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[関東 ROOKIE LEAGUE]FW飯島陸に憧れて大阪から前橋育英へ。FW立石陽向が2試合連続2発でAリーグ得点ランク首位に

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前橋育英高FW立石陽向(1年=RIP ACE SC出身)は2試合連続で2ゴール

[4.20 関東ROOKIE LEAGUE Aリーグ第1節 前橋育英高 2-3 流通経済大柏高 時之栖うさぎ島G]

 登録身長164cmの小さなストライカーが、2試合連続2ゴール。関東ROOKIE LEAGUE Aリーグの得点ランキング首位に立っている。前橋育英高(群馬)のチームリーダー、FW立石陽向(1年=RIP ACE SC出身)は、流通経済大柏高戦(千葉)で身体を張ったプレーを連発。「メンタルは誰にも負けない自信があります」というFWは時に、自身よりも20cm以上大柄な相手DFと競り合い、ボールを味方に繋いでいた。

 1タッチでのポストワークに加え、背後を狙う動き。だが、前半はリズムが掴めないまま2点を失ってしまう。だが、そこからボールを大事に動かす回数が増加。MF松下歩夢らが落ち着いてボールを動かし、MF吉沢奏の鋭いドリブル、シュートなどに結びつけていた。

 そして、後半は簡単にロストすることなく、CB安西健吾、CB小林惺十郎から相手を見ながらビルドアップ。立石は「前半はゴールキックとかも蹴ってなくすことが多かったけど、後半、それを切らずに、ボールを持つ時間が増えたからチャンスも増えて。初戦で緊張もあったけれど、みんな後半になって慣れて、自分のプレーが出た」と振り返る。

 その中で、立石は2ゴール。後半16分、「キーパーにバックパスした瞬間、『来たな』と思って、自分はああいうゴール結構決まってるから、確信した訳じゃないけど、得意ですし、行けると思って」1点目を押し込む。

 さらに45分、「笹(蒼尉)君からのボールを足元に受けてシュート打つつもりでした。相手が触ってズレたけど、GKの股が空いてたから、そこに蹴り込みました」と2点目。チームはPKのチャンスを活かせず、勝ち点を逃したが、続く静岡学園高(静岡、21日)戦で8-1と大勝した。

 静岡学園戦は前半、相手オウンゴールで先制すると、MF安藤大地の2ゴールと松下のゴールで4-0。後半に1点を返されたものの、「自分は身長も大きくないし、自分の得意なスピードで勝って、フィジカルで倒されないように。身長がデカくない分、そのアジリティとかで相手に差をつけて、得点を奪っていきたいです」という立石と吉沢がそれぞれ2ゴールを決めた。

 立石は大阪の強豪街クラブ、RIP ACE SC出身。自分と同じように、小さな身体で選手権得点王、日本一に輝いたストライカーの背中を追って前橋育英に進学してきた。「育英高校に入ったのがFW飯島陸選手(現甲府)。飯島陸選手が(17年度の)選手権で得点王になって、こんな選手になりたいと思って(前橋育英を)選んだのもあるので、飯島陸選手みたいに点取っていきたい」。関東ROOKIE LEAGUEで「成長するのが1番大事」と語るとともに、得点王を狙う立石は2試合連続2発。早くも量産態勢に入っている。

「自分は中学生、小学生両方全国出たけど、あまり結果が残せずに終わってるんで、選手権、インターハイで全国出て、てっぺん取りたいです」。まだまだ成長し、先輩のように選手権で得点王を獲得して「てっぺんを取る」

ゲームメーカーのMF松下歩夢がボールを動かす

MF吉沢奏は左サイドで突破力を発揮した

CB安西健吾がスライディングタックルを決める

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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