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[神栖ワールドユースフットボール]認知を重視し、見て、剥がす京都精華が躍進。目標の京都一へ、課題も実感のMF孫崎知恵主将「また積み上げていこうと思います」

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京都精華高MF孫崎知恵主将(3年=千里丘FC出身)が相手を見てボールをさばく

[7.21 神栖ワールドユースフットボール1位T準決勝 京都精華高 0-4 順天堂大 神栖海浜公園サッカー場]

 京都一を目指す新鋭が、「第2回神栖ワールドユースフットボール」で大会関係者から高い評価を受けていた。京都精華高は「認知」のところにこだわるチーム。予選リーグでは矢板中央高(栃木)、慶應義塾高(神奈川)、江蘇省サッカー管理センターU-18(中国)を相手に3連勝を飾り、1位トーナメント1回戦で桐生一高(群馬)にPK戦で勝利した。

 準決勝では順天堂大に挑戦。だが、開始5分に先制点を奪われると、その後も守勢の時間帯が続いてしまう。意図的に相手を引き込んでCB西原大翔(2年)やCB川辺拳士朗(2年)らが奪い返すも、相手の鋭いプレスに慌ててボールを蹴り出してしまうシーンが増えてしまっていた。

 セカンドボールを拾われて押し込まれると、前半15分にもミドルシュートを決められて0-2。その中で今月、順大に練習参加しているMF孫崎知恵主将(3年)がボールを引き出して1タッチでさばいたり、MF塚原眞之祐(3年)が力強い縦突破を見せるシーンもあった。

 だが、FW田口天駿(3年)とFW中村イーサ(3年)に良い形でボールを運ぶことができない。田中大貴監督が「マイボールになってから全然自分らのサッカーしないんで、それが良くなかったですね。見れないし、プレッシャーがあるとやっぱり視野は狭くなるんで」と指摘したように、予選リーグでできていた相手を見て、剥がすことを大学生相手には表現することができなかった。

 対人で潰し切る強さとテンポ良くボールを動かす力を兼備する孫崎も課題を痛感。「(相手の速さに負けないように、)プレースピードを上げるってところを意識して試合に入ったんですけど、(状況を認知して)見えてるんすけど、そこにトラップの止めて蹴る技術とか、フィジカルとか、走るっていうところがついてこないってところが今の課題かなって思います」と悔しがった。

 チャレンジする姿勢が不足したチームは0-4で敗戦。田中監督は「色々なところではそれこそいい評価をしてもらえることもあるけど、こういう負け方をすると、そこが未熟やなという感じがしますけどね」と厳しかった。高いレベルを相手にした際にも的確に状況を認知しながら、2手3手先まで読んで時間を作り、走り、自分たちのサッカーを表現できるチームにならなければならない。

 試合後、攻守の要である孫崎は兄がガンバ大阪ジュニアユース出身だったこともあって旧知の順天堂大MF森田将光(1年=G大阪ユース)の下へ行き、隣りに座って話し込んでいた。「(順大の)中盤のところのポジショニングの関係性が良かったんで。今日もそうでしたけれど、やっぱりオレらって上手くいかん時は、中盤の関係性とか、そのチームの距離感が遠くなった時。距離感について、どういうことを意識して立ってんのかなって」感じ、相手チームの詰所に森田を尋ねたという。京都精華の選手たちの目標はプロになること、京都一になること。成長するために、主将は貪欲な姿勢で学ぼうとしていた。

 京都精華は2016年の男女共学化に伴って創部し、10年目。田中監督就任3年目の2022年のインターハイ京都府予選で準優勝しており、結果を求められる中だが、「『面白いサッカーするよね』って言ってもらえるところも削りたくない」と指揮官はいう。

 面白いサッカーを貫くと同時に、京都一へ。まだまだやるべきことがあることを選手たちは今回の神栖ワールドユースフットボールで理解した。「1番になるために何が足りないのか、何にこだわっていくのか、順大とやれて良かった」と田中監督。孫崎も「強いチームとやらせてもらって、やっぱ通用するところもあって自信になることも多いですけど、その反面、まだまだチームとしても課題はたくさんありますし、また京都に帰ってもそこをまた積み上げていこうと思います」と誓った。順大戦で学んだ課題改善に取り組み、基準を高く持って秋冬へ。そして、自分たちの力を出し切り、京都一を勝ち取る。

MF塚原眞之祐は縦への強烈な突破力を見せていた

FW中村イーサが前からプレスをかける

最終ラインからボールを運ぶCB西原大翔

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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