[MOM5147]岡山U-18MF末宗寛士郎(3年)_これぞ千両役者の趣!直近の公式戦は3戦7発!プロ契約済みの背番号10が値千金の決勝弾!
値千金の決勝点を挙げた
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.28 プレミアリーグWEST第11節 福岡U-18 0-1 岡山U-18 福岡フットボールセンター]
輝いたのはスコアレスドロー濃厚の試合終盤。豪快なゴールを突き刺し、カメラに向かってガッツポーズ。まさにチームの10番の、プロ契約を締結しているエースの、担うべき役割完遂。その仕事ぶりは、まさに千両役者の趣だ。
「本当に大変な試合でしたけど、こんな白熱した展開の試合はなかなかできないので楽しかったですね。そういう試合で自分のゴールでチームを勝たせられたことは1つの自信にもなりますし、トップの活動に参加している意味を証明できたかなと思います」。
ファジアーノ岡山U-18(岡山)の攻撃のタクトを振るう、背番号10のプレーメイカーであり、ストライカー。MF末宗寛士郎(3年=ファジアーノ岡山U-15出身)が右足で繰り出した一振りが、勝利の歓喜を力強く引き寄せた。
「ファジアーノもアビスパもどっちも粘り強い守備から攻撃に進んでいく形で、自分たちはしっかりボールを握った中で攻撃しようとしているんですけど、なかなかシュートで終わることができなかったですね」。
末宗は最初の45分間について、そう言及する。今季のリーグ戦では初の連勝を目指して、アウェイに乗り込んできたアビスパ福岡U-18(福岡)戦。前半戦ラストゲームということもあり、どうしても結果が欲しいゲームだったが、前半はボールこそ握る中で、攻撃をフィニッシュで終われない。
それでも38分にはチームのファーストチャンス。MF田邊健太(3年)、MF堤涼太朗(3年)、MF加納尚則(3年)と細かく回ったボールを、末宗が左足で狙ったシュートはわずかにゴール右へ逸れたものの、一発の脅威を相手ディフェンスに突き付ける。


後半に入っても、お互いに決定的なシーンは作り切れない時間が続くが、「後ろが本当に粘り強く守ってくれていたので、前が点を獲ってチームを勝たせたいなという想いはずっとありましたね」という末宗は、その瞬間がやってくるのをひたすら待ち続けていた。
後半40分。DF千田遼(3年)を起点に、堤が右へ展開したボールをMF行友翔音(2年)が浮き球で中央へ。DFと競り合った千田が潰れたこぼれ球に、誰よりも速く反応した10番は右足を振り抜くと、シュートの軌道はニアサイドを破って、鮮やかにゴールネットを揺らす。
「翔音からのパスが千田に入ったと思うんですけど、千田が落としてくれると信じていましたし、相手が来ているのは見えたんですけど、自分は足を振ろうと思っていて、良いコースに行ってくれたので、気持ちで押し込んだゴールかなと思います」。
最終盤にエースが叩き出した貴重な先制ゴールは、そのまま決勝点に。「本当に気持ち良かったです。みんなで走り切って、後ろも粘り強く戦ってくれて、今季最高のゲームができたかなと思いますし、いつもホームにも遠いアウェイにも来てくれているので、サポーターの人たちと一緒に喜べたのも嬉しかったです」。試合後にはサポーターの前で歓喜のダンス。末宗の表情にも大きな笑顔の花が咲いた。




ここに来て、絶好調と言っていいパフォーマンスが続いている。6月7日のクラブユース選手権中国予選のレノファ山口FC U-18戦で3ゴールを記録すると、続く22日のプレミアWEST第10節・静岡学園高戦でも圧巻の3得点を叩き出し、なんと公式戦で2試合続けてのハットトリックを達成。そして、この日は決勝弾を沈めるなど、直近の3試合で実に7つものゴールを積み重ねてきたのだ。
「去年はなかなか複数得点が獲れないというところで悔しい想いをしましたし、今年もシーズンの最初はなかなかゴールでチームに貢献できなかったので、この3試合でかなり点が獲れたことは自信になったかなと思います。やっぱり普段からトップでやっていることで、自分の武器を見直せましたし、あとは(安西)来起との関わりもかなり良くなってきているかなと思います」。
本人も口にしたように、今シーズンの2月にトップチーム昇格が発表された末宗は、現在も基本的に平日はトップチームの練習に参加しており、週末はプレミアでの試合も含めてユースの活動に帰ってくるというサイクルの日常を送っている。だからこそ、周囲にポジティブな影響を与える自分の役割についても、はっきりと自覚している。


トップの選手でとりわけ刺激を受けているのは、わずかに1歳年上ながら、既にA代表デビューを飾っている佐藤龍之介の存在だという。
「年齢が近い龍之介くんはチームでスタメンにもなっていますし、日本代表にも入っていく選手なので、自分も目標にしていますし、龍之介くんにも負けないような選手になっていきたいです。龍之介くん以外にあまり年齢の近い人がいないので(笑)、コミュニケーションは取りやすいですし、代表も『レベル高かったよ。自分ももう一度あそこに戻れるように頑張るわ』と言っていて、向こうからも『ユースの試合どうだった?』と聞いてくれたり、いろいろなアドバイスをもらったりしています」。
弱冠18歳の代表選手のレベルを間近で体感しながら、それでも、もちろん負けるつもりは毛頭ない。ここからさらに成長を続けることで、追い付き、追い越せるように、日々自分の武器を磨き上げていくだけだ。
アカデミー史上初めて全国ベスト4に入った、2年前のクラブユース選手権では、交代出場が多かった中で、準々決勝のジェフユナイテッド千葉U-18戦で後半アディショナルタイムに決勝ゴールを挙げて、チームの準決勝進出に大きく貢献。本人も大会との相性の良さは感じている。
「1年生の時はチームの3位という結果に少しは貢献できたかなと思うんですけど、今年もファジアーノらしく、攻守にアグレッシブに、1つでも勝てるように良い結果を出していきたいです。その中でやっぱり自分はトップを経験しているので、チームを引っ張っていきたいですし、ゴールといった数字に残る部分でもチームで一番になって、勝利に貢献できるように頑張りたいです」。
驚異の3戦7発は、さらなるブレイクの確かな兆しか。岡山で生まれ、岡山で育った、“地産地昇”を地で行く岡山U-18の絶対的エース。末宗寛士郎とチームが真夏の全国大会で狙う強豪退治の行方が、とにかく楽しみだ。


(取材・文 土屋雅史)
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[6.28 プレミアリーグWEST第11節 福岡U-18 0-1 岡山U-18 福岡フットボールセンター]
輝いたのはスコアレスドロー濃厚の試合終盤。豪快なゴールを突き刺し、カメラに向かってガッツポーズ。まさにチームの10番の、プロ契約を締結しているエースの、担うべき役割完遂。その仕事ぶりは、まさに千両役者の趣だ。
「本当に大変な試合でしたけど、こんな白熱した展開の試合はなかなかできないので楽しかったですね。そういう試合で自分のゴールでチームを勝たせられたことは1つの自信にもなりますし、トップの活動に参加している意味を証明できたかなと思います」。
ファジアーノ岡山U-18(岡山)の攻撃のタクトを振るう、背番号10のプレーメイカーであり、ストライカー。MF末宗寛士郎(3年=ファジアーノ岡山U-15出身)が右足で繰り出した一振りが、勝利の歓喜を力強く引き寄せた。
「ファジアーノもアビスパもどっちも粘り強い守備から攻撃に進んでいく形で、自分たちはしっかりボールを握った中で攻撃しようとしているんですけど、なかなかシュートで終わることができなかったですね」。
末宗は最初の45分間について、そう言及する。今季のリーグ戦では初の連勝を目指して、アウェイに乗り込んできたアビスパ福岡U-18(福岡)戦。前半戦ラストゲームということもあり、どうしても結果が欲しいゲームだったが、前半はボールこそ握る中で、攻撃をフィニッシュで終われない。
それでも38分にはチームのファーストチャンス。MF田邊健太(3年)、MF堤涼太朗(3年)、MF加納尚則(3年)と細かく回ったボールを、末宗が左足で狙ったシュートはわずかにゴール右へ逸れたものの、一発の脅威を相手ディフェンスに突き付ける。


後半に入っても、お互いに決定的なシーンは作り切れない時間が続くが、「後ろが本当に粘り強く守ってくれていたので、前が点を獲ってチームを勝たせたいなという想いはずっとありましたね」という末宗は、その瞬間がやってくるのをひたすら待ち続けていた。
後半40分。DF千田遼(3年)を起点に、堤が右へ展開したボールをMF行友翔音(2年)が浮き球で中央へ。DFと競り合った千田が潰れたこぼれ球に、誰よりも速く反応した10番は右足を振り抜くと、シュートの軌道はニアサイドを破って、鮮やかにゴールネットを揺らす。
「翔音からのパスが千田に入ったと思うんですけど、千田が落としてくれると信じていましたし、相手が来ているのは見えたんですけど、自分は足を振ろうと思っていて、良いコースに行ってくれたので、気持ちで押し込んだゴールかなと思います」。
最終盤にエースが叩き出した貴重な先制ゴールは、そのまま決勝点に。「本当に気持ち良かったです。みんなで走り切って、後ろも粘り強く戦ってくれて、今季最高のゲームができたかなと思いますし、いつもホームにも遠いアウェイにも来てくれているので、サポーターの人たちと一緒に喜べたのも嬉しかったです」。試合後にはサポーターの前で歓喜のダンス。末宗の表情にも大きな笑顔の花が咲いた。




ここに来て、絶好調と言っていいパフォーマンスが続いている。6月7日のクラブユース選手権中国予選のレノファ山口FC U-18戦で3ゴールを記録すると、続く22日のプレミアWEST第10節・静岡学園高戦でも圧巻の3得点を叩き出し、なんと公式戦で2試合続けてのハットトリックを達成。そして、この日は決勝弾を沈めるなど、直近の3試合で実に7つものゴールを積み重ねてきたのだ。
「去年はなかなか複数得点が獲れないというところで悔しい想いをしましたし、今年もシーズンの最初はなかなかゴールでチームに貢献できなかったので、この3試合でかなり点が獲れたことは自信になったかなと思います。やっぱり普段からトップでやっていることで、自分の武器を見直せましたし、あとは(安西)来起との関わりもかなり良くなってきているかなと思います」。
本人も口にしたように、今シーズンの2月にトップチーム昇格が発表された末宗は、現在も基本的に平日はトップチームの練習に参加しており、週末はプレミアでの試合も含めてユースの活動に帰ってくるというサイクルの日常を送っている。だからこそ、周囲にポジティブな影響を与える自分の役割についても、はっきりと自覚している。


トップの選手でとりわけ刺激を受けているのは、わずかに1歳年上ながら、既にA代表デビューを飾っている佐藤龍之介の存在だという。
「年齢が近い龍之介くんはチームでスタメンにもなっていますし、日本代表にも入っていく選手なので、自分も目標にしていますし、龍之介くんにも負けないような選手になっていきたいです。龍之介くん以外にあまり年齢の近い人がいないので(笑)、コミュニケーションは取りやすいですし、代表も『レベル高かったよ。自分ももう一度あそこに戻れるように頑張るわ』と言っていて、向こうからも『ユースの試合どうだった?』と聞いてくれたり、いろいろなアドバイスをもらったりしています」。
弱冠18歳の代表選手のレベルを間近で体感しながら、それでも、もちろん負けるつもりは毛頭ない。ここからさらに成長を続けることで、追い付き、追い越せるように、日々自分の武器を磨き上げていくだけだ。
アカデミー史上初めて全国ベスト4に入った、2年前のクラブユース選手権では、交代出場が多かった中で、準々決勝のジェフユナイテッド千葉U-18戦で後半アディショナルタイムに決勝ゴールを挙げて、チームの準決勝進出に大きく貢献。本人も大会との相性の良さは感じている。
「1年生の時はチームの3位という結果に少しは貢献できたかなと思うんですけど、今年もファジアーノらしく、攻守にアグレッシブに、1つでも勝てるように良い結果を出していきたいです。その中でやっぱり自分はトップを経験しているので、チームを引っ張っていきたいですし、ゴールといった数字に残る部分でもチームで一番になって、勝利に貢献できるように頑張りたいです」。
驚異の3戦7発は、さらなるブレイクの確かな兆しか。岡山で生まれ、岡山で育った、“地産地昇”を地で行く岡山U-18の絶対的エース。末宗寛士郎とチームが真夏の全国大会で狙う強豪退治の行方が、とにかく楽しみだ。


(取材・文 土屋雅史)
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