beacon

[関東大会予選]延長終了間際の決勝点で大きな1勝。新生・堀越が東京実を振り切り、東京準決勝進出

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

延長後半10分、堀越高MF高橋琉が右足PKを決めて決勝点

[3.22 関東大会東京都予選準々決勝 堀越高 2-1(延長)東京実高 堀越総合G]

「2026年度 関東高校サッカー記念大会 東京都予選」は22日に準々決勝を行い、2連覇を狙う堀越高東京実高が対戦。堀越が延長戦の末、2-1で勝ち、準決勝進出を決めている。

 堀越は過去3年の選手権で3位、8強、16強。関東大会予選連覇を狙う今大会の初戦は都立日野台高に8-0で快勝した。怪我のDF井上璃久主将(2年)がスタッフとしてベンチ入り。準々決勝の先発はGK小島耀(2年)、DF田淵森(2年)、加藤光空(2年)、河野遥人(2年)、MF濱岡大世(2年)、ゲーム主将の高橋琉(2年)、北澤斗真(1年)、小倉廉太郎(2年)、小森冴樹(2年)、小川稜太(2年)、FW盛岡寿喜(1年)の11人で臨んだ。

堀越の先発メンバー

 一方の東京実は東京朝鮮高に2-0、日体大荏原高に3-2でそれぞれ勝利し、8強入り。準々決勝はGK小林太(2年)、DF長倉佑樹(2年)、佐藤遥人(2年)、大和海音(2年)、關隼平(2年)、MF野口壮我(2年)、碓井和志(2年)、安達生々輝(2年)、FW池田慶次郎(2年)、加瀬翔太(2年)、大山尊琉(2年)の先発11人でスタートした。

東京実の先発メンバー

 立ち上がり、堀越は10番の快足左WB濱岡のスピードを活用した攻撃。7分、濱岡は抜群のスピードで左サイドを抜け出すと、そのままPAへ侵入し、右足シュートを撃ち切る。さらに14分にも高橋のパスから左サイドを抜け出し、ラストパスに持ち込んだ。堀越はボールを丁寧に繋いでから相手の背後を強襲。盛岡のラストパスに右WB小倉が走り込むシーンもあった。

堀越の10番MF濱岡大世は高速ドリブルで脅威に

 一方の東京実も10番FW池田が左サイドで鋭いドリブル突破。加えて、右のCB大和、左SB關のロングスローで堀越を押し込む。また、野口らの1タッチのパス交換で相手に的を絞らせない。24分に接触プレーで負傷した關をMF小野寺陽(2年)へ交代。それでも、前線に並んだ小野寺、加瀬、大山がその競り合いの強さでチームに優位性をもたらしていた。

 東京実は碓井やGK小林のFKや大和のロングスローから加瀬、右SB安達、佐藤が決定的なシュート。堀越のゲーム主将の高橋は「ちょっと不安なところもありましたけど、仲間を信じていましたし、焦れずにやり続ければ、自分たちにチャンスが回ってくるっていうのは分かっていたんで、ほんとにあそこは耐えて、耐えてっていうのをずっと続けてました」と振り返る。

 堀越は後半も我慢の時間帯が増えていたが、安定したキャッチングを見せるGK小島をはじめ、河野、加藤、田淵の3バックがシュートブロックやカバーリングで凌ぐ。また、北澤がタックルを決めたほか、高橋が回収力を見せるなど対抗する。

堀越GK小島耀はハイボールで強さを発揮

 後半6分、堀越は小川の右CKから加藤が決定的なヘッド。だが、この日攻守に抜群の動きを見せていた東京実の184cmGK小林がビッグセーブをしてのける。小林は前半から鋭いシュートセーブや飛び出しを繰り返していたが、17分にも相手MF小森との1対1を阻止。好守に加え、パントキックでも会場を沸かせていた。

東京実GK小林太は鋭い飛び出しとセーブで大活躍

 東京実は小森や、大和、長倉の両CB、佐藤に支えられ、後半も前線の個の強さを活かした攻撃を見せた。非常に強度の高い小野寺が加瀬のフリックから抜け出したほか、池田の相手DFの前に潜り込むようなドリブルや加瀬の力強い仕掛けでゴールへ。だが、後半20分、堀越が先制する。速攻から盛岡が右中間で粘り強いキープ。そして、右の小倉から河野を経由して中央へパスが通る。最後は小川が切り返しからの右足シュートをゴール右へ決め、リードを奪った。

後半20分、堀越MF小川稜太が先制ゴール

チームメイトと喜びを分かち合う

 この後、堀越はFW高木滉祐(2年)、MF鈴木悠莉(2年)を投入。鈴木がボールを落ち着かせたこともあり、繋いで相手のズレを生み出せるようになった。だが、東京実は大山の力強い抜け出しなどで反撃すると28分、同点に追いつく。前線で小野寺が競り、前を向いた加瀬がキープからPAへラストパス。これを池田が左足でゴール右隅にねじ込んだ。

後半28分、東京実FW池田慶次郎が左足で同点ゴール

東京実の選手たちが喜びを爆発させる

 東京実はアウェーでの同点弾に喜びを爆発。さらに、31分に投入されたMFオビオラクリスティアンチノンソ龍(1年)がスピードを活かして連続で決定機を迎える。だが、堀越はGK小島が1対1を止め、さらに田淵のゴールカバーで1-1を維持。東京実もGK小林が相手FW高木のシュートをワンハンドで止めるなど粘って延長戦に持ち込んだ。

 1-1の延長前半4分、堀越はMF薬師寺康祐(2年)を投入。濱岡や薬師寺の仕掛け、小川の左足FKなどで勝ち越し点を狙う。また、GK小島を中心に相手の速攻、セットプレーを封じる。すると延長後半9分、高木の落としを受けた小川がゴールから右外へ遠ざかるような動きの後にターンしてPKを獲得。これを「ちょっと不安な要素はあったんですけど、自分は決めれるっていうのはもう分かっていたので、あとは冷静に蹴りました」という高橋が右足で右に決め、2-1で熱戦を制した。

堀越は相手の力強い攻撃をDF加藤光空らが封じた

激闘は堀越MF高橋琉の右足PKで決着

堀越が決勝点を喜ぶ

 ボトムアップ指導で堀越を全国上位へ導いてきた佐藤実監督が、2026年度のProライセンスコーチ養成講習会を受講。そのため、指揮官として新チームを支えている藏田茂樹コーチは、「選手たちが自分たちで考えてやっていくっていうことのスタンスは変わらないです。色々なものを考えて、責任を持って取り組んでいくっていうのは大事なことだと思います」という。

 高橋や小川、濱岡らが選手権に出場しているが、経験の浅い選手がほとんど。この試合でも駆け引きが不足し、東京実の戦い方に巻き込まれてしまうような部分があった。それでも、勝ち切ったことの意味は大きい。藏田コーチは「本当に今後、今日みたいな厳しいゲームをしっかり勝ちに繋げていくっていうことの積み上げが今年度の彼らのその経験値になっていくと思います」と頷いていた。

 堀越は準決勝(4月4日)で駒澤大高と対戦。藏田コーチは「東京で一番になるっていうことを今の多くの子たちができていない。勝つっていうことがどれだけ大変かっていうのも経験して欲しいです。関東に出るっていうことが彼らにとって1つの大事な経験になっていくと思うんで、そこを彼らは目指していると思いますし、そこが1つ形になれば非常にいいかなと思います。(まだ)見えていないところがやっぱりたくさんある。それに気づかせて、どう行動していくかってところを促せればなと思います」と語った。

 また、高橋は「もっと1人1人の能力を上げなきゃいけないし、チームとしてももっと結託してやらなきゃいけないんですけど、とにかく自分の意見としては、ほんとにサッカーを楽しむこと。それが一番だと思うんで、今年はどんどんポジティブな声かけて、全員が楽しくサッカーできるようにしていきたいです。今年は去年に比べて能力は全体的に落ちているので、全国大会に行けるかどうかも心配ですけど、ほんとに自分たちは(選手権予選)4連覇っていう目標に向かってやるしかないので、そこに向かって日々、毎日努力して、近づけていけたら」と力を込める。この日の白星も自信に、関東大会予選、関東大会で1試合でも多くの真剣勝負を経験すること。新生・堀越はポジティブな声を掛け合いながら自分たちを成長させて、強くなる。

堀越が準決勝進出

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

「ゲキサカ」ショート動画

TOP