[11.6 WEリーグ杯GL第6節 I神戸 0-0 C大阪 神戸ユ]

　WEリーグカップは6日、各地でグループリーグ第6節を開催した。セレッソ大阪ヤンマーレディースは敵地でINAC神戸レオネッサと対戦し、0-0で引き分けた。

　グループCの最下位に沈むC大阪だが、今節に2点差以上で勝利し、他会場が引き分けに終わった場合、逆転での決勝トーナメント進出が決まる。鳥居塚伸人監督はこの決戦に向けて、4-4-2のシステムで臨んだ。

　ゴールマウスはGK名和咲香に託され、4バックは左からDF中谷莉奈、DF筒井梨香、DF白垣うの、DF善積わらい。ダブルボランチはMF松本奈己とMF荻久保優里が組んだ。左サイドハーフにMF北原朱夏、右サイドハーフにMF高和芹夏。2トップにはFW浅山茉緩とFW田中智子が並んだ。

　試合は立ち上がりからC大阪が攻勢に転じた。前半6分には北原がロングシュートを放つも、ここはGK大熊茜の正面。その後は前線の浅山と田中がターゲットとなり、そこへ長短パスでボールを供給した。

　C大阪は最終ラインからパスを繋いで試合を組み立てると、松本、荻久保の中盤を経由し、左サイドを起点に攻撃を構築。右サイドの高和もスピードを活かした仕掛けから加勢した。

　C大阪は前半21分、ペナルティエリア手前でフリーキックを得ると、筒井が右足で狙ったキックは相手に阻まれるも、そこからたたみ掛ける。田中が遠めから放ったシュートは相手がクリア。北原が左から通そうとしたクロスはカットされた。

　C大阪は前半36分、ペナルティエリア内でボールをキャッチした名和からすぐさま攻撃へのスイッチが入った。松本が自陣から持ち上がり左サイドへ展開。田中が一気に前線へ送ると、浅山が胸トラップからシュートまで持ち込むも、枠を捉えることはできなかった。

　C大阪はスコアレスのまま前半を折り返すと、ハーフタイムに選手交代を行い、白垣、高和を下げてMF百濃実結香、DF米田博美を投入。後半は入りから一進一退の展開となったが、C大阪がやや主導権を握り試合を進めた。

　C大阪は自陣から奪われないパスワークでボールを前進。相手の組み立てに対しては前線から積極的にプレスをかけて自陣深い位置への侵入を防いだ。時おり受けた攻撃は筒井と米田を中心に守備陣が跳ね返した。

　先制点が欲しいC大阪は後半16分に荻久保に代わってMF宮本光梨が途中出場。同20分には、善積を下げてFW矢形海優をピッチへ送り込み、攻撃の活性化を図った。

　C大阪は後半30分、自陣でのパスミスで相手にボールを奪われてたが、すぐさま奪い返すと、松本の縦パスで一気にチャンスへ。田中の間を通すパスで矢形がペナルティエリア内に侵入したが、ここは飛び出してきた大熊に阻まれた。

　C大阪は後半38分、田中に代えてFW玉櫻ことのを投入した。試合は終始奮闘したがゴールが遠く、0-0のままタイムアップ。WEリーグ杯はグループC最下位という結果に終わったが、それでも2023-24シーズンにWEリーグに参入して以来、初めて“強豪”I神戸から勝ち点を奪い取った。

　鳥居塚監督は試合後「平日のナイターゲームにもかかわらず多くのサポーターに足を運んでいただいて、選手を後押ししていただいた結果かなと思う」と感謝。「INACさん相手に(WEの舞台で)初めて勝点1を取れたことは一つ成長かなと思っている」としつつ、「後半になって落ちてしまった部分」を課題に挙げて「克服して次のゲームに向かいたい」と力を込めた。

　また、指揮官は主将MF脇阪麗奈不在のなか、ダブルボランチを組んだ荻久保と松本について言及し、「今日は脇阪が不在という中で、2人はよく頑張ってくれた」と称賛。「特に前半に関しては、落ち着いてボールを受けることもできたし、そこからしっかりさばいて、相手を操ることがある程度できたのかなと。リーグ戦でも起用できるレベルではあると思うので、その中で競争して、チーム力が上がっていけばいいと感じている」と期待を寄せた。

試合の組み立てを担ったMF松本奈己

MF荻久保優里はキャプテンマークを巻いた

DF筒井梨香はクリーンシートに貢献

果敢にゴールを目指したFW浅山茉緩

先発出場で奮闘したDF善積わらい

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