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新潟医療福祉大の新エンブレムが桐光学園高に似ている理由…名将が川崎のパスタ屋さんで考えたシンプルイズベスト

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新エンブレムを掲げる新潟医福大

 新潟医療福祉大は今月1日、2005年から使用してきたチームエンブレムを変更すると発表した。2022年のインカレ、今年夏の総理大臣杯で2度の準優勝に輝いた強豪校の新エンブレムは、神奈川県・桐光学園高のサッカー部エンブレムに似ていると話題に。桐光学園で中村俊輔ら多くのJリーガーを育て上げ、新潟医福大で14年から指揮を執る佐熊裕和監督に真意を尋ねた。

 最初、指揮官は「シンプルなのがいいって、最後はめんどくさくなって……それにしただけ(笑)」と言葉少なげに笑みを浮かべた。壮大なストーリーこそないようだが、それでも小さな物語を明かしてくれた。

 もともと桐光学園サッカー部のエンブレムも、佐熊監督が考えたものだという。川崎フロンターレの選手も通う川崎市にあるパスタ屋さん『栗の木』で、お店のマスターとともに考えられた。「どうするかという話をして、シンプルがいいだろうと」(佐熊監督)。ちなみに、桐光学園にはセレクション合格者以外も入れるサッカークラブがある。その名前は『FC川崎栗の木』。エンブレムもクラブ名も、シンプルゆえの親しみやすさが存在する。

 05年に創部した新潟医福大のサッカー部は、佐熊監督が就任してから10年が経ち、全国大会の決勝に2度進むまでに成長を遂げた。現行のエンブレムは大学のロゴをそのまま使用。「いろんな意味で変えていこうかというところで」と指揮官はエンブレム刷新を計画した。テーマはもちろん「今までは絵柄がわかりにくかったので、わかりやすく」とシンプルさを重視。結局、桐光学園と似たエンブレムに落ち着いてしまった。

 そのエンブレムは、佐熊監督という名将のもとで強豪校として成長を遂げた証なのかもしれない。「大丈夫大丈夫、同じでもいいんじゃないですか」。本心は語らなかったが、どこかエンブレムへの愛着ものぞかせる。佐熊監督は莞爾と笑い、その場を去っていった。

(取材・文 石川祐介)


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石川祐介
Text by 石川祐介

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