[MOM5411]横浜FMユースMF小林瞭介(2年)_運動量と連続性で奪った「らしくないゴール」は確かな成長の証。鬼才系レフティが5ゴールに絡む躍動で勝利の主役に!
チームの全得点に絡む活躍を見せた
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.15 神奈川県CYリーグカップ2回戦 横浜FMユース 5-0 横浜FCユース 横浜国立大学フットボール場]
自分自身としっかり向き合ってきた成果が、少しずつピッチの上で表現できるようになってきたことは、ハッキリと感じている。カッコよくはないかもしれない。とにかく泥臭かったかもしれない。でも、そうやって獲った1点は、間違いなく成長を続けてきた証だと言い切れる。
「正直、1点目は去年や一昨年も決めているようなゴールで、2点目の方がちゃんと自分で獲ったゴールみたいなイメージで、もともと先輩たちを見ていた中で、ああいうゴールが獲れる選手はいいなと思っていたので、そういうところが自分も出せるようになってきたのは、いいことなのかなと感じています」。
新チーム初の公式戦でチームが挙げた5得点すべてに絡み、明確な結果を残した横浜F・マリノスユース(神奈川)の技巧派レフティ。MF小林瞭介(2年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)は課題だと感じてきたウィークを乗り越えて手にした自身の2点目に、大きな手応えを掴んでいた。
「最初からチーム全体として横浜ダービーだということは意識していたので、負けられないという気持ちは全員が持っていたと思います」。小林はこの試合に対するチームメイトの想いを代弁する。神奈川県クラブユースサッカーリーグカップの上位トーナメント2回戦。横浜FMユースにとって、2026年初の公式戦で対峙するのは横浜FCユース。いきなりの横浜ダービーが実現したというわけだ。


立ち上がりから1トップのFW田中陽瑛(2年)と、ともに2シャドーを務めるMF五十嵐雄涼(2年)との連携もスムーズ。23分に小林は田中へとパスを送り、五十嵐の先制点を“セミアシスト”すると、38分には自らに決定機が巡ってくる。
五十嵐が左サイドへ展開し、DF藤井翔大(2年)はオーバーラップを敢行。その姿を確認しながら、小林は一瞬で得点へと繋がる最適解を導き出す。「翔大は深い位置に入ったら、マイナス気味にクロスが来るという感覚がありますし、その形で何回か点も入っているので、いつも通り中に入りすぎずに、マイナス気味で待っていたらクロスが来ました」。
得意の左足で叩いたボレーは、バウンドしながらゴールネットへ弾み込む。「ちょっとボールは浮いていたんですけど、難なく合わせられて、ファーに流し込めましたし、自分で言うのもなんですけど(笑)、結構うまく入ったゴールだったと思います」。まずは1ゴール。




40+1分。前を向いて仕掛けながら、周囲の状況はクリアに見えていた。「左サイドには(松元)蓮旺と(今村)涼弥がいたんですけど、涼弥の方がフリーだったので、奥にパスを出しました」。小林の丁寧なスルーパスを、FW今村涼弥(1年)がきっちり仕留める。続いて1アシスト。チームは3点のリードを手にして、後半へ折り返す。
45分。小林にとって、この試合のハイライトともいうシーンが訪れる。バックパスを受けた相手GKへ諦めずにプレスを掛けると、苦し紛れに蹴られたパスを力強くカットし、無人のゴールへボールを流し込む。


この自身の2点目に対して、「去年や一昨年では、想像できなかったゴールだと自分でも思います」と小林が口にするのには理由がある。きっかけはアカデミーの大先輩でもあり、レフティという共通項もある藤本淳吾コーチからの“金言”だった。
「去年のなかなか試合に絡めないタイミングで淳吾さんと話す機会があったんですけど、そこで『運動量と攻守の連続性が足りていない』と言われたんです。そこからは1つ1つのプレーで『一喜一憂しない』ということを大事にして練習に取り組んできた中で、最初は一喜一憂しないように意識していたんですけど、最近はそれが無意識にできるようになったというか、頭を切り替えられるようになってきたなと感じています」。
「そんな中で課題だった運動量と連続性が出せるようになってきているのは、あのゴールで実感しました。やっぱりああいうことができないと、このサイズでは生き残っていけないですし、それは去年が終わって強く感じていたので、今年はもっと運動量や連続性を出していけたら、プロにも近づけるかなという感覚でやっています」。
チームを率いる冨樫剛一監督も「瞭介が前からのプレスで奪ってゴールを決めるなんて、初めて見ました」と笑顔。ある意味で課題は、大きな伸びしろ。自分と向き合ってきた結果として、“らしくない”形で奪った1点が、とにかく嬉しかった。
14分には藤井のクロスに合わせ損ねたものの、こぼれを五十嵐が押し込んでチーム5点目。結果的に横浜FMユースはダービーに5-0と快勝。その中でも全得点に関わる小林の躍動が、一際輝いていたことに疑いの余地はない。


今年はアカデミーラストイヤー。戦う舞台はプリンスリーグ関東2部となるが、このトリコロールのユニフォームを纏うからには、とにかく高いクオリティを発揮し、チームの勝利と個々の成長を同時に追い求めるだけだ。
「自分はプライマリーの小学5年生からマリノスに入ったんですけど、やっぱりユニフォームがカッコいいですし、このクラブは他のクラブ以上に長い歴史もあって、サッカーの戦い方もハッキリしていると思うので、こういう伝統のあるチームでプレーできていることは幸せだなと思っています」。
「自分も今年はもう3年生で、進路が決まる年なので、トップ昇格を目指すのはもちろんですけど、もしトップに上がれなかったとしても、フィジカル的なところやメンタル的なところを強くして、少しでもプロサッカー選手に近づく年にしたいですし、その準備を整えていきたいです」。
もっと走れる。もっと戦える。そして、もっと点を獲れる。磨いてきた左足の才覚に加え、ハードワークするためのベースも身に付けつつある、横浜FMユースの小柄な鬼才。小林瞭介は若きトリコロールに受け継がれてきた伝統と歴史を胸に、自身の思い描いた未来を力強く手繰り寄せる。


(取材・文 土屋雅史)
[2.15 神奈川県CYリーグカップ2回戦 横浜FMユース 5-0 横浜FCユース 横浜国立大学フットボール場]
自分自身としっかり向き合ってきた成果が、少しずつピッチの上で表現できるようになってきたことは、ハッキリと感じている。カッコよくはないかもしれない。とにかく泥臭かったかもしれない。でも、そうやって獲った1点は、間違いなく成長を続けてきた証だと言い切れる。
「正直、1点目は去年や一昨年も決めているようなゴールで、2点目の方がちゃんと自分で獲ったゴールみたいなイメージで、もともと先輩たちを見ていた中で、ああいうゴールが獲れる選手はいいなと思っていたので、そういうところが自分も出せるようになってきたのは、いいことなのかなと感じています」。
新チーム初の公式戦でチームが挙げた5得点すべてに絡み、明確な結果を残した横浜F・マリノスユース(神奈川)の技巧派レフティ。MF小林瞭介(2年=横浜F・マリノスジュニアユース出身)は課題だと感じてきたウィークを乗り越えて手にした自身の2点目に、大きな手応えを掴んでいた。
「最初からチーム全体として横浜ダービーだということは意識していたので、負けられないという気持ちは全員が持っていたと思います」。小林はこの試合に対するチームメイトの想いを代弁する。神奈川県クラブユースサッカーリーグカップの上位トーナメント2回戦。横浜FMユースにとって、2026年初の公式戦で対峙するのは横浜FCユース。いきなりの横浜ダービーが実現したというわけだ。


立ち上がりから1トップのFW田中陽瑛(2年)と、ともに2シャドーを務めるMF五十嵐雄涼(2年)との連携もスムーズ。23分に小林は田中へとパスを送り、五十嵐の先制点を“セミアシスト”すると、38分には自らに決定機が巡ってくる。
五十嵐が左サイドへ展開し、DF藤井翔大(2年)はオーバーラップを敢行。その姿を確認しながら、小林は一瞬で得点へと繋がる最適解を導き出す。「翔大は深い位置に入ったら、マイナス気味にクロスが来るという感覚がありますし、その形で何回か点も入っているので、いつも通り中に入りすぎずに、マイナス気味で待っていたらクロスが来ました」。
得意の左足で叩いたボレーは、バウンドしながらゴールネットへ弾み込む。「ちょっとボールは浮いていたんですけど、難なく合わせられて、ファーに流し込めましたし、自分で言うのもなんですけど(笑)、結構うまく入ったゴールだったと思います」。まずは1ゴール。




40+1分。前を向いて仕掛けながら、周囲の状況はクリアに見えていた。「左サイドには(松元)蓮旺と(今村)涼弥がいたんですけど、涼弥の方がフリーだったので、奥にパスを出しました」。小林の丁寧なスルーパスを、FW今村涼弥(1年)がきっちり仕留める。続いて1アシスト。チームは3点のリードを手にして、後半へ折り返す。
45分。小林にとって、この試合のハイライトともいうシーンが訪れる。バックパスを受けた相手GKへ諦めずにプレスを掛けると、苦し紛れに蹴られたパスを力強くカットし、無人のゴールへボールを流し込む。


この自身の2点目に対して、「去年や一昨年では、想像できなかったゴールだと自分でも思います」と小林が口にするのには理由がある。きっかけはアカデミーの大先輩でもあり、レフティという共通項もある藤本淳吾コーチからの“金言”だった。
「去年のなかなか試合に絡めないタイミングで淳吾さんと話す機会があったんですけど、そこで『運動量と攻守の連続性が足りていない』と言われたんです。そこからは1つ1つのプレーで『一喜一憂しない』ということを大事にして練習に取り組んできた中で、最初は一喜一憂しないように意識していたんですけど、最近はそれが無意識にできるようになったというか、頭を切り替えられるようになってきたなと感じています」。
「そんな中で課題だった運動量と連続性が出せるようになってきているのは、あのゴールで実感しました。やっぱりああいうことができないと、このサイズでは生き残っていけないですし、それは去年が終わって強く感じていたので、今年はもっと運動量や連続性を出していけたら、プロにも近づけるかなという感覚でやっています」。
チームを率いる冨樫剛一監督も「瞭介が前からのプレスで奪ってゴールを決めるなんて、初めて見ました」と笑顔。ある意味で課題は、大きな伸びしろ。自分と向き合ってきた結果として、“らしくない”形で奪った1点が、とにかく嬉しかった。
14分には藤井のクロスに合わせ損ねたものの、こぼれを五十嵐が押し込んでチーム5点目。結果的に横浜FMユースはダービーに5-0と快勝。その中でも全得点に関わる小林の躍動が、一際輝いていたことに疑いの余地はない。


今年はアカデミーラストイヤー。戦う舞台はプリンスリーグ関東2部となるが、このトリコロールのユニフォームを纏うからには、とにかく高いクオリティを発揮し、チームの勝利と個々の成長を同時に追い求めるだけだ。
「自分はプライマリーの小学5年生からマリノスに入ったんですけど、やっぱりユニフォームがカッコいいですし、このクラブは他のクラブ以上に長い歴史もあって、サッカーの戦い方もハッキリしていると思うので、こういう伝統のあるチームでプレーできていることは幸せだなと思っています」。
「自分も今年はもう3年生で、進路が決まる年なので、トップ昇格を目指すのはもちろんですけど、もしトップに上がれなかったとしても、フィジカル的なところやメンタル的なところを強くして、少しでもプロサッカー選手に近づく年にしたいですし、その準備を整えていきたいです」。
もっと走れる。もっと戦える。そして、もっと点を獲れる。磨いてきた左足の才覚に加え、ハードワークするためのベースも身に付けつつある、横浜FMユースの小柄な鬼才。小林瞭介は若きトリコロールに受け継がれてきた伝統と歴史を胸に、自身の思い描いた未来を力強く手繰り寄せる。


(取材・文 土屋雅史)


