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[MOM5463]RB大宮U18FW兼頭晴宗(2年)_前節の決定機逸に「この週末に全部懸けてやろうと思っていた」。絶賛進化中のゴリゴリ系アタッカーが豪快な同点弾!

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貴重な同点ゴールを挙げたRB大宮アルディージャU18FW兼頭晴宗(2年=大宮アルディージャU15出身)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.2 プリンスリーグ関東1部第5節 RB大宮U18 1-1 市立船橋高 NACK]

 最近は今まであまり経験のなかったポジションを任されることが増えているけれど、少しずつプレーの幅が広がっていることは実感している。それでも、まず目指すべきはゴールを決めること。フォワードとしての本能は、絶対になくしたくないし、なくすつもりもない。

「今日は中に行くことが多めだったんですけど、サイドでもプレーできて、ちょっと内側に入ってもプレーできるような、どっちもできる選手に、しかも点を決められる選手に、今日はちょっとなれたかなと思います」。

 ゴリゴリ系アタッカーから、さらなる進化の過程を踏みつつあるRB大宮アルディージャU18(埼玉)のアグレッシブな背番号28。FW兼頭晴宗(2年=大宮アルディージャU15出身)が叩き出した貴重なゴールが、チームのホーム無敗継続を力強く引き寄せた。


 1週間前の悔しさは、忘れていなかった。プリンスリーグ関東1部第4節の帝京高戦。2点をリードした後半のアディショナルタイム。FW吉田仁(2年)のパスから中央やや右サイドを1人で抜け出した兼頭は決定的なシュートを放つものの、ボールは枠の右へ外れてしまう。

「帝京戦の決定機を、ちょっと足がもつれて、技術不足もあって外してしまったので、試合が終わってから切り替えて、そのことを頭の片隅ぐらいに置きつつ、今日は絶対に決めようと、この週末に全部懸けてやろうと思っていました」。次こそは、必ずオレが決める。強い気持ちを持って、今節の市立船橋高戦に挑んでいた。

 前半はなかなかチームもリズムに乗れず、終盤に先制点も献上したが、後半に入るとMF小林柚希(3年)の投入もあって、ようやく攻撃が活性化。「後半に入ってきたユズ(小林)が流れを変えられる選手だったので、信頼してパスを待ったり、動き出したりしていました」という兼頭も、チャンスがやってくる瞬間を虎視眈々と狙い続ける。

 20分。小林が右サイドからドリブルで中へ切れ込み、左サイドへ展開。FW中島大翔(3年)がボールを持った瞬間、明確なゴールへの道筋が頭の中に思い浮かぶ。「大翔がカットインとかドリブルが得意なのはわかっていたので、そのままクロスか、中に行くかなと思って、自分が足元で受けるというよりは、中にボールが来た時に、自分が勝負できるようにということを考えていました」。

 予想通りに上がった中島のクロスに、ファーへ膨らんだFWマギージェラニー蓮(3年)が頭で折り返したボールを、トラップで少し前に置きながら右足一閃。軌道はゴールネットへ激しく突き刺さる。

「折り返しが来た時に自分が勝負できる位置に身体を持って行って、マギーがちゃんと競って、自分の足元にボールが来たので、あとはもう決めるだけでした」。やや間があってから、歓喜のダッシュ。チームメイトたちの祝福の輪に飲み込まれる。





「素晴らしいゴールだったと思います」と丹野友輔監督も認める、左右に揺さぶった完璧な一撃で同点に追い付いたRB大宮U18は、昨季から1年以上続いているホーム無敗を12試合に伸ばす勝点1を獲得。前節のリベンジを果たした兼頭の確かな結果が、90分の中でも一際キラリと輝いた。


「前節で右を初めてやって、その時は守備の仕方もよくわからなかったんですけど、今週はサイドをやると自分でもわかっていたので、守備の意識はインテリオールをやっている時より、さらに高めて、追う方向も考えながらやっていました」。

 そう話した兼頭は、本来フォワードタイプの選手だが、今季のチームが[4-3-3]を採用しているため、2節と3節では中盤のインテリオールを務め、ここ2試合は右ウイングでスタメン出場。今までとは違う視界の中で、頭をフル回転させながらプレーしている。

 丹野監督もその成長はつぶさに感じているようだ。「タイプ的にはゴリゴリ系ですけど、そういう選手がああいうプレーを覚えたら、選手としての幅は広がると思いますし、攻守においてだいぶ頑張れるようになりましたし、だいぶ動き続けられるようになってきたなという印象です」。

 本人も新たな役割へポジティブに取り組んでいる。「良い選手はできることが多いので、トップチームに行くには自分の幅を広げて、絶対的にもっとできることを増やしていきたいですし、右でも、左でも、真ん中でも、どこでも勝負できる技術やメンタリティは持っていたいなと思っています」。そう言い切るまっすぐな言葉も頼もしい。



 既にトップチームの練習試合には複数回参加。プロのレベル感に圧倒されながら、それでも大事な基準を身体に刻み込んできた。「まずプレッシャーを掛けるスピードとか、声には圧倒されてしまったんですけど、徐々に慣れては来たので、プレスの追い方とかボールを受ける位置は周りを見て、ちょっとだけ工夫できるようになりました」

「凄かったのは(杉本)健勇選手で、一緒にはやっていないんですけど、キープできますし、周りを見れますし、声を出せますし、ちょっとレベルが違うかなと思いました」。受けてきた小さくない刺激を、さらなる成長の糧に必ず繋げてみせる。

 U18でも周囲にはプロ契約を結んだ選手も少なくない。そういった身近な存在がいるからこそ、目指す視座は自然と高くなる。改めて2026年の間になりたい自分のイメージも、明確過ぎるぐらい明確だ。

「周りにプロ契約している選手もいて、(神田)泰斗もトップでスタメンで出ていたりするので、追うべき背中はありますし、環境が整っているので、あとは自分が踏み出していくだけかなと思います」。

「今年は2種登録を勝ち獲って、ちゃんとトップでプレーできるようになりたいですし、まずプリンスに出た時は、チームのためにちゃんと自分の役割を果たせる人になりたいです。ゴールも決めて、決めて、決めます!」

 どんなポジションを、どんな役割を託されても、最優先に意識すべきは前へと突き進む果敢な姿勢。着実にプレーヤーとしてできることを増やしている、RB大宮U18の突貫小僧。兼頭晴宗がここからどういう進化をたどっていくかは、注視していく必要がありそうだ。



(取材・文 土屋雅史)

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土屋雅史
Text by 土屋雅史

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