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父親は元日本代表SB、G大阪ユース加地莉比斗「将来は日本代表で活躍できる選手に」

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G大阪ユースのDF加地莉比斗

[7.31 クラブユース選手権(U-18)決勝 川崎F 2-3 G大阪 味フィ西]

 準決勝まで無失点で来ていたガンバ大阪ユースだが、決勝では初失点を含む2点を失った。逆転被弾となった29分の失点は、左サイドをパスワークで崩され、右SBのDF柴田翔太郎(3年)のクロスからFW香取武(3年)に決められたものだった。

 試合はG大阪がアディショナルタイムの2発で再逆転する劇的な展開となった。ただ左SBで先発していたDF加地莉比斗(3年)は「相手のサイドバックがクロスが上手いというのもあって警戒していた。綺麗にやられたなという感じです」と反省。「攻撃陣に助けてもらったなという試合でした」と笑顔をみせることはなかった。

 加地という名字にピンと来る人は多いのではないだろうか。お父さんの亮さんは元日本代表のサイドバック。莉比斗はお父さんがワールドカップドイツ大会に出場する直前の2006年4月12日に、長男としてこの世に生を受けた。

 本格的にサッカーを始めたのは「お父さんの影響」だと話すが、「小さい時からずっとボールを蹴っていた」という。憧れたのはお父さんがG大阪の選手として躍動する姿。亮さんが現役の最後を岡山でプレーしていたことで、最初は岡山県にあるオオタFCでサッカーを始めたが、父の現役引退で大阪に戻るタイミングでG大阪のアカデミーに入った。

「小学校3年生に行った岡山でサッカーを始めました。それから小学校6年生の初めからガンバのジュニアに移った。お父さんがガンバでプレーしている姿はめちゃくちゃ覚えている。優勝しているのを見て、ガンバって凄いなという印象が強くて、ここでプレーしたいという気持ちでガンバに入りました」

 お父さんと違い利き足は左。ただ「あまりお父さんという存在は気にしていない」というが、ポジションは同じサイドバックでプレーしている。「1対1の対応だったり、上下運動は見習う部分があるなと思うし、自分から聞いたら教えてくれる感じです」。プレーヤーとしての尊敬は常に持っている。

 宇佐美貴史らが在籍した2006、07年以来となるクラセン2連覇を達成したG大阪だが、加地は昨年度大会は怪我の影響でメンバーに入ることができなかった。「去年はなかなかサッカー自体ができなかった中で、今年は絶対に優勝したいと思っていた」。そこに対する達成感は感じている。

 成し遂げた日本一は通過点にして、今後の成長に繋げる。「将来は日本代表で活躍できる選手になれるように頑張りたいです」。偉大な父の背中を追いかけることで、自己研鑽に励む。

(取材・文 児玉幸洋)

●第48回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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