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自覚する“U-20W杯当落線上”の立ち位置…CB土屋櫂大(川崎F)がU23アジア杯予選に懸ける思い

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DF土屋櫂大

[9.6 U23アジア杯予選GL第2戦 日本 2-1 ミャンマー ヤンゴン]

 勝負はまさに紙一重。それを実感させられる一戦だった。

 圧倒的に押し込んたが、前半はスコアレス。後半7分にCKからCB岡部タリクカナイ颯斗がネットを揺らしたものの、リードを奪った後もテンポが上がらない。後半35分には一瞬の隙を突かれ、左CKから失点。最後はなんとか名和田我空のPKで勝ち越し、土壇場で勝点3を拾った格好となった。

 薄氷を履む勝利に喜びはない。どちらが勝ったか分からないような表情でピッチを後にしたことからも、“ロス五輪世代”の選手たちの心境が見て取れた。

 ミャンマー戦で今大会初出場&初先発となったCB土屋櫂大(川崎F)もそのひとり。失点シーンについて、守備陣を束ねる者として責任を痛感。CKの場面はニアサイドに入ってきたグランダーのボールをMF山本丈偉と途中出場のDF松本遥翔が弾けず、ルーズボールを相手FWに押し込まれた。試合後のミックスゾーンで残した言葉からも、悔しさが滲み出る。

「セットプレーとはいえ、失点したことに変わりはない。途中から新しいメンバーが入ってきて、誰がどこのポジションに付くのかというのも理解していたはず。途中出場の選手もそうだし、最初からいた選手もそう。そして、僕自身がもっとしっかりリーダーシップをとって、立ち位置も跳ね返すためにはっきりプレーするところを突き詰めていくべきだった。あの形の失点は本当にもったいない」

 また、自身にあった2度の決定機を決めていれば、苦戦を強いられることはなかったかもしれない。土屋は「最後の質にもっとこだわらないといけない」と語り、クウェートとの最終戦に向けて気を引き締め直した。

 自戒の念を込めるように反省の言葉を紡いだ土屋だが、それには理由がある。今年9月下旬に開幕するU-20ワールドカップ出場を目指すなか、“もうひとつU-20世代のチーム”ではボーダーライン上の選手だからだ。今回のチームでは、今年2月のU20アジア杯(U-20W杯の最終予選)を唯一経験した選手。だからこそ、土屋は言う。

「やっぱり、ここに呼ばれている以上はそういうメッセージだと思っている。ここで爪痕を残さないとU-20W杯に呼んでもらえない。そう思って、今回の遠征に取り組んでいるので、自分がこのチームで中心にならないと、船越(優蔵)監督のチームに呼ばれないと思っている。メンバーに入るためにも、あと1試合でもっともっと爪痕を残さないといけない。練習からギラギラしてやっていきたいと思う」

 本職はCBだが、SBにも対応できる柔軟性は特徴のひとつ。23年のU-17W杯にも出場しており、国際舞台の経験値も“ロス五輪世代”の面々では頭ひとつ抜けている。今季から川崎Fのトップチームに昇格したなかで、直近3試合のリーグ戦ではいずれもベンチ入りを果たすなど、着実に成長を遂げてきたのは事実だ。

 今予選は残り1試合。最終節は予選突破を懸けて9日にクウェートと戦う。

「リーダーシップを発揮して、最終ラインをまとめていかないといけない。そうしないと、A代表もその上のレベルにもいけないと思うので、そこは自分をしっかり見つめ直して、次のゲームに生かしていきたいと思う」

 U-20W杯に出場する選手のメンバー発表は9月12日。チームのためにも、自分のためにも、ラストマッチに全力を尽くす。

(取材・文 松尾祐希)

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松尾祐希
Text by 松尾祐希

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