[船橋招待]帰ってきたストライカーが実感したのは「サッカーのある日常」の意味。鹿島ユースFW高木瑛人が背負う「アントラーズの13番」の責任
[3.27 船橋招待U-18大会 鹿島ユース 2-1 静岡学園高 稲毛海浜公園球技場]
今まで以上にボールを蹴ることのできる日常の意味を、噛み締めながらピッチに立っている。ストライカーはチームの勝敗を担う存在。とにかくどんなゲームでも目の前のゴールネットを揺らしまくって、『アントラーズの13番』にさらなる価値をもたらし続けてやる。
「自分は『フォワードはゴールを獲ってナンボ』だと思っているので、ゴールを決め切る力だったり、チームが良くない状況の時に、どれだけ自分が良いプレーをして、チームを良い方向に持っていけるかが、より成長するためには大事になってくるのかなと考えています」。
とうとう長期離脱から帰ってきた、鹿島アントラーズユース(茨城)の13番を背負うゴールハンター。FW高木瑛人(新2年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)は目標に掲げるステップアップを果たすためにも、ひたすら結果を追い求めていく。
「サッカーのイメージ自体やアイデアのところは消えていなかったので、そこは良かったですけど、体力面は自分が思っていたより戻っていないので、もう1週間後にはプレミアが始まりますけど、しっかりコンディションを調整していきたいと思います」。
高木は自身の現状について、そう語る。昨年の秋口から長期離脱を強いられ、練習に復帰したのはここ1か月程度。先日まではU-17日本代表のアルゼンチン遠征にも招集されるなど、ハードなスケジュールをこなしてきた中で、コンディション面にはまだまだ改善の余地があるようだ。
それでも、この日は『第30回船橋招待U-18サッカー大会』初日の静岡学園高戦にスタメンで登場すると、開始5分に早くも一仕事。左サイドからMF岩土そら(新2年)が上げたクロスに、きっちりヘディングで合わせて先制ゴールを記録する。
「クロスが上がってきて、マイナス気味のボールで少し当てづらかったんですけど、コースというよりは強さを意識して、首の強さを生かしてヘディングで持っていったら、たまたま入った感じでした」。
だが、以降は4度あった決定機に近いフィニッシュシーンは決め切れず、チームも同点弾を献上。後半アディショナルタイムにMF桑名陽大(新2年)の決勝点で何とか勝ち切ったものの、「まだ得点感覚は戻っていないですね。今日も3,4点は獲れたので、そこも徐々に上げていかないといけないと思います」と気を引き締めた表情に、今季への強い決意が窺える。


昨シーズンは1年生ながらプレミアリーグでも開幕スタメンを勝ち獲り、14試合に出場して2得点を記録。夏のクラブユース選手権でも決勝でゴールを叩き出すなど、印象的な活躍を披露していたが、前述したように11月以降は負傷離脱を強いられ、Jユースカップとプレミアリーグファイナルを制しての三冠達成は、ピッチの外から見守ることになった。
「三冠が獲れたのは本当にみんなに感謝しかないですし、嬉しい気持ちはあったんですけど、最後の方は何もできなかったので、『自分もあの舞台に出て活躍したいな』とは思っていました」。
「ただ、あの時期にサッカーができないことがどれだけツラいことかということも自分の中で見つめ直せましたし、私生活の面でも睡眠時間や食生活を含めて、改善できる部分がたくさんあって、本当にサッカーのことについてもメチャメチャ学ぶことができて、よりサッカーだけに目を向けられるようになりました」。
自身の離脱後はスタメンに定着し、印象的な活躍を重ねた兄の高木輝人の存在も語り落とせない。「自分が試合に出られない中で、『頑張れ』としか言えなかったので、活躍してくれて嬉しかったですね。まあ、私生活では頼れるんですけど、プレーでは自分の方が兄を引っ張っていくような関係性だと思います(笑)」。そう笑顔を見せた弟の言葉からも、兄弟の絆が垣間見える。


こちらも前述のとおり、高木は先日までU-17日本代表のアルゼンチン遠征に参加。昨年10月のウズベキスタン遠征以来、約半年ぶりの代表活動に臨み、ボカ・ジュニアーズユース戦では得点も記録したが、本人の中では納得の行くパフォーマンスは出せなかったようだ。
「課題しかなかったですね。信義さん(小野信義監督)からもいろいろなことを求められた中で、もちろんプレー面はそうですけど、プレー外でも『リーダーシップを持て』と言われましたし、特に体力面に一番課題を感じました」。
5月には世界への挑戦権を懸けた『AFC U17アジアカップ』が開催され、そこを勝ち抜けばU-17ワールドカップが待っている。U-15年代から継続してこの世代の代表に呼ばれてきた高木にとっては、どちらも絶対に参加したいコンペティションであることは言うまでもない。
「今の一番の目標はワールドカップで活躍して、それをステップに海外へ行くことですけど、その前に5月にアジアカップがあるので、まずはそのメンバーに入って、アジアでも活躍して、世界から注目される選手になりたいです」。


もちろん代表に招集されるには、所属チームでのハイパフォーマンスは必須条件。ようやく戻ってきた『サッカーのある日常』に感謝しながら、ひたすら圧倒的な結果を出し続けるしかない。高木の気合に満ちた言葉が、力強く響く。
「自分はずっと“アントラーズの13番”はエースナンバーだと思っているので、そういう責任もありますし、柳沢さん(柳沢敦トップチームコーチ)も付けていた番号なので、それに見合ったプレーをしていきたいと思います」。
「あとは(吉田)湊海と同じように、早くプロ契約をしたいですし、プレミアでも絶対に二桁得点は獲って、得点王を狙いたいですし、チームの中でも副キャプテンを任せられたので、プレーでも私生活でも責任感を持って、頑張っていきたいなと思っています」。
このチームの13番を託された意味は、十分に理解している。鹿島ユースを最前線で牽引する、完全復活を期すエネルギッシュなストライカー。高木瑛人は湧き上がる情熱をピッチで爆発させ、鋭い視線でゴールという獲物を狙い続ける。


(取材・文 土屋雅史)
今まで以上にボールを蹴ることのできる日常の意味を、噛み締めながらピッチに立っている。ストライカーはチームの勝敗を担う存在。とにかくどんなゲームでも目の前のゴールネットを揺らしまくって、『アントラーズの13番』にさらなる価値をもたらし続けてやる。
「自分は『フォワードはゴールを獲ってナンボ』だと思っているので、ゴールを決め切る力だったり、チームが良くない状況の時に、どれだけ自分が良いプレーをして、チームを良い方向に持っていけるかが、より成長するためには大事になってくるのかなと考えています」。
とうとう長期離脱から帰ってきた、鹿島アントラーズユース(茨城)の13番を背負うゴールハンター。FW高木瑛人(新2年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)は目標に掲げるステップアップを果たすためにも、ひたすら結果を追い求めていく。
「サッカーのイメージ自体やアイデアのところは消えていなかったので、そこは良かったですけど、体力面は自分が思っていたより戻っていないので、もう1週間後にはプレミアが始まりますけど、しっかりコンディションを調整していきたいと思います」。
高木は自身の現状について、そう語る。昨年の秋口から長期離脱を強いられ、練習に復帰したのはここ1か月程度。先日まではU-17日本代表のアルゼンチン遠征にも招集されるなど、ハードなスケジュールをこなしてきた中で、コンディション面にはまだまだ改善の余地があるようだ。
それでも、この日は『第30回船橋招待U-18サッカー大会』初日の静岡学園高戦にスタメンで登場すると、開始5分に早くも一仕事。左サイドからMF岩土そら(新2年)が上げたクロスに、きっちりヘディングで合わせて先制ゴールを記録する。
「クロスが上がってきて、マイナス気味のボールで少し当てづらかったんですけど、コースというよりは強さを意識して、首の強さを生かしてヘディングで持っていったら、たまたま入った感じでした」。
だが、以降は4度あった決定機に近いフィニッシュシーンは決め切れず、チームも同点弾を献上。後半アディショナルタイムにMF桑名陽大(新2年)の決勝点で何とか勝ち切ったものの、「まだ得点感覚は戻っていないですね。今日も3,4点は獲れたので、そこも徐々に上げていかないといけないと思います」と気を引き締めた表情に、今季への強い決意が窺える。


昨シーズンは1年生ながらプレミアリーグでも開幕スタメンを勝ち獲り、14試合に出場して2得点を記録。夏のクラブユース選手権でも決勝でゴールを叩き出すなど、印象的な活躍を披露していたが、前述したように11月以降は負傷離脱を強いられ、Jユースカップとプレミアリーグファイナルを制しての三冠達成は、ピッチの外から見守ることになった。
「三冠が獲れたのは本当にみんなに感謝しかないですし、嬉しい気持ちはあったんですけど、最後の方は何もできなかったので、『自分もあの舞台に出て活躍したいな』とは思っていました」。
「ただ、あの時期にサッカーができないことがどれだけツラいことかということも自分の中で見つめ直せましたし、私生活の面でも睡眠時間や食生活を含めて、改善できる部分がたくさんあって、本当にサッカーのことについてもメチャメチャ学ぶことができて、よりサッカーだけに目を向けられるようになりました」。
自身の離脱後はスタメンに定着し、印象的な活躍を重ねた兄の高木輝人の存在も語り落とせない。「自分が試合に出られない中で、『頑張れ』としか言えなかったので、活躍してくれて嬉しかったですね。まあ、私生活では頼れるんですけど、プレーでは自分の方が兄を引っ張っていくような関係性だと思います(笑)」。そう笑顔を見せた弟の言葉からも、兄弟の絆が垣間見える。


昨夏のクラブユース選手権で日本一を勝ち獲った輝人(左)と瑛人の高木兄弟
こちらも前述のとおり、高木は先日までU-17日本代表のアルゼンチン遠征に参加。昨年10月のウズベキスタン遠征以来、約半年ぶりの代表活動に臨み、ボカ・ジュニアーズユース戦では得点も記録したが、本人の中では納得の行くパフォーマンスは出せなかったようだ。
「課題しかなかったですね。信義さん(小野信義監督)からもいろいろなことを求められた中で、もちろんプレー面はそうですけど、プレー外でも『リーダーシップを持て』と言われましたし、特に体力面に一番課題を感じました」。
5月には世界への挑戦権を懸けた『AFC U17アジアカップ』が開催され、そこを勝ち抜けばU-17ワールドカップが待っている。U-15年代から継続してこの世代の代表に呼ばれてきた高木にとっては、どちらも絶対に参加したいコンペティションであることは言うまでもない。
「今の一番の目標はワールドカップで活躍して、それをステップに海外へ行くことですけど、その前に5月にアジアカップがあるので、まずはそのメンバーに入って、アジアでも活躍して、世界から注目される選手になりたいです」。


もちろん代表に招集されるには、所属チームでのハイパフォーマンスは必須条件。ようやく戻ってきた『サッカーのある日常』に感謝しながら、ひたすら圧倒的な結果を出し続けるしかない。高木の気合に満ちた言葉が、力強く響く。
「自分はずっと“アントラーズの13番”はエースナンバーだと思っているので、そういう責任もありますし、柳沢さん(柳沢敦トップチームコーチ)も付けていた番号なので、それに見合ったプレーをしていきたいと思います」。
「あとは(吉田)湊海と同じように、早くプロ契約をしたいですし、プレミアでも絶対に二桁得点は獲って、得点王を狙いたいですし、チームの中でも副キャプテンを任せられたので、プレーでも私生活でも責任感を持って、頑張っていきたいなと思っています」。
このチームの13番を託された意味は、十分に理解している。鹿島ユースを最前線で牽引する、完全復活を期すエネルギッシュなストライカー。高木瑛人は湧き上がる情熱をピッチで爆発させ、鋭い視線でゴールという獲物を狙い続ける。


(取材・文 土屋雅史)


