beacon

「調べたらいっぱいいた」準決勝で2点関与の山梨学院MF田中雄大、その“名前”を知った瞬間

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

山梨学院高FW田中雄大(3年)

[11.1 選手権山梨県予選準決勝 山梨学院高 2-0 東海大甲府高 JITス]

 選手権の舞台にあと一歩まで迫った。山梨学院高MF田中雄大(3年)は準決勝で2得点に関与。「自分たちの持ち味である縦に速いサッカー、つなぐところはつないで崩して、密集させてチェンジサイドとか、面白いサッカーを展開できれば」と8日の決勝に意欲を見せた。

 独特のリズムでチャンスを作った。バイエルンのマイケル・オリーズを参考にするレフティーの田中は右サイドから積極的に攻め立てた。セットプレーのキッカーも務め、前半36分には左CKを左足で蹴る。敵陣PA内で混戦となり、FWオノボフランシス日華(3年)の先制点につながった。

 だが、後半からは押し込まれる。さらに後半11分には絶対的エースのオノボがレッドカードで退場処分に。数的不利のなかでもチーム内で意識を共有。田中も「1人少ないけど、やり続けよう。絶対にチャンスはある」と仲間に声をかけた。

 そのチャンスを逃さなかったのは田中自身だった。後半22分、田中は右SBのDF藤井サリュー(2年)と好連係を見せる。周囲には相手選手が3人いたが、「サリューに一回預けて、2枚引き付けられた。自分は縦に走ってボールを受けた」(田中)。深い位置でパスを受けると、利き足とは逆の右足でクロス。FWメアスソムナン(2年)の追加点をアシストした。

 2-0で試合を締め切り、県2連覇に王手をかけた山梨学院。田中はその強みについて、ハイブリッドな戦い方ができるようになったことを挙げる。今年から大場健史監督に代わり、戦い方にも変化があった。これまではポゼッションサッカーをしていたが、今シーズンから縦に速いサッカーを掲げる。田中は「自分たちは1、2年とポゼッションもやっていたので、ポゼッションもアグレッシブなサッカーもできる。それが今年の強み」と胸を張った。

■“田中雄大”の名前を知る
 今年の8月15日、1人の大学生の横浜F・マリノス加入内定のニュースが流れた。その名前は慶應義塾大のMF田中雄大(たなか・ゆうた)。山梨学院の田中は、読み方こそ違うが同姓同名の選手がプロに入ることを知ると、さらに驚きの事実を知る。「調べたら他にもいっぱいいた」(田中)。慶應大の田中はJリーガーとして5人目。“田中雄大”の名を持つプロ選手は、引退した選手も含めて5人もいた。

 1988年生まれの田中雄大氏は“セクシーフットボール”を掲げた野洲高で選手権初優勝を果たし、関西大を経て11年に川崎フロンターレでプロデビュー。20シーズンに現役を退いている。95年生まれのGK田中雄大(広島)は青森山田高から桐蔭横浜大に進学し、18年にSC相模原でプロデビューを飾る。23年からは広島に加入した。

 99年生まれの田中雄大は2人いる。同年7月生まれのGK田中雄大は京都大出身では初のJリーガー。卒業後はおこしやす京都AC、みちのく仙台FCを経て、25年から福島ユナイテッドFCに加入した。同年12月生まれのMF田中雄大は桐光学園高で選手権に二度出場。早稲田大を経て、22年からファジアーノ岡山でプロデビューを果たす。今シーズンからヴァンフォーレ甲府に期限付き移籍をしていた。

 山梨学院の田中は、Jリーガーに多い“田中雄大”について家族にも共有したという。その名前を持つ身として、プロの舞台にも意欲。「“田中雄大”として、自分も続けるようにしたい」と決意を新たにした。

 自身の名前は「雄大な、大きな心を持って、何事にも堂々とするように」と名付けられた。思わぬ共通点に親近感を抱きながら、“6人目”のプロを目指す。「自分もその名前の一人に入れるように、いっぱい努力してがんばっていきたい」と力を込めた。

(取材・文 石川祐介)

●第104回全国高校サッカー選手権特集
▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中
石川祐介
Text by 石川祐介

「ゲキサカ」ショート動画

TOP