0-5の大敗を乗り越えて…用意周到な奇襲で初戦快勝!! 5年ぶりの日本一を狙う鳥栖U-18が札幌U-18を下して好発進!!
[7.22 クラブユース選手権(U-18)GL第1節 札幌U-18 0-2 鳥栖U-18 大野工業大胡総合運動公園 陸上競技・サッカー場]
悪夢のような大敗から約3週間。奈落の底に突き落とされたチームは強さを取り戻し、磐石の試合運びで初戦を制した。
22日、第49回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会が幕を開け、群馬会場の大野工業大胡総合運動公園陸上競技・サッカー場では北海道コンサドーレ札幌U-18とサガン鳥栖U-18が対戦。高円宮杯 JFA U-18プレミアリーグWESTで2位に付ける鳥栖は、試合前から相手に揺さぶりをかけた。
今シーズンの鳥栖は4-4-2が基本システム。この札幌戦も慣れ親しんだ4バックで臨むと誰もが思った。実際にウォーミングアップでも、最終ラインに4人を並べてトレーニングを実施。円陣が解けた直後の配置もいつも通りだった。だが、キックオフの笛が鳴ると、選手たちは事前に準備していた配置にポジションを移す。トップチームと同じく、3-4-2-1のシステムで相手を迎え撃った。その意図を日高拓磨監督はこう話す。
「多分、初戦だけは(相手の裏をかけるので)使える作戦。ウォーミングアップから2CBの形でやらせて、そこは駆け引きをしました」
相手も過去の試合映像を分析し、準備をしてきたはず。試合前の動きでも信じて疑わなかっただろう。意表を突く奇襲で相手の出鼻を挫くと、鳥栖はサイドアタックを軸に相手を飲み込んでいく。
右ウイングバックのFW水巻時飛(3年)と左ウイングバックのFW田中佑和(3年)が積極的に高い位置を取り、チャンスを演出。攻撃から守備への切り替えも早く、キャプテンのMF東口藍太郎(3年)とMF原口幸之助(3年)が即時奪回を試みて相手に攻撃する時間を与えない。札幌の10番を背負うMF川崎幹大(3年)にも自由にボールを持たせず、鳥栖らしい強度の高いゲームを展開した。
スコアが動いたのは後半13分。FKのセカンドボールを拾ったMF池田季礼(3年)が右サイドから左足でファーサイドにクロスを送ると、DF黒木雄也(3年)が頭で折り返す。最後はDF岩村淳之介(3年)が左足で押し込んで均衡を破った。
リードを奪った鳥栖の攻撃は勢いを増し、後半途中から投入されたFW谷大地(2年)も果敢にゴールを狙う。すると、22分に池田が左足でPA左角あたりにスルーパスを送ると、FW真殿京佑(2年)が冷静に左足で流し込んだ。その後は時間をうまく使いながら、札幌の猛攻を凌いだ鳥栖。最後まで集中力を切らさず、2-0の完封勝利で初戦を白星で飾った。
今から約3週間前。6月28日に行われた高円宮杯 JFA U-18プレミアリーグWEST・第11節で鳥栖は神村学園に0-5の大敗を喫した。誰もが愕然とし、まさかの結果に天を仰いだ。そうした状況下で選手たちはスタッフの力を借りずに立ち上がったという。
「僕たちは特に何もしていない。選手たちは自分に厳しい。僕が言う必要もないくらいに選手たちはトレーニングに集中していた」(日高監督)
誰が見ても分かる完敗。そうした状況は危機感を植えつけただけではなく、気持ちの切り替えもスムーズにできる環境にあった。GKエジケ唯吹ヴィンセントジュニア(2年)は言う。
「大敗を引きずっても何も生まれない。忘れるわけではないけど、一旦頭の片隅に置いて、練習から1つ1つ振り返って、もっと良い練習ができるという意識で声掛けをしてきた」
ポジティブなマインドを持った選手たちに対し、日高監督は戦術的なテコ入れも行った。3-4-2-1のシステムを導入し、選手たちの特徴がより生きる布陣を取り入れた。
公式戦がなかった3週間でしっかり積み上げたものが、結果に現れたのは自信になる。ひたむきに取り組んできた鳥栖が目指すのは、5年ぶりとなる夏の日本一。「プレミアリーグで6連勝をしたので、このクラブユースも6試合勝てば優勝。プレミアでできたんだから、このクラセンでもできるはず」(日高監督)。九州の雄に死角はない。真夏のビッグトーナメントを勝ち上がる。その準備は整った。
(取材・文 松尾祐希)
●第49回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)特集
悪夢のような大敗から約3週間。奈落の底に突き落とされたチームは強さを取り戻し、磐石の試合運びで初戦を制した。
22日、第49回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会が幕を開け、群馬会場の大野工業大胡総合運動公園陸上競技・サッカー場では北海道コンサドーレ札幌U-18とサガン鳥栖U-18が対戦。高円宮杯 JFA U-18プレミアリーグWESTで2位に付ける鳥栖は、試合前から相手に揺さぶりをかけた。
今シーズンの鳥栖は4-4-2が基本システム。この札幌戦も慣れ親しんだ4バックで臨むと誰もが思った。実際にウォーミングアップでも、最終ラインに4人を並べてトレーニングを実施。円陣が解けた直後の配置もいつも通りだった。だが、キックオフの笛が鳴ると、選手たちは事前に準備していた配置にポジションを移す。トップチームと同じく、3-4-2-1のシステムで相手を迎え撃った。その意図を日高拓磨監督はこう話す。
「多分、初戦だけは(相手の裏をかけるので)使える作戦。ウォーミングアップから2CBの形でやらせて、そこは駆け引きをしました」
相手も過去の試合映像を分析し、準備をしてきたはず。試合前の動きでも信じて疑わなかっただろう。意表を突く奇襲で相手の出鼻を挫くと、鳥栖はサイドアタックを軸に相手を飲み込んでいく。
右ウイングバックのFW水巻時飛(3年)と左ウイングバックのFW田中佑和(3年)が積極的に高い位置を取り、チャンスを演出。攻撃から守備への切り替えも早く、キャプテンのMF東口藍太郎(3年)とMF原口幸之助(3年)が即時奪回を試みて相手に攻撃する時間を与えない。札幌の10番を背負うMF川崎幹大(3年)にも自由にボールを持たせず、鳥栖らしい強度の高いゲームを展開した。
スコアが動いたのは後半13分。FKのセカンドボールを拾ったMF池田季礼(3年)が右サイドから左足でファーサイドにクロスを送ると、DF黒木雄也(3年)が頭で折り返す。最後はDF岩村淳之介(3年)が左足で押し込んで均衡を破った。
リードを奪った鳥栖の攻撃は勢いを増し、後半途中から投入されたFW谷大地(2年)も果敢にゴールを狙う。すると、22分に池田が左足でPA左角あたりにスルーパスを送ると、FW真殿京佑(2年)が冷静に左足で流し込んだ。その後は時間をうまく使いながら、札幌の猛攻を凌いだ鳥栖。最後まで集中力を切らさず、2-0の完封勝利で初戦を白星で飾った。
今から約3週間前。6月28日に行われた高円宮杯 JFA U-18プレミアリーグWEST・第11節で鳥栖は神村学園に0-5の大敗を喫した。誰もが愕然とし、まさかの結果に天を仰いだ。そうした状況下で選手たちはスタッフの力を借りずに立ち上がったという。
「僕たちは特に何もしていない。選手たちは自分に厳しい。僕が言う必要もないくらいに選手たちはトレーニングに集中していた」(日高監督)
誰が見ても分かる完敗。そうした状況は危機感を植えつけただけではなく、気持ちの切り替えもスムーズにできる環境にあった。GKエジケ唯吹ヴィンセントジュニア(2年)は言う。
「大敗を引きずっても何も生まれない。忘れるわけではないけど、一旦頭の片隅に置いて、練習から1つ1つ振り返って、もっと良い練習ができるという意識で声掛けをしてきた」
ポジティブなマインドを持った選手たちに対し、日高監督は戦術的なテコ入れも行った。3-4-2-1のシステムを導入し、選手たちの特徴がより生きる布陣を取り入れた。
公式戦がなかった3週間でしっかり積み上げたものが、結果に現れたのは自信になる。ひたむきに取り組んできた鳥栖が目指すのは、5年ぶりとなる夏の日本一。「プレミアリーグで6連勝をしたので、このクラブユースも6試合勝てば優勝。プレミアでできたんだから、このクラセンでもできるはず」(日高監督)。九州の雄に死角はない。真夏のビッグトーナメントを勝ち上がる。その準備は整った。
(取材・文 松尾祐希)
●第49回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)特集


