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システム変更に対応し、後半4発で桐光学園を逆転。前橋育英Bが自信とアピールの1勝

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後半34分、前橋育英高BFW山西智也(右端)が勝ち越しゴール

[5.11 プリンスリーグ関東2部第6節 前橋育英高B 4-3 桐光学園高 前橋育英高校高崎グランド]

 11日、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2025 関東2部 Supported by G-Vinculo第6節で前橋育英高B(群馬)と桐光学園高(神奈川)が対戦し、前橋育英Bが4-3で逆転勝ちした。

 前橋育英高校高崎グランドではこの日、プリンスリーグ関東2部の試合後にプレミアリーグEAST第7節の前橋育英対川崎F U-18戦も組まれていた。その前に前橋育英Bが後半4発で逆転勝ち。強豪校を破り、山田耕介監督やコーチ陣にアピールした。

 ホームの前橋育英BはGK大垣昊士郎(3年)、DF高橋虎太郎(2年)、瀬田心誠(3年)、深見翔太(2年)の3バック。右WBがゲーム主将の坪井蒼季(3年)で左WBが結城快成(2年)、ダブルボランチが中川希汐(3年) と鈴木貴博(2年)、2シャドーに松下歩夢(2年)と田野央哩波(3年)、最前線に関蒼葉(2年)が構えた。

 一方の桐光学園は怪我で複数の欠場者がいる中での戦い。GK斎藤准也(3年)、DF笠羽健太(2年)、武山陽介(3年)、陶山響(3年/U-17日本高校選抜)の3バック。中盤の底に米川洋輝(2年)が入り、インサイドが松岡奏友(3年)と倉持慶太主将(3年)、そして右WB萩原慶(2年/U-17日本高校選抜)、左WB山田留偉(3年)、前線に菊池雄太(3年)と西城大翔(2年)が構えた。

 田野がドリブルから左足シュートを放つなど、試合開始直後から前橋育英がプッシュ。高橋、深見の両DFが積極的に持ち上がり、関の裏抜けや結城、坪井の両翼の仕掛け、ワンツーなどのコンビネーションやセットプレーも交えて相手ゴールに迫る。

前橋育英Bの左WB結城快成(右)と桐光学園の右WB萩原慶の攻防戦は見応えがあった

 だが、桐光学園は大型GK斎藤や笠羽、武山、陶山の3バックがPAで弾き返す。攻撃回数は少なかったものの、西城、菊池が幾度かボールを収め、右の俊足MF萩原を活用する形で攻め返した。前半25分には菊池からのパスを受けた萩原がPAへ持ち込んでPKを獲得。キッカー・陶山の左足シュートはGK大垣の右手に止められたが、こぼれ球を陶山が自ら決めて先制した。

前半27分、桐光学園DF陶山響(5番)が先制ゴール

 一方の前橋育英はボールを保持しながら反撃するが、鈴木勝大監督から「良い守備から!」の声が飛ぶ桐光学園は米川、松岡、倉持の中盤3選手が声を掛け合いながらマークを受け渡し、前橋育英の2シャドーや前線へのパスを遮断していた。

桐光学園はMF倉持慶太らが相手の中央からの攻撃を封鎖

 前橋育英は鈴木が縦パスを差し込み、松下のラストパスを田野が1タッチで狙ったほか、左からのパスを受けた坪井が粘ってシュートへ持ち込む。だが、これは桐光学園DFがブロック。米川や松岡が奪い返しに成功するなど分厚い守りで前半を1-0で折り返した。

 前橋育英は後半開始から高橋、田野、関をMF韮澤海成(2年)、FW佐々木悠太(2年)、FW山西智也(3年)へ入れ替え、坪井、瀬田、深見、結城の4バックへ移行した。北村仁コーチが「(Aチームの)プレミア(リーグ)は(DF)4枚でやっているから、4枚と3枚を併用しながら相手を見てできるように、何でもできるようにならないと上だとどんどん可変されるので対応できないと言っています」と語っていたが、選手たちはシステム変更に対応する。開始直後に坪井の右クロスから山西がチャンスを迎え、6分に右サイドからの崩しで佐々木が左足シュート。だが、桐光学園DF武山がブロックする。

 前橋育英は交代出場の山西が鋭いドリブルで相手の脅威に。桐光学園は10分過ぎに3バックから4バックへ変更して相手の変化に対応する。そして、ポジションをSHに上げた山田がドリブル突破を狙ったほか、菊池のラストパスに松岡が飛び込むなど相手にプレッシャーをかける。すると15分、右CKの流れから武山が左足クロス。PAの松岡がコントロールから左足シュートをゴール右隅に決め、2-0とした。

後半14分、桐光学園MF松岡奏友が左足シュートを決めて2-0

 だが、直後の17分、前橋育英は松下の左CKから深見がヘディングシュートを決めて1点差。桐光学園は鈴木監督が声の少なさや悪い流れを変える力の不足を指摘したように、相手の勢いを止めることができない。

前橋育英BはDF深見翔太らが4バックへの移行に対応。深見は追撃ヘッドも決めた

 23分、前橋育英は結城の左クロスを山西が繋ぎ、最後はファーの坪井が豪快な右足シュートで決めて同点に追いつく。桐光学園は26分に菊池をFW小野口昇(2年)へ交代したが、前橋育英が相手を呑み込んだ。

後半23分、前橋育英B坪井蒼季が同点ゴール

坪井(右端)ら歓喜の前橋育英B

 瀬田、深見の両CBと中川を軸に攻撃を組み立て、松下、韮澤の両MFが内側のポジションを取って抜群の推進力を見せる結城、坪井のオーバーラップを引き出す。そして、鈴木とMF高林馳矢(3年)を入れ替えた直後の34分、韮澤が左CKを獲得する。これを高精度のキックを見せていた松下が右足で蹴り込むと、山西が頭で決めて逆転。桐光学園は40分に倉持と松岡をFW井上京哉(2年)とDF川谷駿斗(3年)に入れ替えて同点を目指す。

後半34分、前橋育英BのFW山西智也が勝ち越しヘッド

山西(27番)は突破力も発揮し、逆転勝利の立て役者に

 だが、前橋育英は42分、カウンターから結城が一気に前進。左足でラストパスを送ると、韮澤がPKを獲得する。韮澤の右足シュートは桐光学園GK斎藤が止めたが、こぼれ球を松下が押し込み、4-2。この後、松下をDF安西健吾(2年)に代えて3バックへ戻した前橋育英に対し、桐光学園は45+3分に陶山の左足FKが相手オウンゴールを誘って1点を返す。だが、反撃もここまで。前橋育英Bが撃ち合いを4-3で制した。

後半43分、前橋育英BはPKのこぼれ球をMF松下歩夢が決めて4-2

この1点が決勝点になった

後半45+3分、桐光学園DF陶山響の左足FKが相手オウンゴールを誘い、3-4

 前橋育英Bは開幕6試合で2勝目。なかなか結果が出ていないものの、北村コーチは「前回の試合は良くなかったですけど、全体的に見てて攻めれるし、シュートも結構打っているし、自信さえつけばいけるかなと思います」と期待する。昨年はBチームの一員としてプリンスリーグ関東2部開幕からフル出場を続けていたDF鈴木陽(現同志社)とMF柴野快仁(3年)がその後、Aチームの先発に。選手権ではともに主軸として日本一に貢献している。

 この日、山田監督は10時開始の関東高校大会群馬県予選決勝(1-2桐生一高、敷島)の前半をチェック後に移動し、11時開始のプリンスリーグ関東2部から台頭してきている選手を探そうとしていた。今年のAチームは選手権優勝経験者やU-17日本高校選抜組を多数擁するが、下からの突き上げは間違いなく必要。北村コーチは「ああいう(Aチームの)子たちを脅かすような選手が出るように、このグループではやっています」という。

 Bチームの主将を務める坪井は、「Bチームっていうカテゴリーは、下からも目指される立場でもあるし、上を目指していくっていう難しい立ち位置だと思う。1人でも多くの選手がトップに絡めるようなカテゴリーにしたい」と力を込めた。この日、Aチームは川崎F U-18とのプレミアリーグEASTを3-1で快勝。首位と勝ち点1差の3位につけており、このメンバーに割って入っていくことは簡単ではない。だが、逆転勝ちで一つ自信をつけた選手たちが結果を残し続けて、Aチームへのアピールと前橋育英全体のレベルアップを実現する。

前橋育英Bが逆転勝利

(取材・文 吉田太郎)

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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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