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常葉大を率いるのは“監督1年生”C大阪などで活躍した古橋達弥氏「やりがいを感じています」

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 常葉大(東海2)の決勝ラウンドは黒星スタートになった。リーグ優勝で免除だった昨年とは違って、今年は予選ラウンドから出場。松本大(北信越2)を2-0で下して決勝ラウンドへと進んでいたが、総理大臣杯1回戦の再戦となった筑波大との対戦にまたも敗れた。

 古橋達弥監督は「僕らとしてはリベンジマッチでやっていたけど、最後のところで決め切れるかどうか。粘り強く守備はできたと思うので、そこの1点を取り切る力を上げていかないとと感じました」と素直に敗戦を認めた。

 “1年生監督”が奮闘する姿があった。古橋監督は高卒後に進んだ本田技研でJFL記録を作るほどの活躍をみせて、2004年よりセレッソ大阪に入団。Jリーガーとしての活躍を始めると、その後もモンテディオ山形や湘南ベルマーレに在籍して、J1・J2通算246試合の出場を果たした。14年からはJFLのHonda FCに復帰。20年に現役を引退してからは、Hondaの下部組織コーチやアナリストを務めていた。

 そんな古橋氏に“監督オファー”が届いたのは、昨年オフのことだった。常葉大は24年に監督を務めた津田恵太氏が、FC岐阜のコーチに就任するために退任。そこで常葉大の鎌田安啓総監督が白羽の矢を立てたのが、古橋氏だった。

「(鎌田)総監督が同い年なんですけど、監督をやらないかと話をもらった。Hondaの監督とコーチは社員しかできなくて、契約社員の自分はなれなかった。だったら監督としてチャンスがあるならチャレンジしてみようかなと思ってやることにしました」

 自身は大学に通ったことがないが、生まれ育った静岡県浜松市にある大学に関われることに深い縁を感じている。

「大学生はやっぱりある程度のことができるので面白いですよ。プロに近いカテゴリですし、去年A級(ライセンス)を獲ったんですけど、いろいろそういったところで勉強したことをチャレンジしていて、難しいところはあるけど、やりがいは感じています」

 これまで指導を受けてきた監督のイメージも重ねながら学生と接しているという。「湘南のときにお世話になったチョウ(・キジェ)さんなんかはすごくモチベーターで、チームをいい方向に持って行くことのできる指導者。そういったところは勉強したい。まだ引退して5年なので、試行錯誤しながらやっています」。

 将来的にはJクラブの指導してみたいという希望も持っている。常葉大の歴代の監督をみても、長谷川健太氏(浜松大時代)や澤登正朗氏ら、錚々たる名前が並ぶ。これについては「すごいメンバーがいるので、プレッシャーは感じています」と苦笑いの古橋監督だが、「Jの監督がどうやってチームを作っていくのか興味がある。今はここで力をつけていかないといけないけど、自分がいたチームでという気持ちもあります」と理想の未来を思い描いていた。

(取材・文 児玉幸洋)

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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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