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[関東大会予選]簡単には崩れない「マジメ」な集団。駒澤大高が修徳との強豪校対決を制し、東京8強入り

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前半20分、駒澤大高FW小林篤人が左足で先制ゴール

[3.20 関東大会東京都予選2回戦 修徳高 1-2 駒澤大高 東久留米総合高G]

 雨中で思うような戦いができた訳では無い。だが、亀田雄人監督が「マジメ」「穴開けないように、っていうのは、日常生活から含めて、よくきちんとやってるなっていう印象は持っています」という駒澤大高は崩れず、強豪校対決を制した。

 20日、「2026年度 関東高校サッカー記念大会 東京都予選」2回戦1日目が行われ、修徳高と駒大高との注目カードは駒大高が2-1で勝利。駒大高は22日の準々決勝で早大学院と戦う。

 駒大高は昨年、関東大会予選、インターハイ予選、選手権予選でいずれも8強。この日はGK大久保琉生(2年)、DF渡辺海大主将(2年)、松田昊大(1年)、杉原幹太(2年)、上村勇斗(2年)、MF萩原悠吏(2年)、亀井央祐(1年)、安部隼(2年)、岩崎煌河(1年)、木村千尋(2年)、FW小林篤人(2年)の11人が先発した。

駒澤大高の先発イレブン

 一方の修徳は昨年、13年ぶりにインターハイ出場。関東大会予選と選手権予選では4強入りしている。この日の先発はGK宿谷颯空(2年)、DF太田夕輔(2年)、武田治馬(2年)、山口大樹(2年)、武居凛太郎(2年)、MF黒須海飛(2年)、藤本龍耶(2年)、大谷凌大(2年)、筒井凛(2年)、FW村松圭吾(2年)、細島悠希(2年)の11人。MF舘美駿(2年)がU-17日本代表アルゼンチン遠征中のために不在で、インターハイ経験者のDF袖山斗也(2年)やFW高橋虎太郎(2年)も欠く中での一戦となった。

修徳高の先発イレブン

 前半、駒大高は主体的にボールを保持して前進していくことを目指したが、修徳のプレッシャーの速さもあったか、なかなかゲームを落ち着かせることができなかった。それでも木村がインターセプトから左足シュートを放つなどゴールを目指すと、20分に先制点を奪う。

駒大高の10番MF木村千尋は相手を剥がす上手さなどを発揮

 左SB渡辺がロングフィード。これで「結構自分ちっちゃいんで、普通にやったら結構弾き飛ばされるというのが前回の試合であったんで、潜るとか、キープとか、そういうのは今回意識してやっていました」という小林が、DFと入れ替わってPAへ侵入する。そのまま「元々サイドバックとかやっていて、クロスとかコーナーとかもずっと蹴っていて、そこは自分の武器としてやっていた」という左足を振り抜き、ネットに突き刺した。

前半20分、駒大高FW小林篤人が先制ゴール

 昨年までは左SBやボランチでプレーしていたという背番号6のフィニッシャーのゴールによって1-0。これで勢いづいた駒大高は、直後にも決定機を作り出す。右SB上村のパスから亀井が1対1で自分の間合いに持ち込み、右足を振り抜く。ボールはファーポストをヒット。さらに俊足MF萩原の縦突破や木村のロングシュート、亀井の左足シュートで追加点を目指した。

 また、駒大高は1トップの小林や岩崎から相手のビルドアップを制限。安部が幅広い動きでセカンドボールを回収したほか、上村、渡辺の両SBの絞り込みも速い。また、前線に入って来るボールをCB杉原がタイミングの良いヘッドで跳ね返す。加えて、CB松田やGK大久保が落ち着いた対応を見せ、1-0で前半を折り返した。

 修徳は長身アンカーの黒須が試合を通してボール奪取能力の高さを発揮していた。武田の左足フィードや細島のポストプレー、村松のスペースへの動きから反撃し、筒井がキレのあるドリブルからフィニッシュ。武居を中心に声を掛け合い、GK宿谷や山口、太田、武田の3バックが相手に呑まれずに1点差を維持する。

修徳のMF黒須海飛は試合を通して奪い返しを連発

 だが、後半の立ち上がりに駒大高が突き放す。後半開始から岩崎と昨年から先発の右SB宋世梛(2年)を交代すると7分、「相手、ゾーンだったんで、いいところにちゃんと自分が蹴れば中の選手は決めてくれるって信じていた」という小林の右CKを、ニアの杉原が頭で決めて2-0。対する修徳はMF出口遥斗(2年)投入後の9分、大谷の奪い返しから藤本が繋ぎ、最後は村松が右足シュートでゴールを破った。

後半7分、駒大高CB杉原幹太がヘディングシュートを決めて2-0

後半9分、修徳FW村松圭吾が右足シュートを決めて1点差

失点直後のゴールを喜ぶ

 再び1点差とした修徳は直後にもPAまでボールを運んで藤本がシュート。反撃ムードが高まる。だが、駒大高の亀井監督は「自分は結構、信じて見ていました」と明かし、「この子たちはそこ(逆境)をほんとにやってくれるだろうっていうのがあったので、ちょっと今年の1つの特長かなとは思うんですけど、あんまり気持ち動いたりだとか、崩れたりだとかっていうのは少ないです」と加えた。

 その言葉通り、駒大高は崩れない。23分に投入されたFW井手祐輔(2年)が高速ドリブルで相手を押し込み、ラストパス。26分にはFWへポジションを移した上村のポストプレーから木村が縦にパスを差し込む。そして、井手が左足を振り抜いた。

 修徳はDF横井勇璃(2年)、FW麦倉僚介(2年)、MF並木秀磨(2年)を投入して反撃。駒大高もMF高津蒼大(2年)を加えて試合終盤を迎える。諦めずに攻める修徳は39分、黒須の左CKからファーの武田がヘディングシュート。だが、わずかにゴール右へ外れ、駒大高が2-1で熱戦を制した。

駒大高は堅い守備で1点リードを守った

 関東大会の東京都予選は昨年まで4月から5月に掛けて開催されていたが、今年は3、4月開催に。駒大高は主軸の2年生が修学旅行(例年3月に実施)を公欠し、今大会に参加している。「うちの学校は学校生活とかも大事にしているので行かせてあげたかった」(亀井監督)という中での一戦だったが、「自分たち、修学旅行行かないでここに残るって決めてたんで、その分、やっぱ負けられないですし、それで気持ちはめちゃくちゃ入っていて、いつもよりもファイトできました」(杉原)という選手たちが、上手くいかない中でも“駒大らしく”実直に戦い抜いて相手を上回った。

 小林は今年のチームについて、「結構、マジメで誠実にやれる人が多くて、それは結構今年の強みかなと思います」と分析する。そして、「去年はT1(東京都1部)から落ちてしまって、自分たちチャレンジャーっていうところで失うものはないと思って、全力でやるっていう気持ちが強いかなと思います」。1月の裏選手権で出た「簡単に失点しない」という課題も意識して戦い、8強入りを果たした。

 亀田監督が「トレーニングも自分たちでオーガナイズしたりだとか、ちょっとした荷物のこととかもそうですし、ほんとに子供っぽそうに見えますけど、大人の集団になっていきそうだなっていう雰囲気がありますし、そういう風にしていきたい」という世代。目標は勝ちながら成長してタイトルを獲得することだが、まずは一戦必勝だ。小林は「まずは明後日。まず勝って行くことが大切だなって思うし、1つ1つ勝っていくしか自分たちはないと思うんで、まずは次、明後日に向けて身体をケアしながらやって行きたい」。中1日の準々決勝(22日)へ向けて万全の準備をして早大学院を上回り、準決勝進出を決める。

駒大高が2-1で勝ち、準々決勝へ進出した

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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