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スタメン復帰した「勝負の一戦」で相手のチャンスの芽を摘み続けるハイパフォーマンス!FC東京U-18MF中島大芽がコツコツと積み上げてきた努力の価値

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FC東京U-18の攻守を繋ぐボランチ、MF中島大芽(3年=FC東京U-15むさし出身)

[6.20 プレミアリーグEAST第10節 FC東京U-18 6-1 昌平高 東京ガス武蔵野苑多目的グランド]

 去年の自分のことを考えれば、今の立ち位置はかなり変わってきたと実感しているけれど、こうなるために毎日地道な努力を重ねてきたのだ。もうこの場所は誰にも譲りたくない。もっともっと成長して、もっともっと活躍して、オレはチームに不可欠な選手だと証明し続けてやる。

「プレミアでは常にハイレベルな相手と試合ができるので、今はだんだん慣れてきたことで、自分自身の成長を感じられますし、以前よりも今は『もっと上手くなってやろう』とか、『もっと強くなってやろう』という想いは、常に感じられていると思います」。

 目の前の日常をコツコツと積み上げられる才に恵まれた、FC東京U-18(東京)の中盤で存在感を発揮している攻守のコネクター。MF中島大芽(3年=FC東京U-15むさし出身)が“勝負の一戦”で打ち出したパフォーマンスが、雨の小平のピッチでキラリと輝いた。


「今日は3試合ぶりのスタメンということもあって、『ここでやらないと、いつやるんだ』と思って、凄く気合が入っていました」。プレミアリーグEAST第10節。昌平高を迎え撃つホームゲーム。中島は3戦ぶりにスタメン復帰を果たし、キックオフの笛をグラウンドの中で聞く

 今季はプレシーズンの時期から、アカデミーラストイヤーへ懸ける強い想いがあったという。「去年はT1(東京都1部)リーグでもほぼ試合に絡めなかったんですけど、今年はやっぱりアカデミー最後の1年なので、誰よりもがむしゃらにやっていこうという気持ちがありました」。

 2年生だった昨季は、シーズン序盤のケガでスタートにつまずいたこともあり、ややネガティブなメンタルに陥ったことも。結果的になかなか序列を上げることは叶わず、最後までプレミアデビューの瞬間はやってこなかった。

 浮上のきっかけは新チーム最初の公式戦に当たる、『東京都クラブユースサッカーU-17選手権』だった。初戦のFCトリプレッタユース戦でスタメンに抜擢されると、CKからゴールも記録。以降も安定したプレーを披露し続けるのを見た北慎監督は、中島とMF冨田真隆(2年)のドイスボランチをファーストチョイスとして、リーグ開幕からピッチに送り出し続ける。



 だが、第7節の前橋育英高戦に0-1で敗れた結果を受け、そこからの2試合はベンチスタートを強いられると、チームは横浜FCユース戦、川崎フロンターレU-18戦と連勝を達成。中島は確かな危機感を抱きながら、1か月の中断期間を迎えたそうだ。

「フロンターレ戦が終わったあとに1か月空いたんですけど、自分的にはこの1か月間がチャンスだと思っていたので、練習でも周りの人以上にアピールしてきましたね。北さんは前向きな選手が好きなので、誰よりも練習で声を出したり、守備の部分でも頑張ったと思います」。その1か月のアピールを経て、再び射止めた先発出場の機会。気合が入らないはずがない。

「入りから全体で食いに行こうというのは全員で決めていたので、先制点が獲れたのかなと思います」。立ち上がりから主導権を握ったホームチームは、18分にMF梶山蓮翔(2年)のゴールで先制に成功。1点のリードを手にする。

 会場がどよめいたのは、その1分後。右からDF田中遥大(3年)が折り返すと、ワンフェイクでマーカーを外した中島は左足一閃。ボールは左のゴールポストを激しく叩いたものの、あわやという強烈な一撃に“勝負の一戦”への高いモチベーションをはっきりと滲ませる。

強烈な左足シュートはポスト直撃!



 ただ、何より違いを見せたのは圧倒的なボール奪取力だ。昌平がチャンスを迎えそうな空気感が漂うと、背番号14がことごとく危険な場所へ顔を出し、丁寧に、無慈悲に、その芽を力強く摘み取っていく。

「今日は相手を潰すところが出せて良かったなと思います。そこは自分の良さでもありますし、身体も結構動きましたね」とは本人の弁。北監督も「今日の彼はほぼボールを回収していましたね」と笑顔で言及する。

 後半23分に交代でベンチに下がったが、「やっぱり今後もレギュラーで出続けたいので、ここでチャンスを掴みたい気持ちは強かったですし、できれば90分出たかったですけど、結構良いプレーができたのかなと思います」と手応えを口にした14番のボランチが、6-1という快勝を収めたゲームの中でもマン・オブ・ザ・マッチ級のプレーを披露したという見方に、異論を挟む余地はないだろう。



 昨季はコーチとして、Bチームでプレーする中島に寄り添ってきた指揮官は、改めてこの人について、こんな評価を口にする。「本当に成長した選手の1人です。2年生まではプレミアに出られる力はまだなかったですけど、それでもちゃんとひたむきに、毎日毎日ちゃんとコツコツ積み上げていけるタイプなので、今ここに来てやっと陽の目を浴びているというか、活躍できていることは僕も嬉しいですね」。

 コンスタントにプレミアの舞台に立つことで、さらなる進化への意欲も、着実に湧き出ている。「今の自分はまだ守備だけの選手だと思っていて、もっとゴールとかアシストというところで、結果を出せる選手がもっと上に行ける選手なので、もっと攻撃に絡んでいきたいと思っています」。

 次節の会場は味の素スタジアム。昨季のプレミアEASTを制した鹿島アントラーズユースが相手ということもあって、いつも以上に注目が集まる90分間になることは間違いない。中島も来たるビッグマッチへと想いを馳せる。

「小学生のころから『プロになって味スタでプレーしたい』と考えていたので、凄く楽しみですし、強いと言われているアントラーズ相手に、自分たちももっとやれるんだということを勝利で証明したいと思っているので、もう点を決めて、アシストして、自分がチームを勝たせます」。

 もうこの場所は誰にも譲りたくない。そのためには、ピッチの上で自分の力を示し続けるしかない。中盤のど真ん中でチームに太い軸を通す、FC東京U-18の実力派ボランチ。今の中島大芽なら、味スタの舞台で鮮やかに主役の座をさらっていっても、そこには何の不思議もない。



(取材・文 土屋雅史)

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土屋雅史
Text by 土屋雅史

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