[選手権]予選初出場が決勝スタメン「夜もあまり寝られないくらい」の緊張も高知中央2年生FW大重遼河がたしかな存在感
FW
[11.8 選手権高知県予選決勝 高知中央 0-1 高知 春野陸]
今予選で初の出番が決勝での先発出場となった。高知中央高のFW大重遼河(2年)は前半途中での交代となったが、持ち味を発揮する35分間のプレーだった。
大重はもともと怪我を抱えていたものの、メンバー外となった準決勝は出場可能だったという。ベンチ入りできなかった悔しさも糧に練習に励むと、決勝の3日前に近藤健一朗監督から先発入りすることを告げられた。
もっとも今予選初出場が全国大会出場校を決める大一番とあり、「めちゃくちゃ緊張して夜もあまり寝られないくらいで足もガクガクな状態だった」と大重。それでも監督からハードワークや、持っている力を足がつるまで出し尽くすことを求められてキックオフを迎えると、自然と緊張もほぐれていったようだ。
そうして臨んだ決勝では持ち前のフィジカル能力を発揮。相手を背負って前線でタメを作り、特に浮き球を胸トラップで収めるプレーでは高い身体能力を示して献身的に戦い抜いた。
「フィジカルでは負けてはならないと思っている。高いロングボールは練習から、収められるときはなるべく胸トラップで自分のボールにしようと思っていて、今日は良いボールがきたので味方の上がりを待つために胸トラップでどうにか収めようと考えて上手く体を使えた」
ただベンチには今予選で6ゴールのFW吉村穂寿弥(2年)が控えており、大重は前半残り5分となった35分に吉村との交代でピッチを退いた。前半での交代は少なからず悔しさを感じるものだが、大重は勝利のために気持ちを切り替えたという。
「穂寿弥とはお互いライバルでありながら良い仲間。同級生として負けてはいけないし自分も点を取ろうと今日は思っていたけれど、交代のときに仲間に託そうと思った。自分の出たいなという気持ちを抑えながら仲間にバトンタッチして、チームのためにやれることをこれからやろうと思って声出しとかサポートをやりました」


大重の想いも託された高知中央はプリンスリーグ四国を戦う前回大会出場校・高知高に健闘。両者譲らぬ戦いで0-0のまま延長戦に突入したが、PKで失点を許して全国大会には惜しくも届かなかった。
先発出場は全国高校総体(インターハイ)前のリーグ戦以来だったという大重は「今日スタメンで自分が点を決めるという気持ちはあったけれど、まだプレーには出せていなかった」と総括。それでも特長を示せたことには一定の手応えを示した。今季はリーグ戦が残っているほか、その先にはプリンスリーグ参入戦も控えているため「日々の練習でもう一個ギアを上げて」と意気込み、レギュラーの座を掴むべくアピールを続けていく考えだ。
そして来シーズンにこの試合のリベンジを果たすべく、決意も新たにする。「このピッチにもう一回立てる2年生を中心に、これからもっともっとチームを引っ張っていかなければいけないと思う。自分らの代になって自分がFWとして点を取ってチームを勝たせるという気持ちで、ここから日々精進して頑張っていきたい」と大重。35分間のプレーとなったこの日をスタートラインに、高知中央の攻撃を牽引していく。
(取材・文 加藤直岐)
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今予選で初の出番が決勝での先発出場となった。高知中央高のFW大重遼河(2年)は前半途中での交代となったが、持ち味を発揮する35分間のプレーだった。
大重はもともと怪我を抱えていたものの、メンバー外となった準決勝は出場可能だったという。ベンチ入りできなかった悔しさも糧に練習に励むと、決勝の3日前に近藤健一朗監督から先発入りすることを告げられた。
もっとも今予選初出場が全国大会出場校を決める大一番とあり、「めちゃくちゃ緊張して夜もあまり寝られないくらいで足もガクガクな状態だった」と大重。それでも監督からハードワークや、持っている力を足がつるまで出し尽くすことを求められてキックオフを迎えると、自然と緊張もほぐれていったようだ。
そうして臨んだ決勝では持ち前のフィジカル能力を発揮。相手を背負って前線でタメを作り、特に浮き球を胸トラップで収めるプレーでは高い身体能力を示して献身的に戦い抜いた。
「フィジカルでは負けてはならないと思っている。高いロングボールは練習から、収められるときはなるべく胸トラップで自分のボールにしようと思っていて、今日は良いボールがきたので味方の上がりを待つために胸トラップでどうにか収めようと考えて上手く体を使えた」
ただベンチには今予選で6ゴールのFW吉村穂寿弥(2年)が控えており、大重は前半残り5分となった35分に吉村との交代でピッチを退いた。前半での交代は少なからず悔しさを感じるものだが、大重は勝利のために気持ちを切り替えたという。
「穂寿弥とはお互いライバルでありながら良い仲間。同級生として負けてはいけないし自分も点を取ろうと今日は思っていたけれど、交代のときに仲間に託そうと思った。自分の出たいなという気持ちを抑えながら仲間にバトンタッチして、チームのためにやれることをこれからやろうと思って声出しとかサポートをやりました」


大重の想いも託された高知中央はプリンスリーグ四国を戦う前回大会出場校・高知高に健闘。両者譲らぬ戦いで0-0のまま延長戦に突入したが、PKで失点を許して全国大会には惜しくも届かなかった。
先発出場は全国高校総体(インターハイ)前のリーグ戦以来だったという大重は「今日スタメンで自分が点を決めるという気持ちはあったけれど、まだプレーには出せていなかった」と総括。それでも特長を示せたことには一定の手応えを示した。今季はリーグ戦が残っているほか、その先にはプリンスリーグ参入戦も控えているため「日々の練習でもう一個ギアを上げて」と意気込み、レギュラーの座を掴むべくアピールを続けていく考えだ。
そして来シーズンにこの試合のリベンジを果たすべく、決意も新たにする。「このピッチにもう一回立てる2年生を中心に、これからもっともっとチームを引っ張っていかなければいけないと思う。自分らの代になって自分がFWとして点を取ってチームを勝たせるという気持ちで、ここから日々精進して頑張っていきたい」と大重。35分間のプレーとなったこの日をスタートラインに、高知中央の攻撃を牽引していく。
(取材・文 加藤直岐)
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