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名古屋が東邦にリベンジ達成!! PKによる1点を守護神を中心に守り抜き、手応えを得て決勝の舞台へ!!

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名古屋高が昨年のリベンジを果たして決勝へ!!

[5.31 インターハイ愛知県予選準決勝 東邦高 0-1 名古屋高 岡崎龍北スタジアム]

 令和7年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技愛知県予選準決勝が31日に行われ、東邦高名古屋高が対戦。後半11分に奪ったMF服部孝太朗(3年)のゴールを守り切った名古屋高が1-0で勝利した。7日の決勝では愛工大名電高と対戦する。

「愛知県はベスト16からはどこが勝ってもおかしくない」と口にするのは名古屋の山田武久監督。実力が拮抗したチームが揃うことが愛知県の特徴ではあるが、今大会で名古屋が入ったブロックはどこよりも厳しかったかもしれない。3回戦では東海学園高、準々決勝では刈谷高とトーナメントの序盤から県1部リーグに所属するチームとの対戦が続いていた。

 迎えた準決勝は昨年のインターハイ予選決勝で敗れた東邦が相手。「毎試合、同等の力を持った相手との対戦が続いていた。ただ、今日の東邦に関しては個の力で言うと自分たちよりも上の力を持つチーム。そこを倒すためにいつも以上に練習から気合が入っていた」(DF高橋隆太朗、3年)。

 格上と言える相手との戦いを制するため、前半はコイントスで風上を選択。「勢いを持ってオーバーペースで行こうと話していた」(山田監督)と、トーナメント仕様の縦に速い攻撃を立ち上がりから徹底して繰り返した。ボールを奪ったら、素早く前線のターゲットと役となるFW澤田海心(3年)へのロングボールを選択。中盤で拾ったセカンドボールを左右に振り分け、相手陣内で試合を進めていく。

 前半11分には左サイドからMF山下翔大(3年)がロングスローを放り込むと、ニアで澤田が逸らし、MF寺地広騎(2年)がシュート。22分にはMF高桑一馬(2年)の展開から、山下が左クロスを上げて、澤田がゴールを狙ったが、シュートはミートしなかった。

 27分にもCKのこぼれ球を繋いで山下がクロスを上げるなど、名古屋ペースで試合を進めながら前半は無得点に終わったが、ベンチに焦りは見られない。「前半0-0でもOK。後半になって向こうは一気呵成してきても、こっちは選手交代によってペースを変えることで、もう1回ギアを上げるようと思っていた」(山田監督)。

 後半開始とともに服部を投入し、地上戦への戦いに切り替えながら、ピッチコンディションに苦しみ、上手く繋げずにいたが、後半11分には左CKの折り返しが、中央にこぼれたところを高桑が思い切りよくシュート。この一撃が相手のハンドを誘い、PKを獲得すると、服部が冷静に決めて名古屋が先制に成功した。

 このプレーで1人少ない戦いを強いられた東邦も試合終盤になると意地を見せる。19分には前線でボールを収めたFW永井望夢(3年)が右サイドにボールを叩き、受けたFW水野燦士(3年)が勢いよくゴール前に入ってクロスを上げたが、GK定本翼(3年)が冷静にキャッチ。

 以降もスペースをドリブルで仕掛けたMF上野泰志(2年)を中心に名古屋ゴールに迫ったが、「守備範囲が広い。東邦もクロスに対する自信を持っていると思いますが、CKを含めてあれだけ出てくれるので、事故が起こらない」と山田監督が信頼を寄せる定本の牙城を崩せず。名古屋が1-0で勝利した。

 昨年の選手権予選も勝負に徹したスタイルでトーナメントを勝ち上がったが、大同大大同からゴールを奪えず、PK戦の末に準決勝で敗退。無失点のまま大会を去ることになった反省を生かし、今年は新チームが立ち上がってからシュート練習を増やしてきた。この日は1点に終わったが、準々決勝は7-1で快勝。手堅い守備に攻撃力が合わさり始め、監督だけでなく選手も手応えを感じている。

「3回戦から県1部リーグとの対戦が続いているけど、そこを乗り越えてきたらからこそ自信がある。他のチームの思いも背負いながら決勝を戦いたい。昨年決勝で負けた借りを返すために今年は頑張ろうという意気込みが強い。絶対に負けられない」。そう意気込むのは主将の高橋で、決勝でも目指すのは白星のみだ。

(取材・文 森田将義)

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森田将義
Text by 森田将義

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