Jシーズン移行後も大学全国大会など「開催時期を変えることはしません」理事長断言、インカレ強化Rについてはベストメンバー規定明記へ
来年度から実施されるJリーグのシーズン移行に伴う改革について、全日本大学サッカー連盟(JUFA)の中野雄二理事長は、「Jリーグに合わせて大学リーグ戦の日程を変えるとか、全国大会の開催時期を変えることはしません」と断言した。
1日、12月6日の予選ラウンドで開幕する全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)の記者会見がオンラインで行われた。そこで中野理事長はJリーグのシーズン移行に伴う来年度以降の大学サッカーへの影響について回答した。
中野理事長の説明では、JUFAはこの問題についてワーキンググループを作って議論を重ねてきた。そしてJリーグとも2度ほど議論の場を作って話し合いをしてきたが、「結論はまだ出ていない」という。
それでも大学サッカー側が「日程を大きく変えることはしません」との結論に至っているのは、Jリーグと学校教育は別に考える必要があるからだと話す。しかし現実として8月からJリーグに進む学生が出る場合に備えて「何らかのルール作りが必要になる」とも強調した。
「年間170人近い学生がJリーグと契約する。極論ですが、今何らかのルール作りをしなければ170人近い選手が大学を辞めてしまう。もしくは大学に籍は残すけど、プレーはJリーグでやることになる。それが現実的に起きたときに日本のサッカーにとって本当にいいことなのかという議論をしています」
ただあくまでも最後は個人の判断になる。中野理事長は「人の成長はそれぞれ違う。本当にそのタイミングでプロに行くことがその子のためにいいかと言われると様々だと思う」と一定の理解を示すも、「Jリーグの都合で適用されるのは反対ですし、人の成長に繋がらないんじゃないかと思います」と語気を強めた。
なお、今年度大会までは当然、Jリーグ内定選手が出場する。11月30日のJ1第37節で浦和の決勝点を決めたMF肥田野蓮治(桐蔭横浜大)も6日の予選ラウンドの仙台大戦から出場する見込みだ。会見に出席した同じく浦和内定の筑波大GK佐藤瑠星(4年=大津高)は「ここからが本当の勝負。筑波らしいサッカーで日本一を獲れるように頑張っていきたい」と意気込みを語った。
また会見では強化ラウンドのベストメンバー規定を設けることも明かされた。予選ラウンドに敗れたチームが出場する強化ラウンドは、優勝チームの地域に来年度の出場枠が与えられることになっているが、当該年度のチームに恩恵は少ない。そのため昨年度は3年生以下のメンバーで出場するチームもあったが、これを是正するために規定に明記される。
これについても中野理事長は「外からみたベストメンバーとチームの中でみたベストメンバーは違いがあるが、基本的には強化ラウンドに回ったチームの4年生が出場しないということは認めたくない。最後までしっかりとチームの代表として、地域の代表としてやっていただきたい」と訴えていた。
(取材・文 児玉幸洋)
●第74回全日本大学選手権(インカレ)特集
1日、12月6日の予選ラウンドで開幕する全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)の記者会見がオンラインで行われた。そこで中野理事長はJリーグのシーズン移行に伴う来年度以降の大学サッカーへの影響について回答した。
中野理事長の説明では、JUFAはこの問題についてワーキンググループを作って議論を重ねてきた。そしてJリーグとも2度ほど議論の場を作って話し合いをしてきたが、「結論はまだ出ていない」という。
それでも大学サッカー側が「日程を大きく変えることはしません」との結論に至っているのは、Jリーグと学校教育は別に考える必要があるからだと話す。しかし現実として8月からJリーグに進む学生が出る場合に備えて「何らかのルール作りが必要になる」とも強調した。
「年間170人近い学生がJリーグと契約する。極論ですが、今何らかのルール作りをしなければ170人近い選手が大学を辞めてしまう。もしくは大学に籍は残すけど、プレーはJリーグでやることになる。それが現実的に起きたときに日本のサッカーにとって本当にいいことなのかという議論をしています」
ただあくまでも最後は個人の判断になる。中野理事長は「人の成長はそれぞれ違う。本当にそのタイミングでプロに行くことがその子のためにいいかと言われると様々だと思う」と一定の理解を示すも、「Jリーグの都合で適用されるのは反対ですし、人の成長に繋がらないんじゃないかと思います」と語気を強めた。
なお、今年度大会までは当然、Jリーグ内定選手が出場する。11月30日のJ1第37節で浦和の決勝点を決めたMF肥田野蓮治(桐蔭横浜大)も6日の予選ラウンドの仙台大戦から出場する見込みだ。会見に出席した同じく浦和内定の筑波大GK佐藤瑠星(4年=大津高)は「ここからが本当の勝負。筑波らしいサッカーで日本一を獲れるように頑張っていきたい」と意気込みを語った。
また会見では強化ラウンドのベストメンバー規定を設けることも明かされた。予選ラウンドに敗れたチームが出場する強化ラウンドは、優勝チームの地域に来年度の出場枠が与えられることになっているが、当該年度のチームに恩恵は少ない。そのため昨年度は3年生以下のメンバーで出場するチームもあったが、これを是正するために規定に明記される。
これについても中野理事長は「外からみたベストメンバーとチームの中でみたベストメンバーは違いがあるが、基本的には強化ラウンドに回ったチームの4年生が出場しないということは認めたくない。最後までしっかりとチームの代表として、地域の代表としてやっていただきたい」と訴えていた。
(取材・文 児玉幸洋)
●第74回全日本大学選手権(インカレ)特集



