[選手権]自室に貼られた「国立行って点取る」。インハイ欠場の徳島市立10番FW平尾海斗は自身とより厳しく向き合い、国立開幕戦で決める
[11.22 選手権徳島県予選決勝 徳島市立高 5-1 徳島北高 鳴門大塚]
徳島市立高の10番FW平尾海斗(3年=Liberal Esporte Clube de Junior出身)が、全国大会の国立開幕戦(12月28日)で決めることを誓った。
徳島県予選では準決勝で決勝点を決めるなど、初戦から2試合連続ゴール。決勝でも右SB伏田珂偉(3年)のロングスローから決定機を迎えるなど3本のシュートを放った。だが、無得点。この決勝の5得点中4得点を2年生が決めたこともあり、試合後は「ホッとしています。出来の良い後輩たちに助けられました」と感謝していた。
平尾は0-1で迎えた後半、FW逢坂翔雅(3年)とともに前線でよりボールを収めることを意識。「後半はもっとFWがしっかり確実に収めて、サイドはたいて、中に厚みをかけるっていうのが自分たちのスタイルではあるんで」。逢坂とともに前線で攻撃の厚みをもたらし、大量5得点に結びつけた。
だが、「自分自身、点取れなかったのは凄く悔しいんで。ホンマに練習しないといけないなと思う」。決勝で得点できなかった悔しさは、早稲田実高(東京B)との全国大会開幕戦でぶつけるつもりだ。
泥臭くボールを収めるところや1タッチシュートを特長とする平尾は今年、プリンスリーグ四国で13試合に出場し、チームトップの10得点。だが、夏場に右第5中足骨骨折の影響で3か月間離脱し、インターハイを欠場している。そこで色々な人が支えてくれていること、またサッカーできることが当たり前ではないことを学んだ。
「やっぱり色々な応援してくれてる人たちっていうのを、サッカーしてる時以上に感じましたし、今、サッカーできてることは当たり前じゃないんやって思いましたし、練習に臨む姿勢も変わったり……そこは(プレーできずに)ほんとにもったいない3か月やったと思うんですけど、気持ち的にはホント強くなれたと思います。サッカーをできる喜びというのもホンマに感じるようになりました」
平尾は9月に復帰。選手権予選も怪我明けのFW牛尾律貴主将(3年)が万全ではない中、ゲーム主将としてチームを牽引し、4連覇に貢献した。優勝後には、スタジアム外で応援してくれている多くの人たちと記念撮影もしていたが、本当の勝負はこれから。「夏出れてない分、もう国立で暴れるしかないかなと思います」。平尾にとって、国立競技場は憧れてきた舞台だ。
「(今年は怪我などで)マジで苦しい思い出しかないですけど、でも、これもやっぱり国立があったからこそ頑張ってこれた。去年、一昨年って先輩たちが(開会式の行われる国立競技場に)連れて行ってくれて、行進とかもやったんですけど、もうホンマに入った瞬間から鳥肌がぞわって立つような。で、そこでサッカーできるってどんな感覚なんやろうとかずっと思っていて、(個人としては)『国立で点を取る』っていうのを目標にしてきました」
自室にはその決意を記した紙が貼られているという。「『国立行って点取る』。(その文字を)もう毎日見ていますし、まさかこんな形(開幕戦)でまず国立できると思わなかったんで、ホンマに嬉しいです。まだ今のままやったら全国でも絶対通用しないと思うんで、自分に厳しく、ホンマにこの1か月半しっかりレベル上げんと、チームを助けられる存在になれないかなと思います。(国立で)決めるために練習するしかない」。1か月間で自分の実力を少しでも引き上げ、国立競技場のゴールネットを揺らす。






(取材・文 吉田太郎)
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徳島市立高の10番FW平尾海斗(3年=Liberal Esporte Clube de Junior出身)が、全国大会の国立開幕戦(12月28日)で決めることを誓った。
徳島県予選では準決勝で決勝点を決めるなど、初戦から2試合連続ゴール。決勝でも右SB伏田珂偉(3年)のロングスローから決定機を迎えるなど3本のシュートを放った。だが、無得点。この決勝の5得点中4得点を2年生が決めたこともあり、試合後は「ホッとしています。出来の良い後輩たちに助けられました」と感謝していた。
平尾は0-1で迎えた後半、FW逢坂翔雅(3年)とともに前線でよりボールを収めることを意識。「後半はもっとFWがしっかり確実に収めて、サイドはたいて、中に厚みをかけるっていうのが自分たちのスタイルではあるんで」。逢坂とともに前線で攻撃の厚みをもたらし、大量5得点に結びつけた。
だが、「自分自身、点取れなかったのは凄く悔しいんで。ホンマに練習しないといけないなと思う」。決勝で得点できなかった悔しさは、早稲田実高(東京B)との全国大会開幕戦でぶつけるつもりだ。
泥臭くボールを収めるところや1タッチシュートを特長とする平尾は今年、プリンスリーグ四国で13試合に出場し、チームトップの10得点。だが、夏場に右第5中足骨骨折の影響で3か月間離脱し、インターハイを欠場している。そこで色々な人が支えてくれていること、またサッカーできることが当たり前ではないことを学んだ。
「やっぱり色々な応援してくれてる人たちっていうのを、サッカーしてる時以上に感じましたし、今、サッカーできてることは当たり前じゃないんやって思いましたし、練習に臨む姿勢も変わったり……そこは(プレーできずに)ほんとにもったいない3か月やったと思うんですけど、気持ち的にはホント強くなれたと思います。サッカーをできる喜びというのもホンマに感じるようになりました」
平尾は9月に復帰。選手権予選も怪我明けのFW牛尾律貴主将(3年)が万全ではない中、ゲーム主将としてチームを牽引し、4連覇に貢献した。優勝後には、スタジアム外で応援してくれている多くの人たちと記念撮影もしていたが、本当の勝負はこれから。「夏出れてない分、もう国立で暴れるしかないかなと思います」。平尾にとって、国立競技場は憧れてきた舞台だ。
「(今年は怪我などで)マジで苦しい思い出しかないですけど、でも、これもやっぱり国立があったからこそ頑張ってこれた。去年、一昨年って先輩たちが(開会式の行われる国立競技場に)連れて行ってくれて、行進とかもやったんですけど、もうホンマに入った瞬間から鳥肌がぞわって立つような。で、そこでサッカーできるってどんな感覚なんやろうとかずっと思っていて、(個人としては)『国立で点を取る』っていうのを目標にしてきました」
自室にはその決意を記した紙が貼られているという。「『国立行って点取る』。(その文字を)もう毎日見ていますし、まさかこんな形(開幕戦)でまず国立できると思わなかったんで、ホンマに嬉しいです。まだ今のままやったら全国でも絶対通用しないと思うんで、自分に厳しく、ホンマにこの1か月半しっかりレベル上げんと、チームを助けられる存在になれないかなと思います。(国立で)決めるために練習するしかない」。1か月間で自分の実力を少しでも引き上げ、国立競技場のゴールネットを揺らす。






(取材・文 吉田太郎)
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