[新人戦]高川学園がPK戦で鳥取城北を撃破。選手権・青森山田撃破で自信のGK高城柊哉が1本を止め、5人目キッカーとして左足で決着
[3.14 中国高校新人大会1回戦 鳥取城北 0-0(PK3-5)高川学園高 維新百年記念公園ラグビー・サッカー場]
14日、第17回中国高等学校サッカー新人大会1回戦が行われ、山口市の維新百年記念公園ラグビー・サッカー場で鳥取城北高(鳥取2)と高川学園高(山口1)が激突。高川学園が0-0(PK5-3)で勝ち、準々決勝(対玉野光南高)へ進出した。
苦しい戦いを何とか乗り越えた。高川学園は第11回大会から第15回大会まで4連覇(第12回大会は中止)。2年ぶりの優勝を目指して初戦に臨んだが、U-17日本高校選抜FW大森風牙(2年)や期待のCB中部真翔(1年)を欠く中での戦いは厳しいものになった。
立ち上がり、鳥取城北のエースFW谷角喜一主将(2年)にシュートまで持ち込まれると、MF藤本悠汰(2年)のクロスなどでゴール前のシーンを作られてしまう。高川学園はMF宮城太郎(2年)が巧みなボールタッチとターンから縦パスをつけるなど、テンポよく長短のパスを繋いで攻め返し、FW前永悠太(1年)のドリブルなどでセットプレーを獲得。だが、全体的に重心が重くなってしまっていた。


後半、得点力の高いレフティMF矢野太陽(2年)や左SB西尾慣(2年)がプレッシャーをかけていく。また、「自分の武器はキックなので。相手を裏返しにしたりとか、流れを変えるようなキックができればいいなと思います。目標はサンフレッチェ広島の大迫敬介選手。動きがダイナミックでかつ速いんで、いい選手だなと思うのと、(キックは)ずっと西川周作選手の動画を見て練習してきました」というGK高城柊哉(2年)が、相手のプレッシングと駆け引きしながら精度、飛距離も自信があるという左足フィード。加えて、競り合いに強いFW大谷龍斗(2年)ら選手を次々と投入しながらゴールを目指した。


だが、鳥取城北も神戸U-15出身の182cmGK大田仁(1年)やCB通堂晃毅(2年)中心にゴール前の守りが堅く、70分間無得点。ただし、高川学園も高城が「チームとして上手くいかなかったゲームなんですけど、守備陣は粘るところで粘って頑張ってくれたと思います」と評したように、CB水田岬希(2年)、西尾らDF陣が得点を許さず、0-0でPK戦決着となった。


PK戦先攻の高川学園は、「自分も緊張はしていたんですけど、自分が緊張しているところを見せていたらチームとしても雰囲気が下がってしまうかと思ったんで、無理してでも『自分が強いぞ』っていう見せ方をして、相手にプレッシャーを与えて止めようと思いました」というGK高城が相手2人目のシュートをセーブ。左への跳躍で弾いたボールがゴールへ向かったが、すぐに体勢を立て直して蹴り出した。
高川学園は、前永、西尾、宮城、矢野が成功。そして、「5人目はいつも決めないで(監督の)江本先生が決めて下さって」というGK高城が5人目としてペナルティマークへ向かう。そのPKを豪快な左足シュートで決め、決着をつけた。




高城は昨年12月、高川学園の先発GKとして選手権で王者・青森山田高(青森)戦勝利を経験。相手の強烈な圧力にも呑まれずに、自信を持って武器のキックやハイボールへの飛び出しを表現した。弱いところを見せたくない、という守護神が強気のプレー。そして、インパクト十分の勝利を「青森山田に勝てたので、自信に繋がりました。(あの相手にやり切れたことは)かなり大きかったです」と振り返る。
だが、チームは続く静岡学園高(静岡)戦で敗れ、3回戦敗退。だからこそ、今年は「チームとして新たな歴史を作っていきたいですし、やっぱり毎年掲げているんですけど成し遂げれない日本一を今年は取れたらいいなと思います。中国新人は去年取れず、それ以前は4連覇していたので、今年からまたその流れを作れたらいいなと思います」。身長177cmと特別なサイズはないものの、ゴール前で存在感を放つ守護神・高城。チームメイトとともに中国新人大会でタイトルを奪還し、新シーズンへ向けて弾みをつける。
(取材・文 吉田太郎)
14日、第17回中国高等学校サッカー新人大会1回戦が行われ、山口市の維新百年記念公園ラグビー・サッカー場で鳥取城北高(鳥取2)と高川学園高(山口1)が激突。高川学園が0-0(PK5-3)で勝ち、準々決勝(対玉野光南高)へ進出した。
苦しい戦いを何とか乗り越えた。高川学園は第11回大会から第15回大会まで4連覇(第12回大会は中止)。2年ぶりの優勝を目指して初戦に臨んだが、U-17日本高校選抜FW大森風牙(2年)や期待のCB中部真翔(1年)を欠く中での戦いは厳しいものになった。
立ち上がり、鳥取城北のエースFW谷角喜一主将(2年)にシュートまで持ち込まれると、MF藤本悠汰(2年)のクロスなどでゴール前のシーンを作られてしまう。高川学園はMF宮城太郎(2年)が巧みなボールタッチとターンから縦パスをつけるなど、テンポよく長短のパスを繋いで攻め返し、FW前永悠太(1年)のドリブルなどでセットプレーを獲得。だが、全体的に重心が重くなってしまっていた。


前半2分、鳥取城北FW谷角喜一主将が右足シュート
後半、得点力の高いレフティMF矢野太陽(2年)や左SB西尾慣(2年)がプレッシャーをかけていく。また、「自分の武器はキックなので。相手を裏返しにしたりとか、流れを変えるようなキックができればいいなと思います。目標はサンフレッチェ広島の大迫敬介選手。動きがダイナミックでかつ速いんで、いい選手だなと思うのと、(キックは)ずっと西川周作選手の動画を見て練習してきました」というGK高城柊哉(2年)が、相手のプレッシングと駆け引きしながら精度、飛距離も自信があるという左足フィード。加えて、競り合いに強いFW大谷龍斗(2年)ら選手を次々と投入しながらゴールを目指した。


得点力の高いレフティ、高川学園MF矢野太陽が縦突破
だが、鳥取城北も神戸U-15出身の182cmGK大田仁(1年)やCB通堂晃毅(2年)中心にゴール前の守りが堅く、70分間無得点。ただし、高川学園も高城が「チームとして上手くいかなかったゲームなんですけど、守備陣は粘るところで粘って頑張ってくれたと思います」と評したように、CB水田岬希(2年)、西尾らDF陣が得点を許さず、0-0でPK戦決着となった。


高川学園の左SB西尾慣が相手の攻撃を跳ね返す
PK戦先攻の高川学園は、「自分も緊張はしていたんですけど、自分が緊張しているところを見せていたらチームとしても雰囲気が下がってしまうかと思ったんで、無理してでも『自分が強いぞ』っていう見せ方をして、相手にプレッシャーを与えて止めようと思いました」というGK高城が相手2人目のシュートをセーブ。左への跳躍で弾いたボールがゴールへ向かったが、すぐに体勢を立て直して蹴り出した。
高川学園は、前永、西尾、宮城、矢野が成功。そして、「5人目はいつも決めないで(監督の)江本先生が決めて下さって」というGK高城が5人目としてペナルティマークへ向かう。そのPKを豪快な左足シュートで決め、決着をつけた。


PK戦5人目、高川学園GK高城柊哉が左足シュートを決めて決着


高城がチームメイトの祝福を受ける
高城は昨年12月、高川学園の先発GKとして選手権で王者・青森山田高(青森)戦勝利を経験。相手の強烈な圧力にも呑まれずに、自信を持って武器のキックやハイボールへの飛び出しを表現した。弱いところを見せたくない、という守護神が強気のプレー。そして、インパクト十分の勝利を「青森山田に勝てたので、自信に繋がりました。(あの相手にやり切れたことは)かなり大きかったです」と振り返る。
だが、チームは続く静岡学園高(静岡)戦で敗れ、3回戦敗退。だからこそ、今年は「チームとして新たな歴史を作っていきたいですし、やっぱり毎年掲げているんですけど成し遂げれない日本一を今年は取れたらいいなと思います。中国新人は去年取れず、それ以前は4連覇していたので、今年からまたその流れを作れたらいいなと思います」。身長177cmと特別なサイズはないものの、ゴール前で存在感を放つ守護神・高城。チームメイトとともに中国新人大会でタイトルを奪還し、新シーズンへ向けて弾みをつける。
(取材・文 吉田太郎)



