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「高校生でこのレベルは久しぶり」「チームの顔になれる素材」。“超高校級アタッカー”昌平MF長璃喜は争奪戦を経て加入の川崎FからA代表へ

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昌平高のU-18日本代表MF長璃喜川崎フロンターレからA代表入りを目指す

 争奪戦の末、超高校級アタッカーが川崎フロンターレ入りする。22日、昌平高(埼玉)が「Jリーグ・ WEリーグ加入内定者合同記者会見」を行い、川崎F内定のMF長璃喜(3年)は「まずは川崎フロンターレで試合に出て、代表に入れるように頑張りたいです」と意気込みを口にした。

 長はFC LAVIDA時代から年代別日本代表入りし、昌平1年時の全国高校サッカー選手権で3戦連発の大活躍。2年時のインターハイ決勝では2ゴール1アシストを記録し、昌平を初の日本一へ導いている。

 今年は3月にU-18日本代表選出。インターハイで8強入りして2年連続で大会優秀選手に選ばれた。左サイドを主戦場とし、爆発的な加速とテクニックでDFを置き去りに。元ベルギー代表のFWエデン・アザールを参考にしているというドリブルは1対1でほとんど止まらず、カットインからシュートを決め切ってしまう。

 今年になって左サイドや中央からの裏抜けの回数が増加。プレミアリーグEASTなどでゴールを連発し、選手権埼玉県予選決勝(11月)では後半終了間際に自陣からのドリブルシュートを決め、2年ぶりの選手権切符を獲得した。

 その長は、早くからプロの関心を集め、Jリーグ6クラブによる争奪戦に。長は熟考の末、まず2クラブに絞り、選手権予選前には「(練習参加時の)ミニゲームとかで、何かフィットしました。自分的に何か欲しい時にボール来てみたいなフィットした感覚があって」という肌感や雰囲気の良さ、関東のクラブであることも後押しに川崎F入りを決断した。

 川崎Fの向島建スカウトは、長が注目MF長準喜(現・順天堂大)の弟ということもあり、高校1年時から注目。当時からドリブル、スピード、突破力を評価していたが、中でも絶賛するのが決定力だ。

「決める力っていうところ。大事なところで『惜しい』っていう選手を凄くたくさん見てきているけれど、彼は決め切れちゃう。(現在は近年注目されていたアタッカーたちよりも)1段上を行っている感じがする」

 また、間近で見る機会があった際に、「(1年時に比べて)体つきがめちゃくちゃ変わっていた」。川崎Fへの練習参加時も下半身のブレは見られなかったという。加えて、川崎Fの選手たちが「1日しか(練習)していないけれど、『アイツ、凄いっすよ』とみんな言っていた」と向島スカウト。ロンドやミニゲームだけで、Jリーガーたちを驚かせたようだ。

 向島スカウトは「(長は)ほんとにチームを助ける選手で、僕もスカウト20数年やってますけどもなかなか、高校生でこのレベルは久しぶりだなという感じがします」とコメント。川崎F U-18、筑波大出身のMF三笘薫(現・ブライトン)やMF旗手怜央(現・セルティック)、MF守田英正(現・スポルティング)らを獲得している名スカウトも、「(長を視察する際は)仕事を忘れて本当に楽しんでいる。今日はどんなプレーするんだろうと。そういう選手になっちゃっている。それは自分が獲りたいバロメーターにもなっているんで。やっぱり獲りたい選手だった」と説明する。

 そして、これから「チームの顔になれる素材」「皆さんがワクワクするようなフロンターレを一緒に作っていきたい」「最強チームをこれからまた作っていく中での1つのキーマン、大きな武器」と期待を寄せた。

 長はクラブのOBで、同じく左サイドを得意とする三笘と「話してみたい」と希望し、「(自分の武器を)プロで試したことないから分からないですけど、サイドからの突破とか、そういうプロの舞台であんな活躍できるのは凄い」。川崎Fから飛躍を遂げた先輩MFと同じような姿になることを目指す。

 本人は川崎Fで公式戦に出場するまでにパスやトラップの質、守備強度の基準などを上げることを自身に求める。だが、何より期待されるのは長の武器でUvanceとどろきスタジアム by Fujitsuを沸かせて、チームを勝利に導くこと。向島スカウトは「今のこの自分の良さを忘れないで欲しい」と語り、本人も「一番大事な部分」を磨き上ることを重視し、その上で色々なモノを肉付けしていきたいという考えを明かした。

 周囲からは順調に階段を上って来ているように映るかもしれないが、本人は「(壁が)ありすぎてあんま覚えていない」というほどの昌平での3年間。特に今年は怪我や進路で悩むことも多かったという。プレー面ではトラップがブレたり、ドリブルが詰まるなど今までできていたことができなくなるような感覚も経験した。

 怪我を抱えながら戦った選手権予選同様、まだベストではないものの、12月28日に開幕を控える選手権の有力な主役候補。「チームが苦しい時に勝たせられるような選手になりたいです」と誓う。記者会見では湘南内定のMF山口豪太(3年)、マイナビ仙台レディース内定のFW松井美優(3年)とともに学校生活に臨む姿勢を称賛されていたが、長は「人間力とか随分子供なんで、まだ。精神的にも大人になんないといけないなと思います」。それは川崎Fからも求められる部分。自分を変え、プレーヤーとしてより一層の進化を遂げて川崎F、日本代表での活躍に結びつける。

向島建スカウト、伊藤宏樹トップチーム・テクニカルダイレクターとともに記念撮影

盟友・MF山口豪太と別のクラブに進む。「卒業したら別れちゃうんで寂しいです」

(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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