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[選手権]チーム1の走力持つ1年生ボランチ。徳島市立MF李結斗が絶品ループパスでアシスト

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徳島市立高MF李結斗(1年=ディアブロッサ高田FC出身)はループパスでのアシストなど2得点に絡んだ

[11.22 選手権徳島県予選決勝 徳島市立高 5-1 徳島北高 鳴門大塚]

 チームNo.1の走力を持つ1年生ボランチが、鮮やかなループパスでゴールを演出した。2-1と逆転した直後の後半28分、徳島市立高MF李結斗(1年=ディアブロッサ高田FC出身)はカウンター攻撃から味方をサポートして敵陣でセカンドボールを回収。そのまま左中間からドリブルで縦へと切れ込む。DF3人が対応したが、李はその間を通す形でループパス。これをMF児島至咲(2年)が右足ダイレクトで決め、優勝に大きく近づく3点目となった。

 李はPAで絶品のループパス。このプレーについて、「(最初は)ドリブルで、左足でシュート打とうと思ったんですけど、詰まっちゃったんで、切り返してもう1枚相手来ていたんで、その間見えたんでパスしました」。大舞台で観客を驚かせるようなアシストをしてのけた。

 その1年生ボランチは試合序盤からDFライン近くまで下りてボールを引き出し、ゲームメイク。だが、なかなか相手の脅威となるようなプレーをすることができず、前半を0-1で折り返した。

 それでも後半は、「やらないといけないな、って覚悟を決めてやりました」。勇気を持って狭いDF間でもボールを引き出すことを意識。セカンドボール回収も含めて前向きにプレーし続けた。また後半17分には、敵陣のFKで相手の切り替えが遅れたところを見逃さずにクイックリスタート。この好判断が、MF芳田翠(2年)の同点ゴールに結びついた。

 河野博幸監督が「一番、走る」と評したように、運動量が最大の持ち味だ。時に1試合で13km走ることも。元々はテクニカルタイプのMFだったようだが、高校進学後に守備意識も向上している。今後は憧れの日本代表MF佐野海舟(マインツ)のように、「運動量あって、どこでも顔出せて、セカンドのボール回収とか、もっと攻撃に絡んでいけるような選手になりたい」。強みの運動量に加え、パス精度や展開力もレベルアップさせて理想像に近づくことを目指す。

 李は「市高は勉強も文武両道してるんで、中学校も結構勉強自分は頑張ってたんで、高校でも勉強頑張りつつサッカーもしたいなと思って市高にしました」という理由で奈良から徳島の強豪校へ進学。1年生で早くもレギュラーを掴んだMFは、「(自分が試合に出ることで)出てない人も中には絶対いるんで、その人の分もちゃんと責任を持ってプレーしていきたいです」と誓う。

 選手権初戦は国立開幕戦に決定。「国立っていうのはほんまに一生に1度しかないと思うんで、そこで緊張せず自分の力を出せるようにしていきたいです。やっぱ会場を沸かせるようなプレーをしたいです。しっかり自分たちの良さを出したら勝てると思う。あと1か月ぐらい時間はあると思うんで、そこをもっと精度高めてやっていきたい」と力を込めた。1年生ボランチは国立競技場で人一倍走り、この日のように観衆を沸かせて勝つ。

展開を変えるキックをより磨く意気込み

後半28分、DF3人を引き付けてループパス。アシストを記録した


(取材・文 吉田太郎)


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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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