勝利のない2か月間も貫いたのは「バラバラにならない赤き一体感」の醸成。浦和ユースは前橋育英に1点差で競り勝って8戦ぶりのプレミア白星!
[6.22 プレミアリーグEAST第10節 前橋育英高 1-2 浦和ユース 前橋育英高校高崎グラウンド]
4年ぶりに帰ってきたプレミアリーグの舞台。2か月近く勝利から遠ざかる苦しい時間を強いられたが、絶対にブラさなかったことがある。バラバラにならないこと。みんなで戦うこと。絶対に諦めないこと。もがいて、悩んで、それでも浦和の若き漢たちは、自分たちを信じて、前を向き続けてきたのだ。
「本当に一体感を持って戦ったことが勝利に繋がったのかなと。両チームとも暑さもあって大変だったと思うんですけど、ベンチからスタートした選手も、交代でベンチに戻った選手も、声を最後まで出していましたし、みんなで諦めずに戦って、掴んだ勝利かなと思います」(浦和ユース・阿部勇樹監督)
執念で奪い切った久々の勝点3!22日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2025 EAST第10節で、前橋育英高(群馬)と浦和レッズユース(埼玉)が激突した一戦は、同点で迎えた後半34分にキャプテンのMF深田京吾(3年)が決勝点を叩き出し、浦和ユースが2-1で勝利。実に8試合ぶりとなるリーグ戦での白星を手繰り寄せた。
いきなりの決定機はホームチーム。4分。相手のビルドアップをMF白井誠也(3年)が高い位置で引っ掛け、最後はMF平林尊琉(3年)が枠へ飛ばしたシュートは、浦和ユースのDF田中義峯(2年)が果敢に身体でブロックしたものの、早くも前橋育英がゴールへの意欲を前面に打ち出す。
以降も「前半はボールも支配できていたし、ずっと育英のペースでやれていたと思います」とMF柴野快仁(3年)が話したように、基本は前橋育英がボールを握る展開。ドイスボランチを組む柴野とMF竹ノ谷優駕(3年)の配球から、右のDF瀧口眞大(3年)と白井、左のDF牧野奨(3年)とMF瀬間飛結(2年)がスムーズな連携からサイドを崩しにかかり、そこに平林が自在に加わるアタックで、7割近いボールポゼッションから刺し込むポイントを探り続ける。
一方、「相手が上手いこともわかっていたので、回されることもみんな想定内で試合に臨んでいました」と中盤のキーマンであり、U-18日本代表のMF和田直哉(3年)も口にした浦和ユースは、ある程度ブロックを敷きながら耐える流れに。右からDF中上遥登(2年)、田中、DF東方田純永(3年)、DF高橋温郎(2年)が並んだ4バックを中心に、エリア周辺ではタイトな守備を徹底しながら、和田直哉とMF和田武士(1年)のドイスボランチもセカンド回収に奔走し、カウンターのチャンスを窺う。
33分は前橋育英。瀧口を起点に柴野がスルーパスを送ると、平林が走るも浦和ユースGK大槻久翔(3年)が丁寧にキャッチ。42分にもドリブルで運んだFW大岡航未(3年)が左へ流し、牧野が放った枠内ミドルは大槻がキャッチ。45+2分にも柴野のスルーパスから大岡が抜け出すも、浮かせたループ気味のシュートは果敢に飛び出した大槻がビッグセーブ。「あの時間帯で失点してしまうと、前半を0-1で帰ってくることになりますし、最後のところだけやらせないことを考えていました」という守護神の好守連発もあり、前半は0-0のままで45分間が終了した。


後半3分。スコアを動かしたのは劣勢のアウェイチーム。田中が前方へ蹴ったフィードをFW山根且稔(3年)が頭で繋ぎ、FW阿部湧心(3年)が右サイドから速いクロスを送ると、FW中村虎太郎(2年)がダイレクトで枠へ収めたボールは、GKも弾き切れずにゴールへ転がり込む。「コタはここまでずっとオレらを引っ張ってくれていたので、あのゴールはチームの力になりました」と和田直哉も認める2年生エースは、これでリーグ戦3戦連発。1-0。浦和ユースがリードを奪う。
追い掛ける展開となった前橋育英は、16分にFW四方田泰我(3年)とFW田野央哩波(3年)の2枚代えを敢行し、前線のパワーを強化。浦和ユースも17分には攻守に奮闘したMF小川直澄(2年)とMF吉田真信(2年)を、20分には阿部と深田を相次いで入れ替え、全体の運動量向上に着手。両ベンチの思惑が交差する。
同点弾を記録したのは、この日の両チームで最もシュート数を多く打った左サイドバック。31分。前橋育英は左サイドで瀧口とのパス交換から、牧野が浮き球パス。ポケットに潜った竹ノ谷のリターンを牧野が叩いた軌道は、右スミのゴールネットへ鮮やかに突き刺さる。黄黒の虎の咆哮。1-1。試合の行方はたちまち不透明に。




浦和ユースのキャプテンは責任を感じていた。「自分が入ってからの失点だったので、自分の責任でもあると思って、もう自分が入れるしかないという気持ちになりました」(深田)。34分。浦和ユースが自陣でボールを動かすと、右サイドから19番が斜めに走り出す。
「京吾が出てきたらやってくれることはみんなわかっているので」と言い切った和田直哉が縦パスを打ち込み、DFとGKが一瞬見合った隙に素早く左へ持ち出した深田は、角度のない位置から丁寧に、丁寧に、ゴールネットへボールを送り届ける。
「角度がなかったので、いつもだったらパスを選んでいたと思いますけど、今回は強い気持ちを持っていたので、ゴールを狙いました。キャプテンとしてチームを勝たせられていなかったので、もう自分が勝たせたいという一心でしたね」。負傷離脱から帰ってきた深田の勝ち越しゴール。2-1。浦和ユースが再び一歩前に出る。


アディショナルタイムの掲示は8分。90分は前橋育英。瀧口が蹴った左CKから、柴野が打ち切ったボレーはクロスバーの上へ。90+9分も前橋育英。柴野が右から入れたFKに、U-18日本代表のDF久保遥夢(3年)が合わせたヘディングは枠を捉えるも、大槻が懸命にキャッチ。同点弾には至らない。
試合時間が100分に迫るころ、タイムアップのホイッスルが初夏の青空に吸い込まれる。「嬉しすぎて、何も考えられなかったです。『勝ったのかな……?』って。実感がなかったですね」(和田直哉)「『キツかったなあ……』と思いました。ずっとボールを持たれていましたし、最後も放り込まれてきたので、率直にキツかったですけど、その分喜びも倍ぐらいありましたね」(大槻)。浦和ユースが第2節の柏レイソルU-18戦以来となる、8試合ぶりの勝点3をアウェイから持ち帰る結果となった。




激闘を戦い切った試合後。勝利の感想を問われた阿部勇樹監督は、「プレミアを戦ってきて、1つ勝つ難しさというものはコーチ陣も選手たちも感じていて、『難しいリーグだな』ということは理解しつつも、どっちに転んでもおかしくないゲームもありましたし、今日に限って言えばリーグ全体としては2勝目ですけど、本当に一体感を持って戦ったことが勝利に繋がったと思います」と話してくれた。
深田の不在時にはキャプテンマークを巻くことも多い、副キャプテンの大槻と和田直哉は、なかなか結果が付いてこなかったここまでのシーズンの中で、チームのリーダーとして考えてきたことをこう語っている。
「やっぱりチームがバラバラになってしまうと崩れていく一方なので、ゲームでもずっとポジティブな声を出して、何とか雰囲気を良くしようと思ってやってきました。今日の最後も全員で守備したからこそ勝てましたし、阿部さんが今年が始まる前にチームのスローガンとして『一体感』ということをおっしゃっていましたけど、そこをブラしてしまうとチームも崩壊してしまうので、一体感だけはどの試合でも継続して持ってきました」(大槻)
「やっぱりチームがバラバラにならないようにしようということは、シーズンの最初からずっと言っていて、全員で守備して、全員で攻撃してという、全員で勝ちに行く姿勢は、今日の試合を見ていても全員で出せたと思いますし、そういう部分は練習でもしっかりと出ているので、それはポジティブなことかなと思います」(和田直哉)
プレミアリーグはチーム全員が初体験のステージ。対戦相手のレベルの高さも、1勝することの難しさも痛感しながら、絶対にブラさなかったことがある。バラバラにならないこと。みんなで戦うこと。絶対に諦めないこと。この仲間と戦える1年を、一体感を持って、大事に、大事に、積み重ねていく。それこそがあるいは試合に勝利するのと同じぐらい、重要なミッションかもしれない。


百戦錬磨の指揮官もこの日の勝利に喜びを隠さない。
「もちろん負ける可能性も、引き分ける可能性もありましたけど、ベンチのメンバーも含めた18人が1つになって、『前橋育英に勝つ』という目標に対して、みんなが自分のやれることに取り組んでくれましたし、その姿勢が見られたことがまず嬉しかったです。そういった頑張ったご褒美として、最後に勝利が来たと思うので、これからもレッズが掲げる球際、切り替え、運動量のところを忘れずに、継続してやれたらいいなと思います」(阿部監督)
ここからはプレミア前半戦のラストゲームとなる市立船橋高戦を経て、夏の全国大会が待っている。和田直哉は改めて、アカデミーで紡いだキャリアの最後の大舞台に向けて、気持ちを引き締め直す。
「次の市船戦は1勝したことは忘れて、もう1回全員で勝ちに行くことを意識したいですし、プレミアでは下の順位にいますけど、クラブユースはみんな平等に与えられた機会なので、そこで自分たちが優勝して、『オレらはできるんだぞ』というところを見せていきたいと思います」。
勝利の感覚は呼び覚まされた。ここからさらに足を踏み入れるのは継続、成長、進化のサイクル。掲げた赤き一体感は、確実にグループの中に醸成されている。真夏の主役への立候補。浦和ユース、覚醒間近。


(取材・文 土屋雅史)
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4年ぶりに帰ってきたプレミアリーグの舞台。2か月近く勝利から遠ざかる苦しい時間を強いられたが、絶対にブラさなかったことがある。バラバラにならないこと。みんなで戦うこと。絶対に諦めないこと。もがいて、悩んで、それでも浦和の若き漢たちは、自分たちを信じて、前を向き続けてきたのだ。
「本当に一体感を持って戦ったことが勝利に繋がったのかなと。両チームとも暑さもあって大変だったと思うんですけど、ベンチからスタートした選手も、交代でベンチに戻った選手も、声を最後まで出していましたし、みんなで諦めずに戦って、掴んだ勝利かなと思います」(浦和ユース・阿部勇樹監督)
執念で奪い切った久々の勝点3!22日、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2025 EAST第10節で、前橋育英高(群馬)と浦和レッズユース(埼玉)が激突した一戦は、同点で迎えた後半34分にキャプテンのMF深田京吾(3年)が決勝点を叩き出し、浦和ユースが2-1で勝利。実に8試合ぶりとなるリーグ戦での白星を手繰り寄せた。
いきなりの決定機はホームチーム。4分。相手のビルドアップをMF白井誠也(3年)が高い位置で引っ掛け、最後はMF平林尊琉(3年)が枠へ飛ばしたシュートは、浦和ユースのDF田中義峯(2年)が果敢に身体でブロックしたものの、早くも前橋育英がゴールへの意欲を前面に打ち出す。
以降も「前半はボールも支配できていたし、ずっと育英のペースでやれていたと思います」とMF柴野快仁(3年)が話したように、基本は前橋育英がボールを握る展開。ドイスボランチを組む柴野とMF竹ノ谷優駕(3年)の配球から、右のDF瀧口眞大(3年)と白井、左のDF牧野奨(3年)とMF瀬間飛結(2年)がスムーズな連携からサイドを崩しにかかり、そこに平林が自在に加わるアタックで、7割近いボールポゼッションから刺し込むポイントを探り続ける。
一方、「相手が上手いこともわかっていたので、回されることもみんな想定内で試合に臨んでいました」と中盤のキーマンであり、U-18日本代表のMF和田直哉(3年)も口にした浦和ユースは、ある程度ブロックを敷きながら耐える流れに。右からDF中上遥登(2年)、田中、DF東方田純永(3年)、DF高橋温郎(2年)が並んだ4バックを中心に、エリア周辺ではタイトな守備を徹底しながら、和田直哉とMF和田武士(1年)のドイスボランチもセカンド回収に奔走し、カウンターのチャンスを窺う。
33分は前橋育英。瀧口を起点に柴野がスルーパスを送ると、平林が走るも浦和ユースGK大槻久翔(3年)が丁寧にキャッチ。42分にもドリブルで運んだFW大岡航未(3年)が左へ流し、牧野が放った枠内ミドルは大槻がキャッチ。45+2分にも柴野のスルーパスから大岡が抜け出すも、浮かせたループ気味のシュートは果敢に飛び出した大槻がビッグセーブ。「あの時間帯で失点してしまうと、前半を0-1で帰ってくることになりますし、最後のところだけやらせないことを考えていました」という守護神の好守連発もあり、前半は0-0のままで45分間が終了した。


柴野快仁とのドイスボランチで中盤を支配した前橋育英MF竹ノ谷優駕
後半3分。スコアを動かしたのは劣勢のアウェイチーム。田中が前方へ蹴ったフィードをFW山根且稔(3年)が頭で繋ぎ、FW阿部湧心(3年)が右サイドから速いクロスを送ると、FW中村虎太郎(2年)がダイレクトで枠へ収めたボールは、GKも弾き切れずにゴールへ転がり込む。「コタはここまでずっとオレらを引っ張ってくれていたので、あのゴールはチームの力になりました」と和田直哉も認める2年生エースは、これでリーグ戦3戦連発。1-0。浦和ユースがリードを奪う。
追い掛ける展開となった前橋育英は、16分にFW四方田泰我(3年)とFW田野央哩波(3年)の2枚代えを敢行し、前線のパワーを強化。浦和ユースも17分には攻守に奮闘したMF小川直澄(2年)とMF吉田真信(2年)を、20分には阿部と深田を相次いで入れ替え、全体の運動量向上に着手。両ベンチの思惑が交差する。
同点弾を記録したのは、この日の両チームで最もシュート数を多く打った左サイドバック。31分。前橋育英は左サイドで瀧口とのパス交換から、牧野が浮き球パス。ポケットに潜った竹ノ谷のリターンを牧野が叩いた軌道は、右スミのゴールネットへ鮮やかに突き刺さる。黄黒の虎の咆哮。1-1。試合の行方はたちまち不透明に。




アグレッシブさが光った前橋育英DF牧野奨
浦和ユースのキャプテンは責任を感じていた。「自分が入ってからの失点だったので、自分の責任でもあると思って、もう自分が入れるしかないという気持ちになりました」(深田)。34分。浦和ユースが自陣でボールを動かすと、右サイドから19番が斜めに走り出す。
「京吾が出てきたらやってくれることはみんなわかっているので」と言い切った和田直哉が縦パスを打ち込み、DFとGKが一瞬見合った隙に素早く左へ持ち出した深田は、角度のない位置から丁寧に、丁寧に、ゴールネットへボールを送り届ける。
「角度がなかったので、いつもだったらパスを選んでいたと思いますけど、今回は強い気持ちを持っていたので、ゴールを狙いました。キャプテンとしてチームを勝たせられていなかったので、もう自分が勝たせたいという一心でしたね」。負傷離脱から帰ってきた深田の勝ち越しゴール。2-1。浦和ユースが再び一歩前に出る。


アディショナルタイムの掲示は8分。90分は前橋育英。瀧口が蹴った左CKから、柴野が打ち切ったボレーはクロスバーの上へ。90+9分も前橋育英。柴野が右から入れたFKに、U-18日本代表のDF久保遥夢(3年)が合わせたヘディングは枠を捉えるも、大槻が懸命にキャッチ。同点弾には至らない。
試合時間が100分に迫るころ、タイムアップのホイッスルが初夏の青空に吸い込まれる。「嬉しすぎて、何も考えられなかったです。『勝ったのかな……?』って。実感がなかったですね」(和田直哉)「『キツかったなあ……』と思いました。ずっとボールを持たれていましたし、最後も放り込まれてきたので、率直にキツかったですけど、その分喜びも倍ぐらいありましたね」(大槻)。浦和ユースが第2節の柏レイソルU-18戦以来となる、8試合ぶりの勝点3をアウェイから持ち帰る結果となった。




激闘を戦い切った試合後。勝利の感想を問われた阿部勇樹監督は、「プレミアを戦ってきて、1つ勝つ難しさというものはコーチ陣も選手たちも感じていて、『難しいリーグだな』ということは理解しつつも、どっちに転んでもおかしくないゲームもありましたし、今日に限って言えばリーグ全体としては2勝目ですけど、本当に一体感を持って戦ったことが勝利に繋がったと思います」と話してくれた。
深田の不在時にはキャプテンマークを巻くことも多い、副キャプテンの大槻と和田直哉は、なかなか結果が付いてこなかったここまでのシーズンの中で、チームのリーダーとして考えてきたことをこう語っている。
「やっぱりチームがバラバラになってしまうと崩れていく一方なので、ゲームでもずっとポジティブな声を出して、何とか雰囲気を良くしようと思ってやってきました。今日の最後も全員で守備したからこそ勝てましたし、阿部さんが今年が始まる前にチームのスローガンとして『一体感』ということをおっしゃっていましたけど、そこをブラしてしまうとチームも崩壊してしまうので、一体感だけはどの試合でも継続して持ってきました」(大槻)
「やっぱりチームがバラバラにならないようにしようということは、シーズンの最初からずっと言っていて、全員で守備して、全員で攻撃してという、全員で勝ちに行く姿勢は、今日の試合を見ていても全員で出せたと思いますし、そういう部分は練習でもしっかりと出ているので、それはポジティブなことかなと思います」(和田直哉)
プレミアリーグはチーム全員が初体験のステージ。対戦相手のレベルの高さも、1勝することの難しさも痛感しながら、絶対にブラさなかったことがある。バラバラにならないこと。みんなで戦うこと。絶対に諦めないこと。この仲間と戦える1年を、一体感を持って、大事に、大事に、積み重ねていく。それこそがあるいは試合に勝利するのと同じぐらい、重要なミッションかもしれない。


ファインセーブを連発した浦和ユースGK大槻久翔
百戦錬磨の指揮官もこの日の勝利に喜びを隠さない。
「もちろん負ける可能性も、引き分ける可能性もありましたけど、ベンチのメンバーも含めた18人が1つになって、『前橋育英に勝つ』という目標に対して、みんなが自分のやれることに取り組んでくれましたし、その姿勢が見られたことがまず嬉しかったです。そういった頑張ったご褒美として、最後に勝利が来たと思うので、これからもレッズが掲げる球際、切り替え、運動量のところを忘れずに、継続してやれたらいいなと思います」(阿部監督)
ここからはプレミア前半戦のラストゲームとなる市立船橋高戦を経て、夏の全国大会が待っている。和田直哉は改めて、アカデミーで紡いだキャリアの最後の大舞台に向けて、気持ちを引き締め直す。
「次の市船戦は1勝したことは忘れて、もう1回全員で勝ちに行くことを意識したいですし、プレミアでは下の順位にいますけど、クラブユースはみんな平等に与えられた機会なので、そこで自分たちが優勝して、『オレらはできるんだぞ』というところを見せていきたいと思います」。
勝利の感覚は呼び覚まされた。ここからさらに足を踏み入れるのは継続、成長、進化のサイクル。掲げた赤き一体感は、確実にグループの中に醸成されている。真夏の主役への立候補。浦和ユース、覚醒間近。


(取材・文 土屋雅史)
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