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街クラブで育まれた184センチのレフティCB、絶賛進化中!横浜FCユースDF吉田雅哉のプレミア初ゴールはチームを救う90+4分の劇的同点弾!

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劇的な同点弾を叩き込んだ横浜FCユースDF吉田雅哉(2年=横河武蔵野FC U-15出身、25番)

[6.20 プレミアリーグEAST第10節 横浜FCユース 2-2 前橋育英高 ニッパ球]

 まだまだ今の自分が理想の自分とはかけ離れているからこそ、いくらでも伸びていく余地があると、信じている。このハイレベルな仲間たちと日常を積み重ね、このハイレベルなリーグのピッチに立ち続けることで、自身の成長を、そのままチームの結果に繋げてみせる。

「プレミアでやっていく中で、少しずつ自信はついていますけど、もっと自分が攻撃でも守備でも絶対に必要不可欠というぐらいの、それこそ去年の秦樹選手のような絶対的な存在になって、もっとチームを引っ張って、勝たせられるような選手になりたいです」。

 184センチの恵まれた体躯に、左足の高精度キックも搭載する横浜FCユース(神奈川)のディフェンスリーダー候補。DF吉田雅哉(2年=横河武蔵野FC U-15出身)は劇的な展開で手にしたプレミア初ゴールの感慨を糧に、さらなる飛躍を誓っている。


「うまく先制はできたんですけど、そのあとで引き気味になってしまって、もったいない2失点をしてしまった印象です」。吉田は“90分間”の印象を、そう振り返る。プレミアリーグEAST第10節。ここまで最下位と苦しんでいる横浜FCユースは、ニッパツ三ツ沢球技場を舞台に前橋育英高と対峙。11分に幸先良く先制したものの、前半終了間際の45+1分に同点ゴールを献上し、追い付かれてしまう。

 自分のパフォーマンスにも、納得がいっていなかった。「自分の持ち味のビルドアップも相手にハマっている感じで、あまり遠くまで見えていなかったですし、守備の部分でも縦に入ってきたクサビを潰すこともできなくて、課題が浮き彫りになりました」。82分には逆転弾を叩き込まれ、スコアを引っ繰り返される。

 もうラストプレーだということはわかっていた。90+4分に獲得したFK。GKの山岸克斗(3年)も相手ペナルティエリア内まで上がってきた勝負のセットプレー。MF福岡湧大(3年)が蹴り込んだキックに、DF川端里季(3年)が合わせたヘディングは右ポストに弾かれるも、こぼれた球体は吉田の目の前に現れる。

「最後のシーンは、自分の今日のプレーがかなり悪かったので、『ここで絶対決めてやるぞ』という気持ちでした。自分の前で川端選手がヘディングしたボールがポストに当たって、目の前にこぼれてくるとは思っていなかったんですけど、もう押し込むだけでした」。無我夢中で蹴り込んだボールは、ゴールネットを確実に揺らす。





「最初は『どこに行こう?』と思ったんですけど、もうベンチからみんな出てきたので、そっちに行こうと思って走りました。みんな笑顔でしたし、サポーターも盛り上がっていたので、かなり嬉しかったですね。今日のプレーの悪さを、少しは挽回できたかなって」。

 直後に吹き鳴らされたタイムアップのホイッスル。まさに起死回生の同点弾。本人は「ゴールは大きな自信にはなりますけど、それまでのプレーが本当に悪かったので、チャラにはならないです」と言うものの、吉田が土壇場で記録した自身のプレミア初ゴールが、次節以降に繋がる貴重な勝点1をチームへもたらした。




 昨季の吉田はプレミアの登録メンバー入りも果たせなかったが、今シーズンは開幕から全試合にスタメン出場。「プレミアのレベルにも慣れてはきていますし、試合するたびに成長している感じはあります」と語るように、最終ラインの中央で存在感を打ち出しつつある。

 チームを率いる和田拓三監督も、その成長ぶりを認めながら、期待も込めて今後の課題もこう話している。「しっかりと地道にトレーニングに取り組む姿勢は、本当に彼のいいところで、こちらが要求したものに対して積極的にやってくれる部分は、これから凄く良くなっていく材料として、持っているものなのかなと思います」。

「ただ、プレミアレベルのセンターバックとして、しっかりと試合をコントロールするところとか、冷静になってチームを鼓舞するところとか、まだまだ課題も多いので、もう1つここでしっかりと成長してもらって、今後に繋げてもらいたいですね」。



 中学時代の吉田は、東京の強豪クラブとして知られる横河武蔵野FC U-15でプレー。高校進学時は、高体連のチームも含めて進路を模索していた中で、横浜FCユースから練習参加のオファーが届く。

「横浜FCはあまり考えていなかったんですけど、自分が入った前の年にはプレミアで優勝していましたし、自分もその大きな舞台でやりたいという気持ちが強かったので、オファーをもらってからは本当に入りたいと思いました」。2日間の練習を経て、結果は合格。吉田はプレミアEAST王者という環境へ、身を投じることになった。

 嬉しい再会があった。5月5日。プレミアEAST第6節の川崎フロンターレU-18戦。中学時代のチームメイトに当たる川村求と揃ってスタメン出場を果たし、2人は幾度となくマッチアップを繰り返す。

「本当に楽しかったですね。川村とはもう毎週連絡を取っているような関係ですし、『絶対に川村には負けたくない』という気持ちで試合ができて、本当に良い刺激になりました」。試合は2-2のドロー。川村にゴールは生まれず、2人の決着は後半戦のリターンマッチへ持ち越しとなったが、離れた場所で切磋琢磨できるライバルがいることが、どちらにとってもポジティブな成長への要素になることは、言うまでもない。



 現状の横浜FCユースは、10試合を終えてまだ1勝しか挙げられておらず、残留に向けてはここからアクセルをより強く踏み込む必要がある。吉田も主力としての自覚を携えつつ、残されたシーズンに向けて、強い決意を口にする。

「自分がこのチームで一番下手なので、まずは守備で目の前の相手に絶対負けないことを意識したいですし、齋藤翔に負けなければ、プレミアでも簡単には負けないと思うので、練習の部分からもっと自分にベクトルを向けてやっていくことで、チームも向上させて、自分も向上していけるように頑張っていきたいです」。

 地道に、丁寧に、自身で水を与え続けた成長の芽は、確実に小さなつぼみを付けつつある。あとはそれを大きく咲かせるための過程を、順を追ってたどっていくだけ。横浜FCユースの最終ラインを束ねつつある、ポテンシャル十分のレフティセンターバック。吉田雅哉、絶賛進化中。



(取材・文 土屋雅史)

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土屋雅史
Text by 土屋雅史

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