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「1個でも抜いたらやられる」「熱い気持ち持って」市立船橋CB斉藤健吾が気迫の流経封じ

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市立船橋高CB斉藤健吾(3年=鹿島アントラーズノルテジュニアユース出身)が流経大柏の攻撃を幾度も跳ね返した

[6.14 インターハイ千葉県予選決勝 流通経済大柏高 1-1(PK0-3)市立船橋高 柏の葉]
 
 相手との力関係を考慮し、5バックでの戦いも考えていたという市立船橋高だが、4バックが期待以上の働き。特にCB斉藤健吾(3年)とCB奥田郁哉(3年)の2人は流通経済大柏高の強力2トップ、FW渡辺瞳也(3年/U-17日本高校選抜)とFW福田明史(3年)相手に競り合いで健闘し、勝利の原動力になった。

 斉藤は昨年、プレミアリーグEAST前期で流経大柏と対戦し、自分のミスから0-3の敗戦を経験していた。だからこそ、「ここに懸ける思いはやっぱ強かったし、全国出るために、全国優勝するためにこの新チームの期間戦ってきたんで、それをピッチで表現しようって考えていました」と明かす。

 相手が前線に入れてくるボールに対し、非常に速い出足でクリア。「(流経大柏は)キーマンになる選手がFWだと思っていたし、あそこに簡単にボールが入っちゃうと、どうしても流経の強みが出ちゃうんで、あそこはもうファウルでも止めに行こうっていう気持ちで前に出ていました」。ロングボール、ショートコンビネーションなど多彩な攻撃を繰り出してくる流経大柏を奥田や右SB篠崎健人(3年/U-17日本高校選抜)、左SB毛利貴大(3年)とともに封じ続けた。

「相手はプレミア首位に立つチーム。インターハイは40分ハーフで、延長戦もあったんですけど、1個でも抜いたらやられるって気持ちでずっと声掛けていたし、それをしっかり守り切れたのは良かった。球際で戦うとか、声を出して味方を鼓舞する、それも自分の強みだと思うんで、そういうのはできたかなと思います」(斉藤)

 昨年10月に左膝を手術した斉藤は左足全体にテーピングを巻いてプレー。後半ラストプレーのPKで追いつかれ、延長前半終了後には波多秀吾監督からプレーを続けられるかどうか、確認されていた。

 それでも、斉藤は「熱い気持ち持って、代わるっていう選択肢はなかったし、やっぱり応援してくれてる人とか、ピッチに立ててない選手のために戦わなければいけないし、責任とか誇りを持たないといけないと思っていた」と最後までピッチに立ち続けた。

 延長後半開始直後にはこぼれ球をクリアしようとした斉藤のプレーがファウルとなり、PKを献上。「PKになっちゃったのはしょうがなかった。それぐらいの気持ちでやらなきゃみたいなのがありました」。このPKを流経大柏が失敗。市立船橋は2失点目のピンチがありながらも守り抜き、PK戦の末、優勝を果たした。

 斉藤は昨年7月のU-17日本代表中国遠征を経験している注目株。その後怪我が相次ぎ、昨年の後期は離脱が続いた。だが、今年2月の復帰後は代表チームでの経験も活かすことができているという。

「ゲーム前までの準備の段階とか、試合中のゲームコントロールとか、そういうのは代表に行って上手い選手から学んできたと思うし、そういうのはゲームに出てるかなと思います」。まだまだ不用意なプレーでピンチに絡んでしまう部分があることも確か。だが、波多監督が「(普段は少し不安もあるが、)今日はしっかりと抑えてくれていた。気持ち入ってたし、最後、声を出してくれていた」と評した斉藤にとって、この日の勝利は、今後の飛躍や目標達成のきっかけになりそうだ。

 インターハイへ向け、斉藤は「全国出ると、プロに行くようなFWがいっぱい出ると思うし、その中でも自分がどれだけ戦えるかっていうのを表現したいし、絶対に負けないっていう気持ちの部分はやっぱり毎試合絶対出したいと思います」と宣言。「プロに行きたい」という思いも持つストッパーにとってはアピールの大会になる。
 
「ああいう選手がいると、やっぱ自分たちの目標にもなりますし、憧れる選手。自分たちのいい刺激になっている」という日本代表MF鈴木唯人(現・フライブルク)のように高卒でのプロ入りへ可能性がある限り、チャレンジ。市船の強力ストッパーは挑戦心と市立船橋の代表選手としての責任感も持ってインターハイに臨む。

市立船橋はCB斉藤健吾中心に強度の高い守備


(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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