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[MOM5316]大津MF福島悠士(3年)_“大津の佐野海舟”がインターセプト、セカンド回収を連発。苦戦の前半から切り替え、後半に躍動

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大津高MF福島悠士(3年=DESAFIORA.FC出身)が抜群の回収力を発揮

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.15 選手権熊本県予選決勝 大津高 1-0 ルーテル学院高 水前寺競技場]

“大津の佐野海舟”が抜群のボール奪取力と回収力を発揮。熊本県予選5連覇達成に貢献した。大津高は前半、ルーテル学院高に距離感良くボールを繋がれ、押し込まれる時間帯もあった。だが、1-0の後半は改善。中でも、MF福島悠士(3年=DESAFIORA.FC出身)が相手の前に幾度も立ちはだかった。

 後半は相手の攻撃を読み切ってのインターセプトを連発。意図的にパスを出させて奪う巧さを見せた。「相手が顔下げた瞬間にポジショニングを変えて、逆に顔が上がってる瞬間はわざとFWのところ(へのパスコースを)開けといて、そこで(顔が)下がった瞬間に移動しました」と説明する。

 福島はインターハイで優秀選手に選出されたボランチ。守備で相手のキーマンやエースを潰し、流れを変える役割を果たした。その大会で課題となった寄せの仕方も改善してきたという。

 以前はトラップで剥がされることもあったが、「足だけで行くんじゃなくて、身体で、しっかり面で行くっていうのは、(監督の)山城先生から言われていて、それを日頃の練習から意識して試合でもやっている」。そのため、同じ形で打開されるようなシーンは「ほぼほぼない」というほどだ。

 この日、前半は正確なボールさばきを見せた一方、パスミスもあり、相手の中央突破を許すなど不満の内容。だが、後半は「個人的に守備から入ろうっていう意識で」入ってボール奪取を連発し、攻守両面でのヘッドで競り勝った。そして、スルーパスを狙う怖さも。山城朋大監督は、前日の日本代表対ガーナ代表戦で活躍したMF佐野海舟(マインツ)の名を出して福島を評価していた。

「本人もああいうセカンドボールの拾い合いとか、相手のボールを奪うっていう部分は、プレミアリーグでもかなり高いパフォーマンスで出来ています。チームのサイドが自由に動く分、真ん中で福島がああやってスペースを埋めてくれる。佐野海舟、昨日抜群でしたけど、ああいうようなプレーを彼はやっぱりできる、貴重な存在かなと思います」

 福島自身も佐野を意識。「試合前は絶対に佐野海舟選手のプレーを見て。昨日、ちょうど代表戦があって、本当に取りまくっていて、凄かったので。自分も今日はそのようなプレーをしようと」。後半は理想形に近いプレー。1-0の勝利をもたらした。

 佐野から感じる凄さについて福島は、「奪い切るところももちろん凄いですけど、その後に自分で運んだり、バスでその奪ったところからチャンスメイクをできるのが、そこは自分がまだできないところなので、憧れです」。福島自身、夏からロングボールやミドルシュート、守備の自分での成長も実感。だが、満足することなく、より佐野に近づけるように努力を続ける意気込みだ。

 選手権での目標は全国制覇。その中で「相手のキーマンやストライカーなど、自分がどんどん潰してチームに貢献していきたいです。(また、)ビルドアップの面で、自分が長短のパスを織り交ぜながら、しっかりチャンスメイクもして、一番はこの選手権(予選)であんまりできなかった得点という部分でもチームに貢献したいなと思います」と力を込めた。高校卒業後は、将来のプロ入りを目指して関西の名門大学へ進学予定。その前に“大津の佐野海舟”が選手権で躍動する。


(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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