単身留学から世代別タイ代表入り「Jリーグは目標」、鹿島の守護神を愛する鹿島学園2年生GKプムラピースリブンヤコ
GK
鹿島学園高は2日の準決勝で牛久栄進高を完封勝利で破り、3年ぶり12度目の選手権出場に王手をかけた。U-17タイ代表GKプムラピースリブンヤコ(2年)は「決勝も無失点でいきたい」と9日の決勝に向けて意気込みを語った。
ここまでの予選で失点が続いていた鹿島学園だが、牛久栄進を相手に守備陣が奮闘。被シュートも1本とピンチは無く、初のクリーンシートを達成した。プムラピーは「失点が続いていたなかで、この試合は無失点で終わりたかった。今日はみんなで守備のところで守れてよかった」と手応えを語った。
異色の経歴を持つタイ人GKだ。タイの名門ムアントン・ユナイテッドのユースチームでプレーしていたが、出場機会を求めて2024年2月に来日した。
「日本代表の上田綺世くんもここにいた。留学生も入れるし、監督もスタッフもみんな優しい。だからここに決めた」(プムラピー)
来日当初は日本語にも苦労したという。「僕は勉強はあまり好きじゃない。だけどみんなが優しいので。僕がけっこう喋って、それから日本語が成長した」。単身で日本に来て、いまは寮に住む。仲間と時間を過ごす中で、日本語も自然と上達した。
192cmという恵まれた体格のもと、プレー面でも成長を遂げた。上田綺世を育てた鈴木雅人監督は「身長が高くてバネもある。シュートストップやシュートブロックもいい」と目を見張る。DF中川光星(3年)も「ロングスローとかCKの空中の処理で助かっている。おととし来たときは日本語も話せなかったけど、今は話せる。コーチングも良くなって、仲間とのコミュニケーションも取れている」と信頼を口にした。
今春にはU-17タイ代表に選出された。U-17ワールドカップの最終予選も兼ねたAFC U17アジア杯で2試合に出場。タイは予選敗退となったが、プムラピーは「ウズベキスタンやサウジアラビアと対戦して、いい経験をもらった」と力を込める。
現在U-17W杯を戦うU-17日本代表とも練習試合を行ったという。FW吉田湊海(鹿島ユース)やFW浅田大翔(横浜FM)らと交流。「アドバイスをもらえた。それで日本に帰ったらけっこう成長した」。タイ代表として日本との再戦も望んでいた。
鈴木監督も「プロに行く可能性も高い。これからさらに伸びていく」と太鼓判。プムラピー本人も日本でのプレーを希望しており、「Jリーグはもちろん目標として持っている」と意欲を語った。
プレースタイルで参考にしている選手は、鹿島アントラーズの日本代表GK早川友基だという。「毎週毎週アントラーズの試合を観に行っていた。そこから早川選手が好き。ビルドアップやセーブ、コミュニケーションの取り方やコーチングを見ている」。Jリーグの舞台に立つことを夢見る逸材は、異国の地・日本で逞しく成長を続けていくつもりだ。
(取材・文 石川祐介)
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ここまでの予選で失点が続いていた鹿島学園だが、牛久栄進を相手に守備陣が奮闘。被シュートも1本とピンチは無く、初のクリーンシートを達成した。プムラピーは「失点が続いていたなかで、この試合は無失点で終わりたかった。今日はみんなで守備のところで守れてよかった」と手応えを語った。
異色の経歴を持つタイ人GKだ。タイの名門ムアントン・ユナイテッドのユースチームでプレーしていたが、出場機会を求めて2024年2月に来日した。
「日本代表の上田綺世くんもここにいた。留学生も入れるし、監督もスタッフもみんな優しい。だからここに決めた」(プムラピー)
来日当初は日本語にも苦労したという。「僕は勉強はあまり好きじゃない。だけどみんなが優しいので。僕がけっこう喋って、それから日本語が成長した」。単身で日本に来て、いまは寮に住む。仲間と時間を過ごす中で、日本語も自然と上達した。
192cmという恵まれた体格のもと、プレー面でも成長を遂げた。上田綺世を育てた鈴木雅人監督は「身長が高くてバネもある。シュートストップやシュートブロックもいい」と目を見張る。DF中川光星(3年)も「ロングスローとかCKの空中の処理で助かっている。おととし来たときは日本語も話せなかったけど、今は話せる。コーチングも良くなって、仲間とのコミュニケーションも取れている」と信頼を口にした。
今春にはU-17タイ代表に選出された。U-17ワールドカップの最終予選も兼ねたAFC U17アジア杯で2試合に出場。タイは予選敗退となったが、プムラピーは「ウズベキスタンやサウジアラビアと対戦して、いい経験をもらった」と力を込める。
現在U-17W杯を戦うU-17日本代表とも練習試合を行ったという。FW吉田湊海(鹿島ユース)やFW浅田大翔(横浜FM)らと交流。「アドバイスをもらえた。それで日本に帰ったらけっこう成長した」。タイ代表として日本との再戦も望んでいた。
鈴木監督も「プロに行く可能性も高い。これからさらに伸びていく」と太鼓判。プムラピー本人も日本でのプレーを希望しており、「Jリーグはもちろん目標として持っている」と意欲を語った。
プレースタイルで参考にしている選手は、鹿島アントラーズの日本代表GK早川友基だという。「毎週毎週アントラーズの試合を観に行っていた。そこから早川選手が好き。ビルドアップやセーブ、コミュニケーションの取り方やコーチングを見ている」。Jリーグの舞台に立つことを夢見る逸材は、異国の地・日本で逞しく成長を続けていくつもりだ。
(取材・文 石川祐介)
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