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[MOM5590]名古屋U-18MF小島蒼斗(3年)_「ただ1人のセレクション合格」からタレント集団の攻撃の核へ!今季リーグ5点目は「泥臭いダイビングヘッド」で奪う!

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豪快なダイビングヘッドを叩き込んだ名古屋グランパスU-18MF小島蒼斗(3年=FCオリベ多治見U15出身)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.26 プレミアリーグWEST第15節 岡山U-18 2-4 名古屋U-18 スチールハブフィールド寄島]

 周囲から与えられる基準が高ければ高いほど、とにかく強いモチベーションが湧いてくる。着実に成長している実感があるからこそ、このタイミングを逃したくない。今まで以上にできることを増やし、尖った武器を磨き上げ、一気に突き抜けた存在へと駆け上がってやる。

「今日は泥臭いゴールができたところが良かったですね。ゴールのバリエーションが増えたのは自分の1つの成長だと思いますし、いろいろな形でゴールを獲れるというのは凄く大事なので、もっとこれからも点を決める力を高めていきたいです」。

 あらゆる攻撃の局面に顔を出せる、名古屋グランパスU-18(愛知)の神出鬼没なトリックスター。MF小島蒼斗(3年=FCオリベ多治見U15出身)がダイビングヘッドで叩き込んだ先制点が、チームの勝利を手繰り寄せる一因となったことに疑いの余地はない。


「自分は前半にもっと決められるチャンスがあったなと感じていて、得点は決めましたけど、もっとゴールに迫れるチャンスは多かったので、そこでしっかり仕留めきれる力をもっと上げていかないといけないなと思います」。

 さらなる進化を望む向上心が、その言葉に滲む。高円宮杯プレミアリーグWEST第15節。ファジアーノ岡山U-18(岡山)とアウェイで対峙した一戦は、名古屋U-18が4-2で勝利を収めたものの、小島は自身の出来にほとんど納得していなかった。

 とはいえ、前半13分に生まれたゴールは、成長の跡を感じる一撃だったという。右サイドでMF千賀翔大郎(3年)とMF齋藤太陽(2年)の連携から、オーバーラップしてきたDFオディケチソン太地(3年)がニアへピンポイントクロスを上げると、頭から突っ込んだ背番号8のヘディングがゴールを貫く。




「オディケがクロスを上げる前に目が合った気がしましたし、自分が狙っているところとオディケが狙ったところが同じで、凄くいいボールが来たので、あとは飛び込むだけでした。飛び込む時も、最後までボールを見てミートすることはいつも意識していて、それがうまくいったかなと思います」。

 本人も「あまり自分らしくないというか、泥臭いプレーでしたね」という一撃は、これまでなかなか見せてこなかった豪快なダイビングヘッド。とにかく結果を希求するマインドを整えてきたことで、体が自然と反応するような得点をマークし、アウェイの名古屋U-18が先にスコアを動かす。

 もちろん本来の持ち味も、存分に発揮する。「自分が“繋ぎ役”になることは凄く意識していて、今日も自分がセンターバックからパスをもらって、チャンスメイクすることもできましたし、そういう自分のいいところは出せたかなと思います」。ピッチを幅広く駆け回り、チームメイトをスムーズに“接続”させていく。

 傍から見れば、76分にFW末永光基(1年)と交代するまで、好パフォーマンスを続けたように見えたが、前述したように小島は足りなかった部分へ目を向ける。その背景には、夏以降に『U-21 Jリーグ』の活動も含めて、トップチームの選手たちと肌を合わせる機会が増えた影響があることは見逃せない。



 大きな刺激を受けたのは、9月13日に開催されたU-21名古屋にとっての『U-21 Jリーグ』開幕戦。アウェイでU-21 V・ファーレン長崎と対峙した一戦にメンバー入りした小島は、ベンチから見つめた“プロ選手”たちのクオリティに驚かされたという。

「プロの選手も一緒にやる中で、吸収するものが多くありました。特にポジショニングもそうですし、プロの選手は試合の中で凄く多くのものをちゃんと見ているなというのは、ベンチから見ていても感じられました」。

 とりわけ27歳の小柄なレフティの一挙手一投足には、いつの間にか視線が釘付けになっていたそうだ。「菊地泰智選手は凄かったですね。そこまで動いてないように見えて、しっかりしたポジショニングをいつも取っていて、ボールの動きを見ながら、ちゃんと自分の正確な位置を把握しているというか、次の次まで凄く考えているなということが、周りで見ていてもわかりました」。

 翌週に行われたU-21ガンバ大阪戦にはスタメンで出場し、79分までプレー。「自分のいいところも、足りないところも凄く明確になったので、ああいう基準を知れたのはいいことだと思います」。新たなステージで得られた課題とも、改めて真摯に向き合っていく。



 中学時代は岐阜のFCオリベ多治見U15でプレーしていた小島は、セレクション唯一の合格者として名古屋U-18へと加入。「外部から入ってきたので、もう必死に頑張ろうという気持ちで」、強力なライバルたちが居並ぶチームの中で、攻撃のキーマンという立ち位置を確立してきた。

 ここからは、シーズンもいよいよ佳境に差し掛かる。単身で乗り込み、仲間たちと切磋琢磨を続けてきたこのクラブで過ごす時間も、そろそろ終わりが見えてくるタイミングだからこそ、まだまだやれることは少なくないと信じて、自分自身にベクトルを突き刺していく。

「最近は練習でもみんながより基準高くやれていますし、今は誰が出ても勝てるチームなのかなと。まだU-21リーグもあるので、いろいろな場所で、いろいろなことを吸収して、自分の成長に繋げたいなと思います」。

「個人としては、プレミアで二桁得点はいきたいですね。今はまだ5点ですけど、それぐらい獲らないと自分の評価も上がらないですし、多くの人に見てもらえないと思うので、結果にはいつもこだわってきたんですけど、今年は二桁得点を目標にして、ここからも頑張っていきたいです」。

 勝敗を背負う覚悟なんて、もうとっくに整っている。求めるのはチームと自分の結果一択。90分間攻撃に関わり続けられる、献身性とクオリティを兼ね備えた、名古屋U-18の才気あふれるエイトマン。小島蒼斗は自分が進むべきだと信じた道を、ひたすら一直線に突き進む。



(取材・文 土屋雅史)

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土屋雅史
Text by 土屋雅史

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