[MOM1099]東洋大FW依田悠希(3年)_“ジョーカー”による起死回生のPK奪取
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.10 総理大臣杯準決勝 駒澤大1-1(PK4-5)東洋大 セイホクパーク石巻フットボール場]
敗退の危機を救うPK奪取になった。0-1のまま終盤戦の戦いに突入した東洋大(関東2)は、後半36分にMF宮本新(2年=横浜FCユース)に代えて、FW依田悠希(3年=三菱養和SCユース)を投入。前半の負傷アクシデントによって出場していた宮本を途中交代させて、よりスピードのある依田を起用をして勝負に出た。
すると後半アディショナルタイムに突入する直前だった。浮き球でエリア内に侵入した依田が、DF坂田陸(4年=岡山学芸館高)と接触する形で倒れる。すぐにホイッスルが鳴り、PKの判定が下った。これを10番MF湯之前匡央(4年=柏U-18)が決めて同点。PK戦勝利への流れを作った。
井上卓也監督も「(駒澤大の守備を)こじ開けるのが難しかったが、ジョーカー的に使った依田がいい仕事をしてくれた」と最大級の評価を語る。当の依田も「0-1で負けている状況で、自分ができることはチームを勝たせることしかないなと思っていた」と任務遂行に胸を張った。
「自分の持ち味であるスピードで背後に抜けてPKと取れたのはよかったかなと思います。(キッカーを譲ったことについて)うちのチームの10番が絶対に決めてくれると思ったので、普通に譲ったという感じです」


今季は大舞台で自信を掴むシーズンになっている。怪我で出遅れたものの、大学生チームで初めてJ1クラブを連破したことで話題を集めた天皇杯では全試合に出場。今季の公式戦初出場となった6月11日の天皇杯・柏レイソル戦で得点を決める大活躍をみせた。「誰もが経験できることではない。あのピッチに立ったものとして伝えられることは伝えたい」。自覚を強める経験になった。
「神戸で扇原選手とマッチアップしたときは、こういう選手が日本を代表する選手なんだなと思いましたし、高い基準を知れたことはいい財産になった。ただまだまだ足りないなと学ぶこともできたので、その悔しさを今後に繋げていきたいと思います」
中2日で迎える決勝は、関西学院大(関西6)との対戦に決まった。ただこの日は前半途中にFW宮永羚進(4年=JFAアカデミー)が負傷退場。決勝は選手層の厚さもカギを握ることになりそうだ。依田も意識を十分にするところで、「先輩的にも悔しさが残ったと思うけど、その分を自分たちが出せればいい」と話すと、「自分もチームも目指しているところは一つ。そこに向かって、中2日ですけどやっていきたい」と力を込めた。




(取材・文 児玉幸洋)
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[9.10 総理大臣杯準決勝 駒澤大1-1(PK4-5)東洋大 セイホクパーク石巻フットボール場]
敗退の危機を救うPK奪取になった。0-1のまま終盤戦の戦いに突入した東洋大(関東2)は、後半36分にMF宮本新(2年=横浜FCユース)に代えて、FW依田悠希(3年=三菱養和SCユース)を投入。前半の負傷アクシデントによって出場していた宮本を途中交代させて、よりスピードのある依田を起用をして勝負に出た。
すると後半アディショナルタイムに突入する直前だった。浮き球でエリア内に侵入した依田が、DF坂田陸(4年=岡山学芸館高)と接触する形で倒れる。すぐにホイッスルが鳴り、PKの判定が下った。これを10番MF湯之前匡央(4年=柏U-18)が決めて同点。PK戦勝利への流れを作った。
井上卓也監督も「(駒澤大の守備を)こじ開けるのが難しかったが、ジョーカー的に使った依田がいい仕事をしてくれた」と最大級の評価を語る。当の依田も「0-1で負けている状況で、自分ができることはチームを勝たせることしかないなと思っていた」と任務遂行に胸を張った。
「自分の持ち味であるスピードで背後に抜けてPKと取れたのはよかったかなと思います。(キッカーを譲ったことについて)うちのチームの10番が絶対に決めてくれると思ったので、普通に譲ったという感じです」


今季は大舞台で自信を掴むシーズンになっている。怪我で出遅れたものの、大学生チームで初めてJ1クラブを連破したことで話題を集めた天皇杯では全試合に出場。今季の公式戦初出場となった6月11日の天皇杯・柏レイソル戦で得点を決める大活躍をみせた。「誰もが経験できることではない。あのピッチに立ったものとして伝えられることは伝えたい」。自覚を強める経験になった。
「神戸で扇原選手とマッチアップしたときは、こういう選手が日本を代表する選手なんだなと思いましたし、高い基準を知れたことはいい財産になった。ただまだまだ足りないなと学ぶこともできたので、その悔しさを今後に繋げていきたいと思います」
中2日で迎える決勝は、関西学院大(関西6)との対戦に決まった。ただこの日は前半途中にFW宮永羚進(4年=JFAアカデミー)が負傷退場。決勝は選手層の厚さもカギを握ることになりそうだ。依田も意識を十分にするところで、「先輩的にも悔しさが残ったと思うけど、その分を自分たちが出せればいい」と話すと、「自分もチームも目指しているところは一つ。そこに向かって、中2日ですけどやっていきたい」と力を込めた。




(取材・文 児玉幸洋)
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