怪我人続出の中で戦った明治大は8強終戦…鹿島内定MF林は復帰もPK失敗、主将MF島野の姿は応援席「この悔しさを背負って」
[12.21 インカレ準々決勝 明治大1-1(PK3-4)関西学院大 カンセキスタジアムとちぎ]
勢いをつけることはできなかった。1-1のまま決着がつかずに突入したPK戦。先攻の明治大(関東4)は一人目でFW林晴己(4年=高川学園高/鹿島内定)が蹴ったが、相手GK宮本流維(4年=名古屋U-18)のセーブに遭ってしまった。
満身創痍の戦いになっていた。ベンチ外が続く主将MF島野怜(4年=仙台育英高/柏内定)だけでなく、この日は好調だったFW前澤拓城(3年=大宮U18)がベンチ外。守備の要の一人であるDF小澤晴樹(3年=大宮U18)もベンチからのスタートだった。
そんな中で6日に行った今大会初戦の予選ラウンド・札幌大戦で右足首靱帯を損傷した林は、「何が何でも出たかった」。グループリーグは欠場してサポートに回ったが、「最後はピッチでチームに貢献したい」という林の思いを汲み取って、首脳陣もベンチ入りを許可した。そして後半20分から出場。しかしPK戦では1年生の時の総理大臣杯で外して以来、決め続けてきたというPKを外してしまった。
それ以前に後半アディショナルタイムに決まったGK藤井陽登(4年=矢板中央高)のゴールで作った流れを生かせず、延長であったチャンスを決めきれなかったことが何よりも悔しい様子。「鹿島で試合に出るには相当な覚悟が必要。不安や焦りもありますけど、この悔しい思いを背負ってサッカー人生を過ごしていきたいなと思います」。


最後の瞬間、主将の姿は応援スタンドにあった。島野は夏からあった違和感が取れないままプレーしたが、10月7日の中央大戦で離脱するほどの怪我をしてしまった。
結局、大学の公式戦に復帰することなく、大学サッカーを終えた。島野は昨年度の大学選手権(インカレ)では、準決勝でPKを失敗。今年にかける思いは強いものを持っていたが、出場が厳しいことは自分が一番分かっていた。「正直厳しいなと思っていた。動けるような気もするけど、やれば悪化するもの分かる。100%の状態になくて、治りも悪くて。その中で何ができるかを探しながらやりました」。
大学サッカーを終えたところだが、年明けからはすぐに、柏レイソルでのプロサッカーキャリアがスタートする。「まずは怪我を早く治すこと」に重きを置くことになりそうだが、「できるだけ早く復帰して、競争も激しいと思うので、その中で早く食らいついてやっていきたい」と意気込みも語る。
成長させてくれた明大への感謝を示すために、必ずプロの舞台で成功する。「何かが足りなかった。サッカーの神様がいるとすれば、メッセージを貰ったと感じている」。下級生のころから強豪校の主力を担ったダイナモが、決意を新たにプロの世界に挑戦する。
(取材・文 児玉幸洋)
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勢いをつけることはできなかった。1-1のまま決着がつかずに突入したPK戦。先攻の明治大(関東4)は一人目でFW林晴己(4年=高川学園高/鹿島内定)が蹴ったが、相手GK宮本流維(4年=名古屋U-18)のセーブに遭ってしまった。
満身創痍の戦いになっていた。ベンチ外が続く主将MF島野怜(4年=仙台育英高/柏内定)だけでなく、この日は好調だったFW前澤拓城(3年=大宮U18)がベンチ外。守備の要の一人であるDF小澤晴樹(3年=大宮U18)もベンチからのスタートだった。
そんな中で6日に行った今大会初戦の予選ラウンド・札幌大戦で右足首靱帯を損傷した林は、「何が何でも出たかった」。グループリーグは欠場してサポートに回ったが、「最後はピッチでチームに貢献したい」という林の思いを汲み取って、首脳陣もベンチ入りを許可した。そして後半20分から出場。しかしPK戦では1年生の時の総理大臣杯で外して以来、決め続けてきたというPKを外してしまった。
それ以前に後半アディショナルタイムに決まったGK藤井陽登(4年=矢板中央高)のゴールで作った流れを生かせず、延長であったチャンスを決めきれなかったことが何よりも悔しい様子。「鹿島で試合に出るには相当な覚悟が必要。不安や焦りもありますけど、この悔しい思いを背負ってサッカー人生を過ごしていきたいなと思います」。


最後の瞬間、主将の姿は応援スタンドにあった。島野は夏からあった違和感が取れないままプレーしたが、10月7日の中央大戦で離脱するほどの怪我をしてしまった。
結局、大学の公式戦に復帰することなく、大学サッカーを終えた。島野は昨年度の大学選手権(インカレ)では、準決勝でPKを失敗。今年にかける思いは強いものを持っていたが、出場が厳しいことは自分が一番分かっていた。「正直厳しいなと思っていた。動けるような気もするけど、やれば悪化するもの分かる。100%の状態になくて、治りも悪くて。その中で何ができるかを探しながらやりました」。
大学サッカーを終えたところだが、年明けからはすぐに、柏レイソルでのプロサッカーキャリアがスタートする。「まずは怪我を早く治すこと」に重きを置くことになりそうだが、「できるだけ早く復帰して、競争も激しいと思うので、その中で早く食らいついてやっていきたい」と意気込みも語る。
成長させてくれた明大への感謝を示すために、必ずプロの舞台で成功する。「何かが足りなかった。サッカーの神様がいるとすれば、メッセージを貰ったと感じている」。下級生のころから強豪校の主力を担ったダイナモが、決意を新たにプロの世界に挑戦する。
(取材・文 児玉幸洋)
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