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[MOM5474]鹿島ユースMF平島大悟(3年)_長期離脱から帰ってきた「10番でキャプテン」の躍動!悔しい前節に「Dピッチでのルーティン」を経て1G1Aで連勝の立役者に!

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鹿島アントラーズユースMF平島大悟(3年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)は1ゴール1アシストの活躍!

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.10 プレミアリーグEAST第7節 鹿島ユース 2-0 横浜FCユース メルカリスタジアム サブグラウンド]

 何事も考え方次第で、ピンチはチャンスにも、苦境は成長の種にも、確実に変わっていく。ようやく帰ってきた、サッカーボールを蹴ることのできる日々。今までエネルギーを蓄えてきた分、思う存分暴れ回る。鹿島のキャプテンとして、鹿島の10番として、圧倒的な存在感を放ってやる。

「今年は結果を出したいという想いが凄く強いんですけど、それもチームが勝たないと自分の評価にも繋がらないと思うので、まずは目の前の自分が出られる試合で、チームの勝利のために戦いたいですし、そのうえでしっかり結果を残していきたいですね」。

 世界の基準をその肌に刻み込んだ、鹿島アントラーズユース(茨城)の10番でキャプテン。MF平島大悟(3年=鹿島アントラーズジュニアユース出身)は今季初スタメンとなる一戦で、1ゴール1アシストという確かな結果を叩き出し、チームを連勝にきっちりと導いた。


 平島の2026年は思わぬ形で幕を開けた。昨年末の『波崎ユースカップ』で負ったケガの影響で、新チームの始動はリハビリからのスタート。結果的に4か月近い時間の戦線離脱を強いられる。

 ただ、本人はいたって前向きに日々を送っていたという。「もちろんサッカーはやりたかったですけど、自分はその時期をポジティブに捉えていて、実際に身体の面を見直したり、フィジカル的な力も上げられたので、逆に良い時間になったのかなとは思っています」。

 今季はMF大貫琉偉(3年)とダブルキャプテンに指名された中、練習のピッチには立てない分、自分の姿勢で示すことを意識していたという。「ピッチでは琉偉が凄くリーダーシップを示してくれていたので、僕はピッチ外のところでチームをまとめようかなって。試合や練習にも早く来て、サポートのところでも一番自分が引っ張る気持ちを持つことは意識していました」。

 2人ともお互いのことはよくわかっている。「ジュニアのころからずっと一緒だったので、お互い話し合えますし、どっちかと言うと大悟のほうがうまく喋れるので(笑)、自分は基本的にプレーでチームを鼓舞できたらなと。冷静なところは大悟に任せたいと思います」(大貫)「琉偉はああいう性格で頼もしいので、バランスよくできていると思います。中学の時は僕がキャプテンで、琉偉は副キャプテンでしたけど、今回は立場が一緒というところで頼もしいですね」(平島)

 第4節のベガルタ仙台ユース戦で今シーズンのプレミア初出場を果たすと、翌節の東京ヴェルディユース戦では途中出場でゴールを記録。前節の昌平高戦でも54分から登場し、チームは勝利を収めたが、「結構チームに迷惑をかけたなという想いはあって、凄く悔しかったです」と自身の出来には納得がいっていなかった。

 そんな時は、いつものルーティンが心を落ち着かせてくれる。試合後の平島が向かったのは、クラブハウスにある“Dピッチ”。そこで無心にボールを蹴り続ける。「自分は試合が終わった後でも、自主練でボールを蹴れば結構吹っ切れるタイプなので、うまくそこで気持ちを整理できて、今日に挑めたかなと思います。鹿島はサッカー小僧ばかりなので、自分以外にやっているヤツも多いですよ」。



 迎えた今節の横浜FCユース戦。5人の“代表組”に加え、FW吉田湊海(3年)もトップ帯同で欠場する中、平島は今シーズン初のスタメンに指名される。「昌平戦の悔しさがあったので、今日に懸ける想いは結構強かったですし、まずはチームのために走ること、戦うことを意識しながら、結果を出したいという気持ちはありました」。いつも以上に気合を入れて、まっさらな芝生のグラウンドに足を踏み入れる。

 開始6分。MF福岡勇和(3年)のボールカットから、中央を運んだ平島は右サイドへ丁寧なスルーパス。受けたFW石渡智也(2年)のシュートはゴールネットへ鮮やかにグサリ。帰ってきた10番が、まずはアシストで魅せる。

 後半7分。左サイドで獲得したCK。大貫がスポットに立つと、みんなの意思がシンクロする。「拓さん(本田拓也コーチ)と話していた“やりたいこと”があって、クマ(熊澤)が大外に回っていった時に、『折り返しが来るだろうな』と思って、キーパーの前にいました」(平島)。

 ファーでDF熊澤結人(2年)が折り返し、FW熊谷凛皇(2年)がヘディングで合わせたボールは、平島の目の前に転がってくる。「キーパーにピッタリ付いているとシュート態勢が作りにくいので、クマが折り返した瞬間にちょっとキーパーと距離を取りながら、『来るかな』と思っていたら、本当に来た感じでした」。

 左足で押し込んだボールがゴールネットへ到達すると、歓喜に沸いたのは少人数ながらピッチサイドで声援を送り続けた、メンバー外の“後輩”たち。「仲が良い後輩が応援してくれたので、点を決められて嬉しかったです」。10番が今度は自らの得点で一仕事。鹿島ユースがリードを2点に広げる。





 この日の一戦では、実に10人の3年生がプレー。「今年の3年生は全員がマジメで、チームのために戦えるヤツらですし、公式戦となると今までなかなか一緒のピッチには立てないところもあったので、一緒に試合ができることは本当に嬉しいです」と平島も言及した彼らの躍動もあって、スコアは2-0で勝利。試合後はみんなでオブラディを歌い、踊り、歓喜を分かち合った。



 ようやくスタメンにも復帰し、今季2点目も記録した。間違いなくコンディションも向上の一途をたどっており、これからのさらなる躍動を期待したくなる平島に、もう1人のキャプテンはこんな言葉でエールを送る。

「彼ならもっとできますね。もう少し走ってほしいですし、もっと点やアシストもしてほしいです(笑)。大悟がいることでみんなが安心できるところもあるんですけど、完全復帰できるとなったら、今以上に走ってもらわないと困りますし、アイツが走ればチームはもっと強くなるので、アイツが全部関わってほしいです」(大貫)

 そのメッセージを本人に伝えると、こんな答えが返ってきた。「確かにそうですね(笑)。まだ自分のコンディションが100パーセントではないので、もっとやらないといけないなと。今までだいぶ琉偉に任せているところがあるので、もっと自分も成長しないといけないですし、もっとチームのために戦っていきたいです」。

 ジュニア年代からこのエンブレムを付けてきた、アントラーズアカデミーでのラストイヤーは、これからが本当の勝負。背番号10とダブルキャプテンを託された、鹿島ユースのしなやかなリーダー。平島大悟は勝利に直結するプレーを100パーセントで出し切りつつ、望んだ景色をすべて手に入れるための1年を、逞しく、堂々と、戦い抜く。



(取材・文 土屋雅史)

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土屋雅史
Text by 土屋雅史

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