪と対戦出来ている経験は大きく、試合ごとに逞しさも増している。双方が得た課題と収穫を、今後のリーグ戦と再来週から始まるインターハイ予選での戦いを繋げていく。
(取材・文 森田将義)
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11日、高円宮杯 JFA U-18サッカーププリンスリーグ 2025 九州2部は第7節を実施。東海大熊本星翔高と柳ヶ浦高の一戦は1-1の引き分けとなった。
初めてのプリンスリーグに挑む東海大熊本星翔だが、下級生から試合経験を積む今年は力十分。開幕から6試合負けなしで首位に立つ。「うちのスタイルは後出しじゃんけんのようなもの。相手を見て判断するので、対応されたとしても決定機の数はたくさん作ることができる」。そう話すのはサンフレッチェ広島や愛媛FCでプレーした西岡大輝監督で、自陣からテンポよくボールを動かすサッカーで、この日も序盤から主導権を握って試合を進めた。
最初のチャンスは前半7分。右サイドを飛び出したMF宮田明空(3年)が倒され、右CK付近でFKを獲得するとMF田村琥良馬(3年)の左足キックから、DF渡邉尊翔(3年)がヘディングシュートを放ったが、枠の外に逸れた。9分にはDFのクリアボールを拾ったMF岡田龍斗(2年)が中央をドリブルで前進。相手DFに引っ掛かったところを素早く田村が回収し、右サイドのスペースへ。走り込んだ宮田明がゴール前に侵入したが、前に出たGK外園湊心(2年)に阻まれた。
以降も相手陣内で試合を進めたが、「今年の選手は真面目。十年以上ぶりにプリンスへと上がった今年はちゃんと守備をしないと苦しくなるという話をして、春先は(守備を)修正しながらチームを作ってきた」(山本隼斗監督)という柳ヶ浦の堅守を崩し切れない。
「ゴール前で持った時、前に2人ぐらいの選手が立っていたので、シュートが打ちにくかった」と振り返るのは東海大熊本星翔の田村。柳ヶ浦はパス回しから幅を使った攻撃を展開してきた東海大熊本星翔に対し、DF上川隆偉(2年)を中心とした3バックがスライドの速い守備を続けることで、ゴール前まで持ち込まれても決して隙は与えず、0-0で試合を折り返した。
ある程度相手にボールを持たれると想定して、試合に挑んだ柳ヶ浦にとっては狙い通りの試合運びとなったが、ゴール前を守る意識が強くなっていたのは前半の課題だった。「前半もクロスを上げられた際、うちのボランチがPAまで入り過ぎていた。下げられた時に出ていくのが遅れていたのが気になっていた」。山本監督の懸念通り、後半7分には右サイドの岡田がマイナスに入れたボールから、田村に左足のミドルシュートを決められ、東海大熊本星翔に先制を許した。
追い掛ける展開となった柳ヶ浦だが、選手に焦りの色は見られない。前半半ばからはカウンターから相手陣内に侵入する場面が見られ始めた。前半のようにブロックを敷いた守備ではなく、ハイプレスに行く場面も増え、チームが勢いづくと13分には自陣でのボール奪取からMF大石煌介(2年)、MF岩崎海翔(2年)と中央を繋いで左前方に展開。走り込んだDF神武宗徳(3年)がゴールを狙ったが、得点とはならない。
25分には自陣からロングボールを展開。東海大熊本星翔の守備陣に処理されそうになったが、FW緒方惺(3年)が諦めずにプレスをかけにいったことでミスを誘発。こぼれ球を拾った緒方が無人のゴールに流し込み、柳ヶ浦が同点に追い付いた。試合終盤は再リードを狙った東海大熊本星翔が押し込んだが、スコアは動かず1-1でタイムアップを迎えた。
勝ち点1を分け合う結果となったが、試合後見せた両者の表情は鮮明に分かれた。「今日は絶対に前半で仕留めなければいけないゲームだった。これまで内容が良くなくても勝ってきたことで、チームの中に緩さが出ている。選手同士が厳しく言えなくなっている」と話すのは東海大熊本星翔の西岡監督。無敗を7に伸ばし、首位を維持したが、ここ数試合で見えた課題が改めて出た試合だったという。「こういう試合はおそらくインターハイでも起きる。相手が引いてくる中でどう倒すか。やっぱり立ち上がりの決めきれる場面で決めないとこうなるよねと、この試合で気付けたと思う」。
降格圏内に位置し、2連敗中だった柳ヶ浦にとっては首位相手に貴重な勝ち点1となった。「宮崎日大との開幕戦も1-0で勝ったのですが、その時もちゃんと守備が5-4-1でハマって、やれるなと自信が持てた。今日も星翔さんにある程度やれたのは大きい」(山本監督)。苦しい試合展開を強いられながら県外の強豪と対戦出来ている経験は大きく、試合ごとに逞しさも増している。双方が得た課題と収穫を、今後のリーグ戦と再来週から始まるインターハイ予選での戦いを繋げていく。
(取材・文 森田将義)
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