[11.9 選手権新潟県予選決勝 帝京長岡2-1新潟明訓 デンカS]

　帝京長岡高が2年ぶりに冬の全国の舞台に返り咲く。全国高校サッカー選手権の出場は11回目で、19年度と20年度のベスト4が最高成績。古沢徹監督も「1回戦を突破するところで許されるチームではなくなっている。本気で日本一を目指しているチームとして、新潟県代表として出場したい」と力強く意気込んだ。

　4強を経験した先輩たちもエールを送る。当時のメンバーはMF田中克幸(札幌)やMF谷内田哲平(大宮)らプロで活躍する選手が多数いるが、大学サッカーに進んだMF三宅凌太郎(関西学院大4年)は主将として今季の関西学生リーグ優勝に貢献。早稲田大に進学したDF佐々木奈琉(早稲田大4年)は、来季のV・ファーレン長崎入りを内定させている。

　ゲキサカの取材に佐々木が応じた。佐々木は20年度のベスト4をピッチで経験。3年生の21年度は3回戦で桐光学園にPK戦負けしたが、早大でチームメイトになるMF山市秀翔と試合後に初めて会話をかわした思い出があると振り返る。「大学に入ってからも選手権シーズンになると2人でちょくちょく話をします」。2人の原点がそこにある。

「(高校選手権は)一番成長できる大会だなと思っていて、高校年代であれだけお客さんが入ってやれる舞台はない。自分が高校で一番伸びた期間も選手権時期だった。今はプレミアリーグにいて日ごろの強度は自分たちのころよりも高いレベルでやっていると思うので、ぜひ全国でも優勝してほしいなと思います」

高校時代のDF佐々木奈琉

　また高校1年生だった20年度大会から主力とした活躍したMF廣井蘭人も筑波大に進学してプロ入りを目指して奮闘している。夏場に靱帯断裂で今季絶望の大怪我を負った廣井だが、現在は来季の復帰に向け順調にリハビリを重ねている。

　そんな廣井も取材に応じ、「選手権は人生を変えてもらった場所ですし、ワンプレーでサッカー人生が変わる場所だと大げさじゃなく思っています」と回想。「大きな自信を持って全国に挑戦してほしい。日本一になる力があるチームだと思っている。かといって練習でやってきたことしか出ないと思うので、何も気負いすることなくやってほしい」と後輩たちに期待を寄せた。

高校時代のMF廣井蘭人

(取材・文　児玉幸洋)

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