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若きクリムゾンレッドの新10番が志すのは「健斗くんのイメージをオレが塗り替える」!神戸U-18FW川端彪英は「シュートを打つ野心」を確かな結果に結び付ける!

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ヴィッセル神戸U-18の新10番、FW川端彪英(2年=京都サンガF.C.U-15出身)

[3.21 兵庫プレミアワコーレカップ 神戸U-18 0-0 青森山田高 いぶきの森球技場]

 期待を寄せられていることは重々承知しているけれど、それで気負うつもりはさらさらない。突き抜ける。違いを見せる。そして、ゴールという形でチームに歓喜をもたらす。与えられた背番号10もポジティブに引き継ぎ、自分の新しい色で染め抜いてやる。

「自分たちも去年とは違った形の良いサッカーができると思っていますし、代表に選ばれている選手も多くて、新1年にも去年の夏に全国優勝しているメンバーがいて、プレミアのタイトルを狙えるチームだと思うので、今度はファイナルで優勝して、お世話になった人たちに結果で恩返ししたいです」。

 確かな攻撃の才覚を宿した、ヴィッセル神戸U-18(兵庫)の10番を託されているアタッカー。FW川端彪英(2年=京都サンガF.C.U-15出身)は自身の乗り越えるべき課題と真摯に向き合いながら、プレミアのステージで絶対的な存在へと駆け上がる。


「最近はブラジル遠征に行っていて、個の能力やったらブラジルの選手もあったんですけど、最後まで頑張るところや戦術的な守備の強度は山田も凄いですし、チームとしてコンパクトな守備を徹底していたので、やりにくい部分もありました」。

 『兵庫プレミアワコーレカップU-18サッカー大会2026』の大会3日目で、神戸U-18は青森山田高と対峙。川端は最前線に入り、フィジカルベースの高い相手と身体をぶつけ合いながら、虎視眈々と攻撃のスイッチを入れる瞬間を探り続ける。

「山道さん(山道高平監督)にも言われているのは、シュートを打つ“野心”というか、打つ気持ちは意識しているんですけど、パスを受けてからシュートまでの発想にもう少しこだわれたら、もっとシュートまで行けると思うので、そういう意識はまだ全然足りないところかなと思います」。

 この日も果敢に前を向き、フィニッシュまで持ち込むシーンもあったものの、決定機を創出するまでには至らず、ブラジル遠征で体調不良に見舞われたこともあり、終盤には足を攣って交代を強いられ、やや悔しげな表情を浮かべる姿が印象的だった。



 昨シーズンのプレミアでは、全22試合に出場して2得点を記録したが、立ち位置はジョーカー的な途中出場が主たるもの。安部雄大・前監督(ファジアーノ岡山U-18監督)からは明確な課題を突き付けられていたという。

「安部さんも『ボールを持ったらできるのは認めているけど、それだけではサッカーは絶対通用しないし、守備と切り替えの部分が課題だ』とメッチャ言われていた中で、最初は『何で言われてんねやろ?』とずっと思ってしまっていたんですけど、(濱崎)健斗くんと比べられた時に、GPSの数値を見たら『全然ちゃうな』と思いました」。

「そこからはトレーナーの方にも『こういうところを上げたらもっとよくなる』と言われたので、そういうところから意識することで走行距離もスプリントも伸びてきました。でも、強度の部分はまだ良い時と、悪い時があるので、そこをもっと上げていきたいです」。前監督からの指摘を糧に、少しずつ成長している手応えは、間違いなく掴み始めている。



 また、昨年は目指していたU-17ワールドカップのメンバーから落選。もちろん悔しくなかったはずはないが、一方で自身の現在地も冷静に見つめていたという。「正直、ワールドカップは狙っていたんですけど、自分の課題と向き合った時に、『今のパフォーマンスではここに選ばれるほどの選手ではないな』と気づけたんです」。

「そこで『今の自分では無理だ』としっかり把握できて、それからは自分の課題と向き合うことと、チームで活躍するために何ができるかを考えていたので、もちろん悔しかったですけど、代表よりもチームのことを考えていました」。

 とはいえ、代表で共闘したこともある同い年のストライカーの存在は、川端にとっても意識せざるを得ないようだ。「吉田湊海(鹿島)は意識していますね。去年のファイナルで当たって、久しぶりにプレーを間近で見たんですけど、自分の意志をしっかり持ってプレーしていて、そういうところは凄いと思いますし、あの試合で負けたことが悔しかったので、今年はやり返したいと思っています」。



 最高学年になった今季は、背番号10のユニフォームを纏っている。“前任”の濱崎健斗は昨季の優勝争いの大一番となったサガン鳥栖U-18戦で、プレミア制覇を引き寄せる超劇的な2ゴールを叩き出すなど、強烈な存在感を放っていたことは、まだ記憶に新しい。

 もちろん比較されることは織り込み済み。ただ、それをポジティブに捉え、良い意味で自分の力に変えていく決意も定めている。「10番だからといって、そんなに気負わずに自分が得意なプレーをやろうと思うんですけど、やっぱり今までの歴代の10番の先輩は良い選手が多いですし、一番身近な例として健斗くんが1個上におったので、健斗くんは良い意味で意識していますね」。

「この間のガンバ戦の試合も寮でみんなでライブで見ていて、健斗くんのアシストにみんな喜んでいましたし、そんなふうに人間面でも好かれる選手にもなりたいので、そういう面も学びたいですね。今年は健斗くんの去年の得点を超えて、健斗くんの10番のイメージを、オレの10番のイメージに塗り替えたいです!」

 大事な番号を託されたのは、間違いなく今季の躍動に対する期待の表れ。それに応えるだけのポテンシャルは、確実に備えている。悲願のプレミアファイナル制覇を真剣に目指す、若きクリムゾンレッドのブレイク候補。2026年の川端彪英がたどっていく進化の軌跡が、今から非常に楽しみだ。



(取材・文 土屋雅史)
土屋雅史
Text by 土屋雅史

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