beacon

全5戦8発でも届かなかった日本一…国士舘大主将FW本間凜が背負う“シルバーコレクター”返上への覚悟「自分が嫌われ役になる」

ポスト
Xに投稿
Facebookでシェア
Facebookでシェア
URLをコピー
URLをコピー
URLをコピーしました

流経大の歓喜を前に仲間に声をかける本間凜

[9.12 総理大臣杯決勝 流通経済大2-1国士舘大 キューアンドエースタジアムみやぎ]

 またしても、最後に立ちはだかったのは「優勝」という壁だった。4年ぶりの総理大臣杯制覇を目指した国士舘大(関東4)だったが、流通経済大(関東3)に惜敗し、準優勝に終わった。

 前半31分のプレーが試合の流れを大きく変えた。裏に抜け出そうとした流経大のMF竹原伸(4年=流通経済大柏高)をDF福原快成(2年=新潟明訓高)が倒してしまう。レッドカード。直後に連続失点を喫したチームは、後半立ち上がりの時間帯に主将FW本間凜(4年=関東一高/川崎F内定)が、1回戦から全5試合連発、通算8得点目となるヘディング弾を叩き込んだが、試合結果を変えるまでは至らなかった。

 ただ本間は、ここまで奮闘をみせていた2年生DFを責めることはしなかった。「快成が悪いというより、自分たちが決めないといけないところで外してからのレッドカードだったので、チーム全体があのプレーをさせてしまった」。まだ2年生。総理大臣杯に関していえば、あと2回リベンジするチャンスがある。試合後は涙を流す後輩に、そう前向きな言葉をかけたという。

 しかし結果的にはまたも悲願を叶えることができなかった。昨年は国士舘大サッカー部の創設者でもあった大澤英雄元監督が逝去。タイトルへの思いを強くして戦ってきたが、関東大学リーグ、大学選手権と、あと一歩届かなかった。

 そして今年の総理大臣杯も準優勝。本間も「大学に来てリーグ、インカレ、総理大臣杯と全タイトルで2位を取っている」と苦笑いを浮かべると、「シルバーコレクターと呼ばれても仕方がないけど、もううんざり」。表彰式後は一番最後までグラウンドに残り、流経大が何度もトロフィーを掲げる姿を目に焼き付けていた。

 昨年度の主将であるMF吉岡優希(熊本)が、自身にかけてくれた言葉が頭に残っていた。「インカレで何もできずに負けた時に、『お前たちは悪くない』『謝るな』と言ってくれた」。この日は試合終了のホイッスルが鳴ると、下を向く選手たちに真っ先に駆け寄って声をかける本間の姿があった。

「最後のミーティングでも言ったけど、大臣杯の負けが決勝でよかった。ここから這い上がるしかない。日本一になるためにも、自分が嫌われ役になる。こんなに失点が多いチームが日本一になれるわけない。厳しく言えば、自分以外の選手も点を取らないといけない。そこは突き詰めていきたい」

 シルバーコレクターという悔しい称号を返上するために、チームの大黒柱は残された大学生活のすべてを懸ける。

(取材・文 児玉幸洋)

●第50回総理大臣杯全日本大学トーナメント特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

「ゲキサカ」ショート動画

TOP