日本vsオランダ 試合後の森保一監督会見要旨
[6.14 W杯F組第1節 日本 2-2 オランダ ダラス]
日本代表は14日、北中米ワールドカップのグループリーグ初戦でオランダ代表と対戦し、2-2で引き分けた。後半6分にDFフィルヒル・ファン・ダイクのセットプレー弾に屈し、同11分にMF中村敬斗のゴールで追いついたが、同19分にも再び失点。だが、後半44分にFW小川航基のヘッドがかすめたMF鎌田大地のゴールでなんとか追いつき、大会初戦で劇的に勝ち点1をもぎとった。
以下、試合後の森保一監督会見要旨
●森保一監督
「たくさんの日本人がここダラスのスタジアムに駆けつけてくださって、共闘、そして応援してくださったこと。そして、日本時間では朝5時のキックオフだったと思うが、早朝から日本国内で応援してくれたサポーターの皆さんがたくさんいると思う。現地で、日本で、そして世界各国の日本人の応援の気が選手たちを粘り強く最後まで戦うという後押しをしてくれたと思うので、応援に感謝したい。
試合だが、やはりオランダは強かった。2回リードされた中、なかなか追いつくことが難しい相手だったと思うが、選手たちがチーム一丸となってタフに粘り強く最後まで戦い抜くという気持ちを切らさずに、2度追いついてくれたことは、勝ち点3を取れず残念だが、これからW杯を戦ううえで、W杯は厳しい戦いになるということ、かつ自分たちがパフォーマンスを維持すれば、勝ち点を取れる、勝利が近づくという自信が持てる戦いになった。勝ち点1ではまったく満足できないし、これから2試合で勝ち点3をつかみ取れるように明日からしっかりチームで準備したい」
―強敵相手に勝ち点1を取った意味は。
「私自身の言葉として勝ち点1で満足できないと話したが、勝ち点1以上の価値があるドローだったと思っている。そういう意味では選手たちが準備してきたことを実践してくれた。試合の流れが理想的にいかなかった中でも、主体的に対応力を発揮してくれて2度追いついたことは大きな自信になる。オランダは世界のトップクラスで、もちろん我々も同じ目線で戦っているが、相手は世界のトップクラスということを冷静に見て、FIFAランクが示すとおり、埋めなければいけない差はある。今日の戦いを踏まえて、オランダからも学び、さらに自分たちの力をパワーアップしていきたい。目の前の試合に向けて最善を尽くすことをやってきたので、次のチュニジア戦に向けてもチームで最善の準備をしていきたい」
―下がってブロックを敷くことが多かったが、どう守ろうと思っていたか。
「オランダは強力なアタッカーもいるし、チーム全体でビルドアップ能力に長けている。キーパーからディフェンス、中盤、フォワードと、個でも突破できる、チームでも崩せる素晴らしい個人戦術を持っている。どう守るかというのは、状況によってハイブロック、ミドルブロック、ローブロック等々、できるだけ相手のゴールに近いところで守備をしたかったが、自然と押し込まれる状況いはなった。選手たちは押し込まれた中でも焦れずに陣地挽回しながら、耐えるところは耐えて、攻撃のチャンスをうかがって、チャンスを増やしていったという部分は選手たちが賢く、我慢強く戦ってくれたと思う」
―結果にガッカリしたということだが、日本のここ数年の躍進は素晴らしいのでは。
「常に勝ち点3を目指して戦っているので勝ち点1は残念だと言ったが、オランダ相手にこのW杯の舞台で勝ち点1を取れるチームがどれだけあるかというと、2回もリードされた状態で勝ち点1を取ることはそう簡単ではないので、選手を称えたいし、価値ある勝ち点1だったと思っている。ここのところの日本の躍進という評価をいただいたが、まずは日本国内で育成のところから、Jリーグというプロリーグができて、選手の育成、指導者養成のレベルが上がったことで選手の基礎レベルが上がったと思っている。今は我々代表チームのスタッフが日常チェックしている中で、100人以上の日本人の選手がヨーロッパ中心に海外で、国際レベルの競争力の中で力をつけている。そこの世界基準の力をつけてくれているところが日本が力をつけてきたという結果に表れているのかなと思う」
―後半途中から2トップに変更した狙いは。久保の状態は。
「2トップになったかどうかは分からないが、攻撃的な選手をより前線に配置して、ターゲットになるというところと、ゴールに向かう部分で強みを持った選手を起用した。その流れで攻撃のギアが上がって得点に結びついた、圧力を上げていけたというところは選手たちがよく頑張ってくれたと思う。久保については、まだ詳細はメディカルから報告は受けてないが、先ほど本人も歩行の部分で自分で歩いていたので、できれば軽傷であることを願っている。現時点では分からない」
―2点目を取られて伊東純也を投入した直後にハイドレーションブレイクがあったが、リズムとして難しかったのでは。
「ハイドレーションブレイクに関しては、交代のタイミングを含めてどうだったかなというのは主審のホイッスルが鳴ったときに私自身感じた。中断になったときにオランダのように戦術を変える、人を代えることで、より何をやるか、グループ戦術を確認してピッチに送り出すということはアイスランド戦では試してきた。実際、すぐ中断になってしまうところはあったが、今日に関しては今というタイミングということで投入した」
―前半を0-0で終えたとき、後半はどうやって点を取りに行こうと思っていたか。
「前半の終わりごろからカウンター攻撃などができていたので、後半も特に戦術的にいじることなく戦えば、チャンスは前半より作れて、得点の確率が上がっていくかなというのは一つあった。初戦で勝ち点1だけを狙うことは考えていなかったが、あまり無理して自分たちから崩れるという選択をすることになるかもしれないので、そこは焦らずに自然の流れでギアが上がる、テンポが上がればと前半は思っていた。もし0-0でいっていたら、最後、攻撃の選手をより投入して、最終的に点を取っていたかもしれないが、そこは試合の状況がどうなっていたかは分からない」
「オランダ人の記者がたくさんおられると思うので、改めてオランダの方々に感謝を申し上げたい。というのも、私自身が(現役時代に)日本代表になったとき、当時プロはまだない時代だったが、ハンス・オフトさんというオランダ人のコーチに育てていただいた。私だけでなく、日本人の指導者が大きな影響を受けて、今の日本のサッカー発展につながっている。私自身が直接教えていただいた監督としては、ビム・ヤンセン監督にも広島で監督をやっていただいた。浦和のコーチもやっていただき、日本サッカーに大きく貢献してくださったと思っている。ビム・ヤンセンさんは亡くなって、去年、私自身もフェイエノールトのクラブハウスに彼が眠っているということを家族の方々に聞いて、お参りをさせていただいた。その2人だけでなく、たくさんの指導者、選手がオランダから日本のレベルアップに貢献してくださったので感謝を申し上げたい。ありがとうございました」
(取材・文 西山紘平)
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日本代表は14日、北中米ワールドカップのグループリーグ初戦でオランダ代表と対戦し、2-2で引き分けた。後半6分にDFフィルヒル・ファン・ダイクのセットプレー弾に屈し、同11分にMF中村敬斗のゴールで追いついたが、同19分にも再び失点。だが、後半44分にFW小川航基のヘッドがかすめたMF鎌田大地のゴールでなんとか追いつき、大会初戦で劇的に勝ち点1をもぎとった。
以下、試合後の森保一監督会見要旨
●森保一監督
「たくさんの日本人がここダラスのスタジアムに駆けつけてくださって、共闘、そして応援してくださったこと。そして、日本時間では朝5時のキックオフだったと思うが、早朝から日本国内で応援してくれたサポーターの皆さんがたくさんいると思う。現地で、日本で、そして世界各国の日本人の応援の気が選手たちを粘り強く最後まで戦うという後押しをしてくれたと思うので、応援に感謝したい。
試合だが、やはりオランダは強かった。2回リードされた中、なかなか追いつくことが難しい相手だったと思うが、選手たちがチーム一丸となってタフに粘り強く最後まで戦い抜くという気持ちを切らさずに、2度追いついてくれたことは、勝ち点3を取れず残念だが、これからW杯を戦ううえで、W杯は厳しい戦いになるということ、かつ自分たちがパフォーマンスを維持すれば、勝ち点を取れる、勝利が近づくという自信が持てる戦いになった。勝ち点1ではまったく満足できないし、これから2試合で勝ち点3をつかみ取れるように明日からしっかりチームで準備したい」
―強敵相手に勝ち点1を取った意味は。
「私自身の言葉として勝ち点1で満足できないと話したが、勝ち点1以上の価値があるドローだったと思っている。そういう意味では選手たちが準備してきたことを実践してくれた。試合の流れが理想的にいかなかった中でも、主体的に対応力を発揮してくれて2度追いついたことは大きな自信になる。オランダは世界のトップクラスで、もちろん我々も同じ目線で戦っているが、相手は世界のトップクラスということを冷静に見て、FIFAランクが示すとおり、埋めなければいけない差はある。今日の戦いを踏まえて、オランダからも学び、さらに自分たちの力をパワーアップしていきたい。目の前の試合に向けて最善を尽くすことをやってきたので、次のチュニジア戦に向けてもチームで最善の準備をしていきたい」
―下がってブロックを敷くことが多かったが、どう守ろうと思っていたか。
「オランダは強力なアタッカーもいるし、チーム全体でビルドアップ能力に長けている。キーパーからディフェンス、中盤、フォワードと、個でも突破できる、チームでも崩せる素晴らしい個人戦術を持っている。どう守るかというのは、状況によってハイブロック、ミドルブロック、ローブロック等々、できるだけ相手のゴールに近いところで守備をしたかったが、自然と押し込まれる状況いはなった。選手たちは押し込まれた中でも焦れずに陣地挽回しながら、耐えるところは耐えて、攻撃のチャンスをうかがって、チャンスを増やしていったという部分は選手たちが賢く、我慢強く戦ってくれたと思う」
―結果にガッカリしたということだが、日本のここ数年の躍進は素晴らしいのでは。
「常に勝ち点3を目指して戦っているので勝ち点1は残念だと言ったが、オランダ相手にこのW杯の舞台で勝ち点1を取れるチームがどれだけあるかというと、2回もリードされた状態で勝ち点1を取ることはそう簡単ではないので、選手を称えたいし、価値ある勝ち点1だったと思っている。ここのところの日本の躍進という評価をいただいたが、まずは日本国内で育成のところから、Jリーグというプロリーグができて、選手の育成、指導者養成のレベルが上がったことで選手の基礎レベルが上がったと思っている。今は我々代表チームのスタッフが日常チェックしている中で、100人以上の日本人の選手がヨーロッパ中心に海外で、国際レベルの競争力の中で力をつけている。そこの世界基準の力をつけてくれているところが日本が力をつけてきたという結果に表れているのかなと思う」
―後半途中から2トップに変更した狙いは。久保の状態は。
「2トップになったかどうかは分からないが、攻撃的な選手をより前線に配置して、ターゲットになるというところと、ゴールに向かう部分で強みを持った選手を起用した。その流れで攻撃のギアが上がって得点に結びついた、圧力を上げていけたというところは選手たちがよく頑張ってくれたと思う。久保については、まだ詳細はメディカルから報告は受けてないが、先ほど本人も歩行の部分で自分で歩いていたので、できれば軽傷であることを願っている。現時点では分からない」
―2点目を取られて伊東純也を投入した直後にハイドレーションブレイクがあったが、リズムとして難しかったのでは。
「ハイドレーションブレイクに関しては、交代のタイミングを含めてどうだったかなというのは主審のホイッスルが鳴ったときに私自身感じた。中断になったときにオランダのように戦術を変える、人を代えることで、より何をやるか、グループ戦術を確認してピッチに送り出すということはアイスランド戦では試してきた。実際、すぐ中断になってしまうところはあったが、今日に関しては今というタイミングということで投入した」
―前半を0-0で終えたとき、後半はどうやって点を取りに行こうと思っていたか。
「前半の終わりごろからカウンター攻撃などができていたので、後半も特に戦術的にいじることなく戦えば、チャンスは前半より作れて、得点の確率が上がっていくかなというのは一つあった。初戦で勝ち点1だけを狙うことは考えていなかったが、あまり無理して自分たちから崩れるという選択をすることになるかもしれないので、そこは焦らずに自然の流れでギアが上がる、テンポが上がればと前半は思っていた。もし0-0でいっていたら、最後、攻撃の選手をより投入して、最終的に点を取っていたかもしれないが、そこは試合の状況がどうなっていたかは分からない」
「オランダ人の記者がたくさんおられると思うので、改めてオランダの方々に感謝を申し上げたい。というのも、私自身が(現役時代に)日本代表になったとき、当時プロはまだない時代だったが、ハンス・オフトさんというオランダ人のコーチに育てていただいた。私だけでなく、日本人の指導者が大きな影響を受けて、今の日本のサッカー発展につながっている。私自身が直接教えていただいた監督としては、ビム・ヤンセン監督にも広島で監督をやっていただいた。浦和のコーチもやっていただき、日本サッカーに大きく貢献してくださったと思っている。ビム・ヤンセンさんは亡くなって、去年、私自身もフェイエノールトのクラブハウスに彼が眠っているということを家族の方々に聞いて、お参りをさせていただいた。その2人だけでなく、たくさんの指導者、選手がオランダから日本のレベルアップに貢献してくださったので感謝を申し上げたい。ありがとうございました」
(取材・文 西山紘平)
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